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『Tribes: We need you to lead us』①リーダーのススメ

Tribes: We need you to lead us / Seth Godin

タイトルにあるTribeを直訳すると「部族」のこと。本書では共通目的を持ったコミュニティの意味として使われている。

リーダー(Leader)なくしてなくしてTribeは成立せず、支持者(Follower)がいなくてもTribeは成立しない。コミュニティを率いるためには、支持者に自身のアイデアを浸透させること、それが広く受け入れられることが重要になる。著者のGodinによるとSNSなどコミュニケーションツールの充実によって、現代でリーダーになることは昔と比べてかなりハードルが下がっているという。やりたいという意思があれば誰でもリーダーになれる!そんなメッセージが込められている。

なのでこの本をオススメしたいのは、起業したい人、SNSマーケティングに成功したい人、会社など組織内部でオピニオンリーダーになりたい人など。世界に自分の意見を発信して人々を動かしたい、なんて考えている人にとっては必読の書かもしれない。

Youtubeに内容をわかりやすくまとめた動画があったので共有。先にこれを見るとイメージしやすいかも。

リーダーになるための3ステップ

コミュニティを率いてリーダーになるためのステップとして以下の3つを順番に行う必要があるという。

①ゴールと達成意思を明確にすること

②コミュニティとつながるための手段を確立すること

③支持者を集めて組織を大きくしていくこと

多くの人が陥りやすい誤りとして、③にばかり執着してしまうことがあげられている。コミュニティを大きくしていくことはあくまで手段であって目的ではないはず。最初に目的があって、次にそのための方法を考え、結果として支持者が増えていく。本来あるべき望ましい順番だといえる。

確かに、SNSやITツールによってコミュニティの在り方は大きく変わった。コミュニティの地理的制約はなくなり、意見の発信を比較的自由に行える環境が整った。けれどそれでも、リーダーに求められる資質は昔から何も変わらない。明確な目標とやり抜くための確固たる意志こそが最も重要な素質である。そして、リーダーとして最もはじめに行うべきことはそれらを示すことである。

何を実現したいのか、自分の理想は何であるか。その答えをまずは自分自身で深く考えぬくこと。そして発信時には丁寧に、しかし恐れずに自身をもって伝えること。そうすることでコミュニティは大きく強くなっていくのではないだろうか。

まとめ

リーダーシップを取り扱った本としては文章量は少なく読みやすい良書。具体的なリーダーと彼らの行動についての事例も多く含まれており、実際に我々が何を行うかについてのイメージもわきやすい。

僕自身がリーダーになりたいという意思が強ければ、もっと実感とともに読み進めることができたかもしれない。現時点では、残念ながら、リーダーとして活躍する具体的ビジョンを持つことができていない。数年後に視座を高めてから再読したいと思える一冊だった。


追記:本書で紹介されていたリーダー(Leader)と管理者(Manger)の比較が面白かったので、それについては別の記事をたてる予定です。


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