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京都人にも愛される、ロングランヒットの門前菓子4選

京都生まれの旦那さんは「和菓子屋さん」のことを、いつも「餅屋さん」と呼びます。

確かに。豆餅、やきもち、あぶり餅…。京都の人気のお菓子には、たいてい最後に「餅」がつく。

そう思って調べてみると、京都の和菓子屋さんには大きく分けて2種類ありました。一つは、お茶席で出るような芸術的なお菓子を扱う「上菓子屋さん」。もう一つが、かしわ餅などの餅菓子やお饅頭などが並ぶ、庶民には最もなじみの深い「お餅屋さん」「おまん屋さん(お饅頭屋さん)」。

餅菓子とお饅頭。いつの時代も不動の人気なんですね!

京都ではこの他に、神社や寺院の参拝者の楽しみである「門前菓子」を長年扱ってきた老舗の和菓子店がよく見られます。

今回は京都人も大好きな門前菓子を4つ見ていきたいと思います。

【その1:神馬堂のやきもち】

上賀茂神社のやきもちは「葵屋やきもち総本舗」と「神馬堂」の二軒がありますが、ぜひ朝早く行って神馬堂の出来たてを召し上がって頂きたいです。先日も午前11時くらいに並びましたが、直前で売り切れてしまいました。

お餅で小豆のつぶし餡を包み、鉄板でこんがり焼き上げます。お客さんの来店状況を見ながら、その都度お餅をついて焼いているのでいつも出来立てほやほや。作り方は明治5年の創業以来変わらないのだとか。

写真:京都産業大学「サギタリウス」より

(葵屋さんは、ビニール個包装されているのでお土産にはよいと思います。)

【その2:下鴨神社のみたらし団子】

大正11年に創業した「加茂みたらし茶屋」のみたらし団子。下鴨神社のみたらし池に湧き出す水の泡を形取って作られたもの。上新粉だけで作った団子を串に刺して焼き、黒糖の入ったタレがたっぷりかけられています。レンゲが添えてあるので、タレをよくからめながら頂きます。

写真:photoACより

【その3:今宮神社のあぶり餅】

名物のあぶり餅。きな粉をまぶしたひと口大のお餅を炭火で炙り、特製白味噌ダレからめたもの。香ばしい風味が食欲をそそります。厄除けのご利益があるそうです。

今宮神社の参道には向かいあわせに「一文字屋和輔 (いちもんじやわすけ)」と「かざりや」が並びます。どちらも美味しいです。ちなみに一文字屋和輔は平安時代から続く日本最古の和菓子店です。

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数年前に訪れた際の写真。あっという間に平らげてしまいました。

【その4:北野天満宮の長五郎餅】

1587年、豊臣秀吉は北野天満宮で大茶会を催すことになり、上下の別なく参加を呼びかけた。河内屋長五郎も茶屋を出し、秀吉に餅を献上したところ大層気に入られ、「以後『長五郎餅』と名乗るべし」と命名されたという。(長五郎餅本舗ホームページより)

そんな由緒正しいエピソードを持つ長五郎餅。今も400年以上前の創業時と変わらない製法で作られているのだとか。薄くて柔らかい餅皮に、なめらかなこしあんがたっぷり入ったシンプルで飽きの来ないお味です。旦那さんのおばあさまのお気に入りだったそうです。 

北野天満宮境内にも店舗がありますが、行事のタイミングでしか開店しないので、北野天満宮の近くにある長五郎餅本舗での購入をおすすめします。

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※写真:長五郎餅本舗ホームページより(サムネイル写真、同)

【番外編:伏見稲荷大社のいなり】

番外編です。

伏見稲荷大社を参拝すると、通常は千本鳥居を抜けた場所にある奥社奉拝所まで行って引き返すと思います。実はこの先に、稲荷山を登る「稲荷お山めぐり」のコースがあり、一周4キロ程度の山歩きを楽しめます。

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大きい地図の看板がどーん。彩り豊かなイラストに癒されます。

その山の中腹にある休憩スポットが「仁志むら亭」。江戸末期創業の老舗のお茶屋です。

ここでは迷わず、いないずしときつねうどんを頂きました。素朴であたあたかい味。甘いお揚げが歩き疲れた身体に染み渡ります。

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※写真:仁志むら亭ホームページより

 仁志むら亭のもうひとつの魅力は、京都の街並みを一望できる絶好のロケーション。初詣で訪れると、冬の澄み切った美しい景色に身も心も清められます。

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冬は空が澄んでいるので遠くまできれいに見渡せます。


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