D703_1.電車で果てないで、老けない人伝説01

老けない人っていわれてる。
そんな私が、電車に乗ったときのこと。わたし、電車でちかんされることが多く、警戒していたけど、うっかり異性の隣に座ってしまったの。
わたしは痴漢がいやなんで、電車ではあえて、かっこ悪い服装で、横柄な感じで振る舞うの。
どすっと座って、暖かい缶コーヒーを飲んで、耳栓をして、まどろんでいたの。
そうすると、いびきが聞こえてきたの。ごーごーごー、うるさいいびきねえもう。どんどんいびきが大きくて、耳栓を外してみて、驚いたわ、隣の方がいっちゃってたのよ。いびきじゃなく、あへ声だったの。驚いている内にどんどんその人の頭が私に近づいてきたの。
あのときは本当に驚いたわ。
他人が想像だけで果てていく姿を初めて見たわ。わたしの体で露出していたのは、鼻と口とあごぐらいで、目も手もサングラスと手袋で隠していた。
そんな状態の隣の人に憧れて果てていく。なんて想像力ゆたかなのかしら。
それにしてもどこが気になってそんなことになったのかしら?

電車は交通手段よ。出逢いの場所じゃないわ。果てるのが目的じゃないの。果てちゃだめよ。


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