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自分が信じる物を他人に決めさせてはいけない


 昨日、西加奈子さんの書かれた「サラバ!」という小説を読み終わりました。

 この小説・・・めっちゃ良い小説でした。このタイミングで出会えてよかったと、心の底から思いました。

 今回は、私がこの小説を読んで学んだことを整理していく記事にしたいと思います!「鉄は熱いうちに打て」ですからね!

 なお、この記事では小説の内容にはほとんど触れません。あくまで学び取ったことを主に書いていきます。

 ではよろしくお願いします!!


 この小説は「信じるとは何か?」っていうのが1つのテーマになっています。そのため、さまざまな宗教や信仰が登場し、物語が進んでいきます。

 そして物語終盤に出てくる言葉が、タイトルにもある

「あなたが信じるものを他人に決めさせてはいけない」

です。

 この言葉、物語という枠を飛び越えて、リアルな自分にぶち刺さりました。

 「自分は何を信じているのだろう?」

 「信じるってなんだろう?」

 「自分は他人に信じることを決めさせていないだろうか?」

否応なくそう考えさせられました。


 そもそも「信じる」ってなんでしょう??なぜ何かを「信じる」必要があるのでしょうか。

 1ヶ月前くらいに住職さんに「中道」っていう考えを教えてもらいました。

 この「中道」こそが、この小説でいう「信じる」ってことなんだと思います。

 「中道」っていうのは自分の軸みたいなものです。何かしらの信仰をしている人はそれが指針ですし、憧れの人がいる場合はそれが指針になったりします。

 そして、この指針、言い換えれば感情の落とし所と言えるかもしれません。何か心が揺れた時に「中道はどうするだろう??」と考えることによって、感情が大きく揺れるのを防ぐことができるわけです。

 そして、この「中道」のような指針がない場合、感情が大きく揺れ、落とし所がないままずっと揺れ続けます。この「揺れ」こそが苦しみだったり、悲しみの根源だったりするんです。

 だから、心穏やかに幸せに生きていくためには「中道」、つまり「信じる」ものが必要になっていくんです。


「あなたが信じるものを他人に決めさせてはいけない」

 「信じる」ことの意義がわかったところで、再びこの言葉に戻ります。

 「信じる」対象を他人に決めさせてしまう。これほどきついことはありません。

 「信じる」という行為はある意味感情の落とし所である、という話をしましたが、それを他人に委ねてしまうと非常に不安定です。他人の行動は自分ではコントロールできないからです。

 例えば、自分の恋人を「信じる」場合。恋人の1つ1つの言葉に一喜一憂し、ずっと感情が揺れ続けることになります。浮気なんてされたらもうしんどいです。しばらくはその恋人を恨み続けることでしか、自分を保てなくなるでしょう。

 だから、 「あなたが信じるものを他人に決めさせてはいけない」のです。


ここからは若干ネタバレ注意です⚠️!!まだ読んでない方はこれ以上先は読むのを控えるのをお勧めします。




 主人公は最終的に、「過去の自分と今の自分が繋がっている感覚」を信じるという結論を出します。(私の解釈なので、違うかもしれません😭)

 今の自分は小学生の時の自分であり、同時に21歳の自分でもある。自分がとってきた選択は今の自分を形成するために必然的な物であり、どれも自分に必要なことだった。だから、私は自分のとってきた選択を信じ、今の自分自身を信じる。

 私は主人公の出したこの答えに激しく共感しました。

 「過去は変えられないけど、未来は変えられる」

 よく耳する言葉です。

 でも私は「過去も変えられる」っていう感覚を持っていました。

 なぜなら、過去に意味付けするのは現在の自分であると考えているからです。

 当時は辛かった思い出も、今が幸せであれば「今の自分を形成するには必要な経験だった」って思えますよね??それこそまさに「過去を変える」ことだと思うんです。

 主人公の出したこの結論は、これに通づるところがあると思います。

 現在の自分を「信じない」ことは過去の自分を「信じない」ことであり、それはとても悲しいことです。

 だから主人公は現在の自分を信じることで、信じようとすることで過去の自分達も信じようとしたんだと思います。

 自分が幸せに人生を歩めるように・・・。





 うまく言語化できなくてごめんなさい・・・。自分の感情を書き出しただけで、すごく読みにくかったと思います。

 だからぜひ「サラバ!」、読んでみてください!あなたの人生にとって良い影響をもたらすことを保証します!

 特に、「他人の目を気にしてしまう人」にはお勧めです!!

 他人にいくら否定されても、自分だけは自分を「信じて」生きていきたいと思います。ここまで読んでくれてありがとうございました!!





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