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温故知新~漢方、伝統医療

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2020年7月の記事一覧

国産生薬

漢方薬・生薬の原料の国産化は、喫緊の課題。現在は自給率10%に減少しているとのこと。

問題がある。

・漢方薬・生薬には、日本薬局方の規制がある。最低基準のクリアが必要。

・保険制度がある。保険収載されると「薬価」が定まる。自由競争ではないから、品質の良しあしにかかわらず、同じ値段になってします。付加価値をつけようとしてもコストを価格に転嫁できないため、経済学の常識が通用しない。

・そうなる

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伝統医学

身土不二 つまり人間の体と人間が暮らす土地は一体で、切っても切れない関係にあるという意味だが、通常「その土地のものを食べ、生活するのがよい」とされているが、薬学でも同じである。その土地の植物等を用いた生薬を用いるのが良いという考え方。

漢方およびそれと起源を同一にする中医学は、遠方のものを利用することがあるが、アーユルベーダおよびそれに影響を受けた中央アジア系の伝統医学では、身土不二が強いらしい

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漢方概論(3)

気血水

気:空気を指すが、生を充実した状態に保つもの。二大生理因子。「こころ」、「空気」、こころとからだをむすぶ機能系

血:血液。機とともに全身を巡り、栄養を与える。生体の物質的側面の機能、血の不足=物質的側面の不足、血の停滞(瘀血)微小循環障害

水:血液以外の体液一般。生理的体液を津液という。病的な非生理的体液を痰または飲、痰飲。異常は浮腫や体液の分布異常。

5行説

証:Respond

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漢方概論(2)

健康度の高低

体格・体型 がっちり、筋肉質、堅肥り 骨格華奢、やせ型か水太り

顔色、皮膚 顔色よく、皮膚につや   顔色悪く、皮膚につやがない

食欲、睡眠、便通  良好       不調

適応力 寒暖に対する適応能力高い   低い

    疲労回復早い、風邪ひきにくい 疲労とれず、風邪ひき易治り悪い

    ストレス強い環境耐性柔軟   ストレス弱い、適応弱、過剰適用

精神状態 情緒

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漢方概論(1)

陽=陽証            陰=陰証 

  熱証、実証、表証(外)     寒証、虚証、裏証(内)

  陽脈=大浮数動滑        陰脈=沈渋弱弦微

  陽病期=太陽病、少陽病、陽明病 陰病期=大陰病、少陰病、厥陰病

  陽邪=風、燥、暑(熱)     陰邪=湿、寒

  陽気=気            血(津液)=陰液

  呼気              吸気

  背、腑、男

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温故知新 漢方と特許

漢方薬というのは傷寒論等に代表される古典に由来する治療術と思われており、特許とは無縁と考えられている向きもあるが、実は、漢方でも特許はとることができる。台湾などでは、特許の審査基準に漢方薬草に特化したものがある。

https://www.tiplo.com.tw/jp/tn_in.aspx?mnuid=1258&nid=43250

同様の動きは中国でもあるようです。

http://kyk-i

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