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第6回 健康長寿のために ~食品・栄養成分を知る~

健康長寿であるためには、生活習慣や食生活の改善が
より身近な課題であるといえます。
パッケージの「主食・主菜・副菜を基本に食事のバランスを。
でおなじみ、主食・主菜・副菜がそろった食事を1日2回とっている場合、
栄養摂取量が適正となることが報告されています。

さらにいうと、野菜や果物の摂取量を増やすことで循環器のトラブルが低下することが認められています。


野菜から得られる栄養素

野菜はなんで350gも摂らないといけないの?

食事摂取基準において目標量が設定されている栄養素のうち、
食物繊維カリウムは野菜から摂取しているといわれています。

え、ビタミン○○とかじゃないの?と思ったのは、私です✋

日本人の寿命に関する食事要因は
・食塩の過剰摂取
・全粒穀類の摂取量の少なさ
・果実摂取の少なさ
が挙げられているそうです。

ということで、最近は果実摂取量を一日あたり99gから200gに増やそうと
いう運動が行われているようです。
ちなみにこの季節よく食べるみかんだと2~3個食べた方がいいみたいですね。

できれば効果的に食べたい

野菜も果物も保存はきかないし、ボウルいっぱいの野菜を毎日なんて・・・作る方も大変ですよね!ここでは、野菜から得られる栄養素2つをご紹介していきます。塩ナビからカリウム(K)カルシウム(Ca)の紹介です。

カリウム(K)

カリウムは浸透圧の調整などの働きを持つ、人体に必要なミネラルの一つです。成人の体内には、およそ120~200gのカリウムがあります。
細胞内はもちろん、血液やリンパなどの体液(細胞外液)、そして骨にも存在しています。
K(カリウム)を適切に摂取すれば、体内のNa(ナトリウム)の排出を促し、血圧を下げる効果が期待できます。他にも神経の興奮性や筋肉の収縮に関わったり、体液のpHバランスを保ったりする役割があります。

ほうれんそう・・・690 mg
キャベツ  ・・・610 mg
バナナ   ・・・350 mg
さといも  ・・・640 mg
きざみ昆布 ・・・8,200 mg

通常食品から摂取することでカリウムが過剰になることはまれであるといわれています。ただし、腎機能に障害がある方が過剰に摂取するとカリウムの排出がうまくいかず、心疾患を引き起こす恐れがあります。
腎機能障害などでかかりつけ医の診断を受けている方は、医師の指導範囲のカリウム摂取量を守りましょう。

カルシウム(Ca)

カルシウムは成人の体内に約1kg含まれており、そのほとんどはリン酸カルシウムとして骨や歯のエナメル質を構成しています。
それ以外は、カルシウムイオンとして血液や筋肉、神経内に存在します。
血液の凝固を促したり、筋肉をクールダウンしたりといった働きがあります。

牛乳      ・・・ 110 mg
プロセスチーズ ・・・ 630 mg
干しえび    ・・・ 7,100 mg
絹ごし豆腐   ・・・ 120 mg

カルシウムは体の中で様々な代謝を助ける成分です。カルシウムを効率よく摂るには、吸収率が高く摂取量が多い牛乳がおすすめです。

健康食品と栄養素

忘れがちな表示のetc…

今回は、業界ではかなり規制・固定文言の多い[機能性表示食品]や[特定保健用食品(トクホ)]は置いておいて、
健康食品の表示について見ていきましょう。

健康食品も食品表示法のもと、一括表示などの表示義務があります。
守らなかった場合は消費者庁などから指摘されます。
指示命令→命令違反の罰則(1年以下の懲役、100万円以下の罰金など)
また、安全性に重要な影響を及ぼす場合は、回収命令と風評によって企業が傾くなんてことも・・・。

栄養成分のルール

前半で述べたカリウム(K)やカルシウム(Ca)は任意表示として、義務化されている五大栄養成分【熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量(ナトリウム併記可)】のあとに含有量を書くことができます。
「他社と差別化したい!」場合は、野菜でも書かれていることがあります。任意なので、「ごちゃごちゃするのはイヤ」「含有量まで調べられない」というときは書かなくていいという立ち位置です。

しかし、栄養が多い場合だけじゃなく、低塩、シュガーレス、ノンオイルなど「少なくて適している」「無添加」は強調表示になるので、
パッケージにその根拠として含有量を掲載しなければなりません。

強調表示って大変!?

表示のすべては、正しい根拠があっての表示なので、「強調表示」と言われても一般論でいえば大したことなさそう?
いやいや、結構な規制があるんです。以下パッケージ上でダメな例です。

× 含有量を表示していない。
×「この表示は目安です。」「推定値」を注釈・・・一般食品ならOK
× 独自の分析方法で算出・測定した。・・・一般食品でもNG
× 基準を満たした分析データがない。根拠不十分。
× 相対表示のとき、比較対象品を明らかにしていない。

ちなみにナトリウム(Na)
食塩を使っていなくても、うまみ成分であるグルタミン酸ナトリウムなどは、分析でNaと検出してしまいます。その上で、以下の制限があります。

<含まない旨> 無、ゼロ、ノン、レス・・・5mg以下
<低い旨>   低、控えめ、ライト・・・120mg以下
<低減された旨>○%減、オフ、カット・・・25%以上の相対差かつ120mg以下

この制限、栄養機能食品が顕著で成分量の上限・下限が存在しています。
開発時、基準値オーバーで強調表示できなくてお蔵入りなんてことも、業界では結構しんどいところです・・・。

まとめ

何はともあれ、表示はよく見る人にはいろんな情報を教えてくれます。
信頼できる情報を正しくお伝えできるよう、私たちも努めてまいります。
次回はまだ未定です。他の栄養素か、塩(えん)か、アルカリ食品か・・・。コメントいただければ、それに応えてさせていただきます。
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