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エチオピア編

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知性と恐怖と好奇心。カロ族との出会い。
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#旅の準備

「カロ族の余韻ー原住民と現代文明ー」アフリカ大陸縦断の旅〜エチオピア編〜⑬

「カロ族の余韻ー原住民と現代文明ー」アフリカ大陸縦断の旅〜エチオピア編〜⑬

 2018年8月26日午前9時半、ジョンが運転するバイクの後ろに跨り、数時間に続いた悪路を耐えてきた私。何度か振り落とされそうになりながらも、ようやくゴルチョ村に到着したのでした。オモ川沿いに集落をつくり、そこで生活するカロ族。対面のご挨拶もそこそこに、写真撮影と称して、お金を稼ぎに来る姿には面食らいましたが、初めて原住民と接触できることに、私の胸は高鳴っていました。そこからは、ジョンの案内のもと

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「災難ってモンはたたみかけるのが世の常だ」アフリカ大陸縦断の旅〜エチオピア編⑭〜

「災難ってモンはたたみかけるのが世の常だ」アフリカ大陸縦断の旅〜エチオピア編⑭〜

 2018年8月26日お昼頃、カロ族とお別れし、ゴルチョ村を出発。原住民の余韻に浸ったままの私でしたが、とりあえずトゥルミまで戻るため、ジョンが運転するバイクの後ろに跨りました。「なぜ、カロ族に興味を持ったのか。なぜ、原住民を魅力的に感じているのか。」獣道の帰路に耐えながら、私はその答えを探すべく、思考を巡らせていました。
 カロ族の暮らしという未知の世界。彼らを学び、構築されていく知性。そして抱

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「災難ってモンはたたみかけるのが世の常だ、という言葉は真実だ」アフリカ縦断の旅〜エチオピア編⑮〜

「災難ってモンはたたみかけるのが世の常だ、という言葉は真実だ」アフリカ縦断の旅〜エチオピア編⑮〜

 2018年8月26日お昼過ぎ、カロ族の住むゴルチョ村を出て、しばらく経過したものの、未だに獣道をバイクで走っていた私たち。いつの間にか、もう1台のバイクとはぐれ、明らかに初見の道を、減速しながら運転するジョン。私たちは完全に迷子でした。何度も人に道を尋ね、何度も行き止まりにぶつかり、やっとの思いでトゥルミに到着。ジョンによればここから最終目的地、コンソまで直行のバスに乗れるとのこと。しかし、降ろ

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「神の唾と蛇の唾」アフリカ縦断の旅〜エチオピア編⑯〜

「神の唾と蛇の唾」アフリカ縦断の旅〜エチオピア編⑯〜

 2018年8月26日午後6時、何とかカイヤファールに辿り着いた私たち。しかし、すでに移動手段は断たれていました。ここで1泊するか、日が落ちるまでヒッチハイクで粘るか。悩んだ結果、ヒッチハイクを選択。狙うは長距離移動の大型トラック。徐々に減っていく交通量と暗くなっていく街は、私たちを諦めへと追い込んでいきました。それでも、たくさんの現地人が共にヒッチハイクをしてくれたこともあり、午後7時半頃、よう

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「さらばエチオピアー日本人との出会いー」アフリカ縦断の旅〜エチオピア編⑰〜

「さらばエチオピアー日本人との出会いー」アフリカ縦断の旅〜エチオピア編⑰〜

 2018年8月27日午前7時、最悪の宿から脱獄した私たち。長らく私たちのガイド以上の役割を果たしてくれたジョンと今日でお別れ。借りていたお金を返済し、何度も頭を下げました。そしてシャワーを浴びるため、別の宿を探すこと30分、ようやくシャワー付きの宿を発見した私たち。昨晩の宿より狭く、監獄感は否めないものの、水が出るだけで十分でした。しかし、そこにあったのは、オブジェと化した蛇口。もちろん、水が出

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