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女木島「瀬戸芸3時間で堪能」

フェリーの時刻から1時間・3時間・5時間・7時間と滞在時間のバリエーションが限られる女木島ですが、Youtubeでは3時間滞在で瀬戸芸(瀬戸内国際芸術祭)を見学した様子を動画にしました。
noteの方では、「観光の期待と満足」という視点から、瀬戸芸の楽しみ方を考えます。

観光の「期待と満足」

理論ってほどではないですが、私は「観光で期待するものと満足するものは別なのではないか」と考えています。
2019年に訪れた瀬戸芸(沙弥島)では、前を歩くカップルがこんなことを言ってました。

「やっぱ、アートって全然わかんないんだよねー」

私は内心「そのとおーり!」と賛同したのですが、それでも、その時の瀬戸芸の旅は満足いくものでした。
この旅をすることになったのは、瀬戸芸が開催されていたからです。つまり、旅をする前の「期待」は瀬戸芸だった。でも、アート作品の前に立つと、きれいだけど「???」となって「写真で見た通りだなぁ」というくらいの感想でした。では、なぜ旅に「満足」したのか?単純に晴天の春の日に散策するのは楽しかったし、ついでに立ち寄った瀬戸大橋公園からの景色や、全く期待していなかった栗林公園が良かったからです。
このように、旅で「期待」しているものは、良くても「期待通り」にしかならず、旅の「満足」は期待してなかった小さなサプライズの積み重ねで出来ているのではないかと思います。

2019年4月の沙弥島(確かこのあとカップルに遭遇した)

瀬戸芸の楽しみ方

冒頭から瀬戸芸をディスっちゃいましたけど、「期待と満足」で言うと、瀬戸芸は大変良くできたイベントだと思います。
訪れる人は皆、アート作品を鑑賞することが「期待」となっていますが、それは良くても「期待通り」。でも、「フェリーで島に向かう非日常感」「おしゃれなカフェでの食事」「ふとした時に見える瀬戸内海の風景」「島の集落の静かなたたずまい」など、当初は期待していなかった素敵な瞬間がたくさんあります。アートを見に来たけど「瀬戸内の島っていいねー」と満足して帰る、そんな仕掛けです。
国際芸術祭がこれでいいのか?という感じですが、「(瀬戸内)海の復権」をテーマに掲げる瀬戸芸はこれでいいんです。※個人の見解です(笑)

女木島の瀬戸芸

さて、そんな瀬戸芸の会場のひとつが女木島。ここは、私のような「アートってよくわかんない」派でも楽しめるようになっていて、期待減少率が低め。
アートの難解さは「どういうスタンスで鑑賞したらいいかわからない」点にあると思いますが、女木島では『女木島名店街』というコンセプトでまとめられた作品が多く、実際に使えたり(ピンポン台、コインランドリーなど)、作品制作に参加できたり(ひも結びなど)、作品の一部を購入出来たり(ファブリック、小物など)します。使用や購入をしなくても、自分の日常生活の感覚のままで作品鑑賞ができるというわけです。

加えて、砂浜のロングビーチ沿いにいくつか飲食店があって、アート鑑賞の後には瀬戸内海を行き交う船を眺めながらのんびりした島時間を過ごせます。食後に波間でパシャパシャ足を濡らすのもいいですね。

目減りの少ないアートの「期待」に、海辺の「満足」がプラスされて、あっという間に楽しい瀬戸芸の半日ができあがり。
「瀬戸芸が気になっているけど、アートかぁ…」と躊躇している方は、まずは女木島からトライしてみることをおすすめします。


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