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第7回 栄養素 ~Mgと食物繊維~

第7回は、マグネシウム(Mg)食物繊維について深掘りしていこうと思います。カリウム(K)カルシウム(Ca)が知りたい方は、第6回へGO!

第6回  


からだの調子を整える栄養素

マグネシウム Mg

マグネシウム(Mg)は、成人の体内におよそ20~30g存在しています。その60%程度は、リン酸Mgや炭酸水素Mgとして骨や歯に含まれています。それ以外は、筋肉や脳・神経にも存在しています。
マグネシウムの主な働きは、300種類以上の酵素を活性化することです。筋肉の収縮や神経情報の伝達のほか、体温や血圧を調整するのにも役立っています。
また、マグネシウム(Mg)にはカルシウム(Ca)と作用して血圧を調整する働きもあります。

マグネシウムは、海藻類や藻類に多く含まれます。
海藻類・藻類(素干し)
 あおさ   ・・・ 3,200 mg
 あおのり  ・・・ 1,400 mg
 乾燥ワカメ ・・・ 1,100 mg
しかし、乾燥したものを1日に100gも食べるのは、現実的ではありません。日常の食生活に取り入れやすいのは以下の食品です。
 かぼちゃ(味付け) ・・・ 530 mg
 そば(表層粉)   ・・・ 340 mg
 小麦(小麦胚芽)  ・・・ 310 mg

健康な人の場合、マグネシウムをとり過ぎてしまっても、腎臓から尿の中に排出することができます。しかし、腎臓に疾患があるとこの働きがうまくいかず、血液中のマグネシウム濃度が高くなることがあります。
通常の食事では摂り過ぎることはありませんが、酸化マグネシウムは便秘薬にも使用されており、とりすぎると下痢を起こす場合もあります。

食物繊維

食物繊維は食品(炭水化物)の中に含まれ、ヒトの消化酵素で消化することができない成分のことを指します。消化できないため吸収されない、ということでカロリーオフ製品に使われることがあります。
整腸作用のほか、高血糖や糖質異常症の方の食生活改善にも有効とされ、第6の栄養素として注目されています。水溶性食物繊維では心血管病を抑制する効果があるとされています。
食物繊維には、水に溶ける水溶性食物繊維と、水に溶けない不溶性食物繊維があります。いずれも便通を整えて便秘を防ぐ働きがあり、種類の中には脂質・糖・ナトリウムなどを包み込むように吸着し、身体の外に排出を促す働きがあります。

食物繊維は、きのこ類、いも類、海藻類に多く含まれます。
きのこ類
 きくらげ  ・・・ 79.5 g
 乾しいたけ ・・・ 41.0 g
いも類
 凍みこんにゃく ・・・ 71.3 g
 皮付きじゃがいも・・・   9.8 g
海藻類
 粉寒天   ・・・ 79.0 g
 乾燥ひじき ・・・ 51.8 g
その他
 乾燥切り干し大根・・・ 21.3 g
 糸引き納豆  ・・・  6.7 g
 皮付きリンゴ ・・・  1.9 g
 乾燥バナナ  ・・・  7.0 g   など
さまざまな食品を組み合わせるのもおすすめです。

食物繊維は現代人の偏りがちな食生活において不足しがちな栄養素です。
食物繊維をとり過ぎることはほとんどありません。しかし、意識しすぎるあまり急に多量にとってしまうと、おなかの調子を崩したり、ミネラルなどの吸収を妨げるおそれもあります。

アルカリ性食品

今回取り上げたマグネシウム(Mg)や食物繊維を最近とっていない、という人はアルカリ性食品も足りていないかもしれません。
ここでいうアルカリ性食品・酸性食品は、食品を栄養源として代謝した場合に体内でアルカリ性と酸性のどちらに作用するか、を意味します。

一般にアルカリ性食品がからだに良いとされるのは、尿のpHに影響を与えるためです。
健康診断で尿酸値が高い人は、尿のpHが酸性に傾いていますので、尿酸が結晶化して痛風の危険性が高まります。よくプリン体を控え、野菜や海藻をとるようにいわれます。

酸性食品とプリン体・尿酸

逆に酸性食品に分類されプリン体・リン(P)を多く含む食品としては、干物、レバーなどの内臓肉、ビールなどがあります。
プリン体のもとは動物性食品にも多く、ヒトの体内で産出されるエネルギーの燃えカスとしても尿酸は増えてしまいます。アルコールは尿酸の排出の邪魔をしてしまうので、引っかかってしまう方はご注意ください。
最近はプリン体ゼロなどの製品も増えてきました。食事は嗜む程度に楽しみ、尿酸値を減らすよう野菜や海藻を増やすのもいいかもしれません。
また、水を一日2L程度飲むのも尿酸の結晶化を防ぎますので効果的です。

まとめ

今回は、栄養素2つ「マグネシウム」と「食物繊維」と、おまけにアルカリ性食品についてふれました。
アルカリ性食品という名称は、その定義のわかりづらさから誤解も生まれやすい表現ですが、認知度はあったので(著者調べ)あえて言及させていただきました。
次回は「海外の塩について(仮)」掲載です。
みなさまの健康の一助になりますように。
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