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【気まぐれエッセイ】あなたの"好き"は、必ず誰かの役に立つ

歌やダンスがめちゃくちゃ上手いとか、生まれながらの絶世の美女だとか、街を歩いていたらスカウトされたとか、そんなふうに人前に立つことを天命として生まれてきた人は別だけど、誰からもそれを望まれていないのに、自らそれを目指すことに、私はずっと罪悪感と羞恥心を抱いてきた。


だってほとんどの人は、直接的に人の役に立つ仕事に従事しているのに、私は自分のためだけに芸事がやりたかったから。


すごく活躍されている、大人気の俳優さんやタレントさん、芸人さんですら「私たちの仕事は、他の多くの仕事と違って、直接的に誰かの役に立つものではない。そのことに後ろめたさを感じたことがある」と、よく語られる。

私から言わせれば彼等は、人に夢を与えることが天命だし、それを全うすべき人たちだけどね。物質的に何かの役に立つことだけが人の役に立つってことではないし、人の心に感動や希望、ときめきをプレゼントできるなんて、やっぱりめちゃくちゃスゴイ。

でも私は、これまで必死で芸事にしがみついてきたけれど、ことごとくはじかれた。それって、私はそれを人から望まれていないってことなんでしょう? それなのに、自分がどうしてもやりたいからって、直接的に人の役に立つわけではない仕事にしがみつくことが、なんだか滑稽で罪なことに思えてならなかったんだ。



でもね、そもそも人は、生きているだけで人の役に立っているし、生きているだけで人のお世話になっているだから自分の心にひたすら素直に生きればいいだけ。このことがストンと腑に落ちた瞬間私は「思う存分、好きなことにしがみついてやろう」って、初めて清々しい気持ちで思えたの。

例えば、私みたいな人がいるから芸能スクールは儲かるわけで、その利益は世の中に還元され、結果的に経済を回すことになるよね。私みたいな人が「憧れの人の写真を観て参考にしたい」「生で憧れの人に会って、影響を受けたい」と、モデルさんや女優さんの写真集を買ったりイベントに足を運んだりするから、その仕事にやりがいを感じる人がいて、その人たちがそのことによって得た原動力でまた、人にワクワクやドキドキを与える何かを生み出してくれる。

漫画やドラマだって、どんなに才能溢れる作り手がいても、それを読む人や観る人がいなきゃ成り立たない。売る人がいて買う人がいる。助ける人がいて助けられる人がいる。


こうやって、世の中はちゃぁんと上手く回ってる。


だから私はもう、とことん好きなように生きていこうって決めたんだ。一見身勝手に思える生き方も、まわりまわって必ず誰かの幸せにつながっているんだから。

そして何より、自分を幸せに出来ない人に、人を幸せにすることなんて出来ないし。誰かのために何かしたいなら、自分のためにも躊躇いなく手を尽くしてあげなくっちゃね♡




幸せな時間で人生を埋め尽くしたい私にとって書くことは、不幸を無駄にしない手段の1つ。サポートしていただいたお金は、人に聞かせるほどでもない平凡で幸せなひと時を色付けするために使わせていただきます。そしてあなたのそんなひと時の一部に私の文章を使ってもらえたら、とっても嬉しいです。