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三城俊一/歴史ライター
2021年5月30日 15:18
副題は「『輝ける世紀』の虚像と実像」となっている。副題の通り、一般に流布してきた「ローマ帝国最盛期」の実像を明らかにする良書である。紀元1世紀~2世紀にかけての100年は、いわゆる「五賢帝」が即位し、ローマ帝国が最盛期を迎えた時代だったとされる。五賢帝とは、ネルウァ、トラヤヌス、ハドリアヌス、アントニヌス=ピウス、マルクス=アウレリウス=アントニヌスの5人の皇帝である。彼らは、帝位を息
2021年5月1日 16:56
皆さんは、学校で習ったり、本で読んだりして歴史の知識を得ていると思う。しかし、歴史学の研究は日々進んでおり、通説が変わっていくことは珍しくない。 本書は、従来知られていた見解と、最近の研究動向をわかりやすく紹介している。執筆陣はいずれも第一線の研究者だが、一般向けに分かりやすい解説となっている。 例えば、鎌倉時代に後鳥羽上皇が起こした承久の乱。最近では、鎌倉幕府の打倒が目的ではなかったと