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【悪用禁止】アメリカ大統領選挙を彩った「フェイクの技術」

 今回は、これまで投降した内容をコンパクトにまとめた記事にしようと思います。

 トランプ旋風で話題になった「フェイクニュース」。昨年の大統領選挙でも怪情報が飛び交いました。しかし、歴史を紐解くと、大統領選挙のたびにえげつないほどの情報戦が繰り広げられていたとわかります。

1.「ひなぎくと少女」

 1964年、民主党(現職大統領)のジョンソンと、共和党のゴールドウォーターが争った選挙。ジョンソン陣営は「ひなぎくと少女」と呼ばれるテレビCMを打ちました。

 鳥のさえずりが聞こえる平和な野原で、一人の幼い女の子が、ひなぎくの花びらをたどたどしく数えている。その後に大人の男性の声で、ミサイル発射のカウントダウンを始め、続いて轟音とともに画面に、核兵器によるキノコ雲が広がる…

 ジョンソンは、タカ派のゴールドウォーターに対し、「ゴールドウォーターが当選したら核戦争になるぞ」という印象を植え付けようとしたのです。CMは大きなインパクトを残し、選挙ではジョンソンが大勝しました。

(詳細はこちらの記事で)

2.ウィリー・ホートン

 1988年、共和党のブッシュ(トップ画像左)と民主党デュカキス(トップ画像右)が争った選挙。卑劣なネガティブキャンペーンが飛び交い、「史上最も醜い選挙」と評されました。

 ブッシュ陣営が打ったテレビCM「ウィリー・ホートン」は非常に有名です。

 ブッシュは死刑制度に賛成しています。デュカキスは死刑制度に反対しているだけでなく、囚人の一時帰休を認めています。
その一人、ウィリー・ホートンは少年を19回も刺して殺害しました。彼は10回の一時帰休を認められ、逃亡しました。そして若いカップルを誘拐し、男性を殺害し、女性をレイプしました……

 デュカキス候補の写真と凶悪殺人犯の写真を続けて映し、「デュカキスは犯罪者に甘い」という印象を植え付けたのです。

 デュカキス候補は打撃を受け、本選ではブッシュが勝利しました。

(詳細はこちらの記事で)

 現代の民主政治でも、こうしたことは多かれ少なかれ行われています。あやふやな宣伝に踊らされないために、私たちもこうした事例を学んでいくべきではないでしょうか。

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