リスくんのマーケティング物語 あとがき
ここ最近、「リスくんのマーケティング物語」 というシリーズを公開してきました。
前回の18章で物語が完結したので、最後にあとがきを残しておきます。
執筆の背景
自分の小学生の子どもにマーケティングのことを伝えたいと思ったものの、ぴったりの本がありませんでした。
それならばと、自分が執筆をして本にし、かつ世の中にも一人でも多くの子どもたちとその親に、マーケティングのおもしろさを伝えたいと思ったのが執筆したきっかけでした。
狙い
ターゲット読者
前回までシリーズで更新していた 「リスくんのマーケティング物語」 は、想定していたターゲット読者設定は、小学3年生から6年生までの子どもでした。
マーケティングというテーマで、子どもだけでも物語を通してマーケティングをわかりやすく楽しく学べ、日常生活や学校生活にも活かせるようにと思って書いたものです。
また子どもの親御さんにとっても、なじみがなく難しい印象のあるマーケティングのことを子どもと一緒に深めてほしいと思ってのことです。
こだわったこと
物語を通じて、子どもがマーケティングの基本と大切なことを段階的に学べることを目指しました。
森の動物たちの心温まるストーリーとかわいらしい動物たちのイラストも載せました。ストーリーをベースにした物語からのアプローチにより、学んだ知識が記憶に残りやすく、大人になった後も役立つ知識となります。
ストーリーを楽しみながら自然とマーケティングの大切なことを理解しやすい内容にと思い、ここはブレずに書きました。マーケティングの専門用語は一切使わず (唯一 “マーケティング” のみ使用) 、子どもの日常的な言葉だけで書いたのはそのためです。
ただし、こだわったのは、決して 「子どもだましにしないこと」 です。
表面的な内容ではなくマーケティングの本質を捉え、マーケティングに詳しい人に読んでいただいたとしても、しっかりとマーケティングの基本と大切なことをちりばめられていることに気づくはずです。
章ごとに学べるマーケティングのこと
「リスくんのマーケティング物語」 は、全部で18章からなります。
各章ごとに学べるマーケティングの知識、大切なことは、次のように設計しました (章のタイトルは note の各ページへのリンクとなっています) 。
第一部
誰がお客さんかを最初に決める
顧客設定と定義の重要性
お客さんの困りごとを知る
顧客理解, n1 分析, 顧客の不 (ペインポイント) , STP のセグメンテーションとターゲティング
お客さん自身もまだ気づいていない、奥にある望みまで理解や困りごとの奥にある気持ちまで理解する
顧客理解, 顧客インサイト
困りごとを解決し、顧客インサイトに響くお客さんにとって価値のある商品をつくる
商売の本質, 顧客理解, 顧客インサイト (心のスイッチボタン) , ファーストカスタマー, MVP (Minimum Viable Product) , PMF (Product Market Fit)
第二部
答えはお客さんの中にある
顧客理解, お客さんの使い方, パーセプション (顧客の価値認識) , STP のポジショニング
商品に "想い" を込める。顧客ストーリーを入れた商品 (例: 商品名, ロゴ, パッケージへの反映)
価値向上, ネーミング, ロゴ, パッケージ, ストーリー, 4P の Product
新しいお客さんを増やすためには、新規顧客の顧客文脈に合わせた価値訴求をする
顧客文脈, 価値訴求, 機能的価値と感情的価値
第三部
市場には競争相手やライバルが存在する。商品は他のものと比べられる。より良い価値があるほうが選ばれる
価値は相対比較, 顧客視点
自分だけではなく、お客さんと競合も見据えた 3C の視点での競合対策
顧客理解, ロイヤルティ顧客と離反顧客, 顧客インタビュー, 選ばれる理由, バリュープロポジション
値段の決め方 (競合, コスト, 顧客価値)
価格設定, 4P の Price
第四部
お客さんのところに行き、お客さんをよく理解する。自分が思ってもみなかったお客さんの商品の使いかたにはヒントがある
顧客理解, 顧客文脈, お客さんの使い方, 商品開発
お客さんの使いかたを知り、お客さんが本当にのぞんでいることをかなえる商品をつくる
顧客理解, 顧客文脈, お客さんの使い方, 商品開発
どんなに良い商品でも知ってもらわないと買ってもらえない。知らせる
メンタルアベイラビリティ, 4P の Promotion, 顧客文脈に合わせた価値訴求, 認知, 想起, 興味喚起, 購入意向
ほしいと思ってくれた人が買いやすい状況をつくる
フィジカルアベイラビリティ, 4P の Place (販売チャネル) , 店頭, 配荷
第五部
お客さんとの共同体験から顧客ロイヤルティを上げる
お客さんとの価値共創, 顧客ロイヤルティ, 体験価値 (コト) , 顧客満足度, プレミアム商品
お客さんのコミュニティをつくる。リピート顧客やファンから新しいお客さんを増やす
体験価値 (コト) , コミュニティ, 顧客理解, 既存顧客のロイヤルティ向上, 新規顧客の獲得
第六部
持続的に商売をする仕組み
商売の本質, ビジネスモデル, 組織
何を目的にし、どこを目指して商売をするのか
高次の目的設定, パーパス, 三方よし
* * *
最後まで読んでいただきありがとうございました。
note の次回更新は、これまでのマーケティング事例を扱った今までの内容に戻ります。今後もぜひ読んでいただけるとうれしく思います。
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