見出し画像

深まる秋。

こんにちは、Takumaです。

日本には、春、夏、秋、冬の4つの季節があります。つい先日秋分を迎え、最近は涼しくて過ごしやすい季節になってきました。ようやく秋の訪れを感じているところです。

日本では、季節を表す言葉に「めく」という言葉を付けることで、「◯めく」にすることで、その季節らしくなるという意味になることがあります。

似たようなことで、秋が「深まる」という表現があります。これは春や夏、冬では使うことはありません。一体なぜでしょうか?今回は自分なりにこの件についてまとめてみます。



1.秋は草木が紅葉するから


青々とした木々が寒くなるにつれて少しずつ色づいてきます。そして段々と綺麗な紅や黄に変わっていく姿を見ることができます。秋は、奥行きのある色彩の豊かさに心を踊らせる日々が続きます。

このように秋という季節が進むにつれて、色が深みを増していくから秋には深まるという言葉を使うのではないかと考えました。

ゆっくりと色づき始める木々。

2.長い夜に風情を感じるから


毎年9月20日ごろの秋分を迎えると、夜の時間が長くなっていきます。静寂な夜の時間に、心地よい風と共に幾重にも虫の音が響いていきます。

中秋の名月という言葉もあります。夏に比べて秋は乾燥していて、澄んだ空気に包まれています。そのため月は美しく輝き、くっきりと夜空に映し出されるのです。

黄金色に輝く。どこにでもある光景だけど、いつ見ても感動できる心を持っておきたい。

3.秋は終わりが分かりづらいから


春が終わるとき。それは満開になった桜が花吹雪となって散り、梅雨を迎えたのちに次第に暑さを感じるようになったときだと思います。

夏が終わるとき。それはひぐらしや秋虫の声が鳴り始め、日ごとに日が沈むのが早くなったり、涼しい風を感じるようになったときだと思います。

冬が終わるとき。それは梅や椿の花が咲き、日に日に暖かくなってきたときだと思います。すなわち、春を感じるようになったときでしょう。

秋が終わるとき、何が起こるでしょう。春・夏・冬には終わりを意識させる出来事がありますが、秋にはこれといった終わりがないため、「深まる」という表現をするのだと考えます。

くれなずむ

おわりに

最後まで読んでいただきありがとうございました。秋という季節だけに使われる特別なことばの表現についてのnoteでした。

先週末に昨年同様bbbhausで行われたお月見の会に参加してきました。サックスの音色と波の音や虫のさざめきに耳を澄ませて。演奏に導かれた満月が山の陰から姿を現す光景に感動する体験をしました。

1年というものはあっという間に過ぎ去り、特に意識をしていないと何事もなく終わっていくものです。しかし、身の回りの出来事に興味を持って季節を重ねていくことで、心を動かされる日々を送れるのだと思います。

それでは秋の写真をいくつか載せて、おしまいとさせていただきます☺︎


色づいてきた楓。まだまだ深みを増していく。
いくつもの色が生み出す作品。人間の営みから離れて自然の美しさを感じる。
水面にゆらめく。
足元に広がる秋。たまには下を見るのも悪くない。
水面にも秋のかけらが集まっていく。次はどこへ向かうのだろう。
何種類もの草木が集まって一つの景色を生み出す。
どこまでも広がる空。グラデーションが薄く伸びていく。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?