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LGBTとメディアリテラシー

タレントのryuchellさんが他界されました。
警察の発表では自殺である可能性が高いということです。
今はただ静かにご冥福をお祈りいたします。

ryuchellさんについては、この件に限らず、ご自身の人生の選択が世間を賑わせ、賛否両論ありましたが、いずれも当事者間の問題であり、着地点を見つけています。外野がどうこういうことではないでしょう。

さて、ryuchellさんの死のニュースはワイドショーやSNSやネットニュースで大きな話題になっています。
ryuchellさんの死の原因はSNSによる匿名の誹謗中傷の可能性がある。
多くの著名人から個人への匿名の誹謗中傷は最低な行為という批判や罰則規定を設けて取り締まるべきだという厳しいものまであります。
自民党の国会議員まで罰則規定にを述べる人がいましたね。

まず前提としてSNSやネット掲示板を使った個人への誹謗中傷はあってはならない行為です。それは実名でも匿名でも変わりはありません。
しかし、今回のryuchellさんの件については、ちょっと待ってと言いたいです。
まず、警察の発表では現時点でわかっていることは下記のとおりです。
・自殺の可能性が高いということ。
・遺書は残っていないため、原因は不明
・元妻のpecoさんや友人などからも死の原因については言及がない

そう匿名の誹謗中傷が死の原因というのはただの憶測でしかありません。
憶測で相手を非難したり、罰則や取り締まるべきだというのは、危険でしょう。それこそあなたたちが批判している匿名で誹謗中傷をする人と変わらないのではないでしょうか。
特に一番嫌なのはLGBTの問題と絡めている意見している人たちです。
原因が分かっていない個人の死を自分たちの主張や活動に利用するのはとても不愉快です。

元妻のpecoさん、友人の大黒摩季さんがコメントしていたように、ryuchellさんが安らかに眠れるように、ただ静かにご冥福をお祈りするのが今できることだと思います。

今回の件から改めて日本人のメディアリテラシーの低さを痛感しました。
メディアリテラシーとは「手に入れた情報を取捨選択するスキル」です。
TVや新聞、ネットニュース、SNSなどのメディアから得た情報をそのまま鵜呑みにするのではなく、情報源を確認したり、多角的に見ることで、情報の信憑性を確認することができます。

メディアリテラシーを身に着けるにはたくさんの情報の見方や調査が必要になります。
その中でも基本中の基本が
・メディアやSNSの情報をそのまま鵜呑みにしない。
・ニュースの情報源である一次ソースを確認する。

一次ソースとはニュースの基となる情報が一番最初に発信されたところです。今回のケースだと警察からの公式発表となります。
情報というものは最初の情報源から私たちに届くまで、色々や媒体や人を介して伝わることが多いです。間を介する媒体や人が多ければ多いほど情報は正確性を失いやすくなります。
伝言ゲームを想像してください。伝言する人数が増えるほどまったく違う内容になりますよね。

情報の真偽を確認もせず、自分の正義感で他人を批判したり世の中にモノ申すのは、誹謗中傷する人たちと変わりません。そうならないようにしっかりメディアリテラシーを身につけたいものです。



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