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【24カ国訪問記】(後編)ニュージーランド、ひつじが一匹、ひつじが二匹…

さやです。

ニュージーランドの旅、前編はこちら↓

たった一人での海外滞在、初めてのホームステイとボランティア体験。期待にふくらんでいた胸が、どんどん萎んでいきました。


・どこに行けばいいのかわからない

午後は自由時間。でも、どこに行けばいいのかわかりませんでした。ワーホリできていたMさんが、気を遣って映画に誘ってくれましたが、当然、セリフが全然聴き取れない。
私が訪れた当時、オークランドの失業率は10%にものぼっていました。町には職のない若者があてもなくぶらついていて、道端に座りこんでいる姿も。
街全体に活気がありませんでした。

唯一落ち着くのは大型書店。明るくて、人がたくさんいて、カラフルな洋書が並びます。洋書の小説を買ってみたりしました。(読めないけど)

・ホームステイは誰のため?

行き場のない私は、公園でクリケットで遊ぶ子供たちを眺めたり、家に帰ったらぼんやり音楽を聴いたりと、自分の部屋で過ごすことが多くなりました。ホストマザーのFは夜まで働いていて、私の夕飯をテーブルに準備しておいてくれるのですが、缶詰の豆とごはん、という食べづらさ満点の内容。

もっと家庭的な雰囲気を期待していただけに、ほぼ毎日一人で過ごすか、夜テレビを見るだけの生活に、少しずつ疑問を感じはじめました。

これって本当に「ホームステイ」なの?
単に自分たちの生活費の足しにするために、学生を受け入れているだけでは?とすら思い始めました。


・3歳児並みの英語力

そんなやさぐれた私の心情に気づいたのか、ある週末にG氏が、友人カップルが住む郊外の家へ連れて行ってくれました。リタイヤしたキウイたちの楽しみは釣り。その日も、BBQのお肉や、釣ったスナッパー(鯛)のマリネを振舞ってくれました。

友人夫婦には、笑顔のかわいい、3歳の息子さんがいました。
「きみの英語は、この子と同じくらいのレベルだから、話が合うんじゃないか?」
G氏に言われた通り、その子とは楽しく意思疎通ができました(向こうのレベルの方が上だったけど)

・ワーホリのリアルと、教訓

毎日ボート清掃で会うMさんは、当時30代。日本での仕事をやめて、”30代でもワーホリビザが取れる”という理由でニュージーランドに来たとのこと。
ある日彼女と話していて、衝撃を受けました。
「もう1年くらいこっちにいて、そろそろ日本に帰るつもり。英語は、けっきょく全然話せないままよ」
たしかに、オフィスやクルーズ運営のスタッフとの会話を聞いている限り、彼女の英語は流ちょうとはいいがたいものでした。

大変失礼ながら、一年海外にいてこの程度の英語力?とびっくりしました

しかし当然といえば当然です。
清掃の仕事は、誰かとコミュニケーションをとる必要がないし、彼女は日本人のボーイフレンドと同居していました。自ら意識して英語を話す環境に身を置かないと、海外にいても英語を話せるようにはならない、というのは、教訓として私の胸に刻まれました。

これはその数年後に、自分がカナダに留学する際のマインドセットとして役に立ちました。その点で、ニュージーランドの経験にはとても感謝しています。

・ホストファミリーについての補足

ホストファミリーについて酷く書いてしまいましたが、私が過剰に期待をしていただけで、悪い人たちでは決してなかったです。
それぞれのご家庭により、ゲストの受入方針も、接し方も様々ですし、人間同士なので「相性」もあります。
数か月単位で滞在する場合、合わないな…と感じたら、可能であれば変更してもらうといいと思います。

・おまけ

①私が現地で買ってきたのはこの小説
時間はかかりましたが、読みました。
This Boy's Life: A Memoir


映画化もされています

②ニュージーランド出身の映画監督といえば、ジェーン・カンピオン
いずれもニュージーランドで撮影されていて風景がとても美しいです。

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