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アントニオ猪木と清原和博

2001年、格闘技団体PRIDEに来賓として招かれリングに登壇した清原和博さんをアントニオ猪木が、平手で殴打するという出来事がありました。あれは猪木の心を長年に渡り支配し苦しめ続けていた劣等感が生み出した暴挙であったのだと思われます。清原さんと言えば、真剣勝負のプロ野球界で輝かしい功績を残して来た真の英雄で、一方の猪木と言えば、みすぼらしい只の八百長野郎に過ぎませんでした。2人の対照的な立場、圧倒的な身分差に強烈な敗北感を覚えた猪木は、愚かにも偉大なる清原さんに手を出してしまいました。また猪木には(ここで清原を殴打しておけば、俺は世間から強い男だと思って貰える)という卑劣な企みもあったのでしょう。八百長界に長年身を置いて来た猪木の精神は、醜い迄に腐敗していました。本当に悲しい話です。そして殴打された側である清原さんは、上下関係が厳しかった事で有名なPL学園野球部出身の人間です。猪木という男が如何にみすぼらしい八百長野郎とは言え、清原さんから見ると年長者になります。ですから年長者を敬う清原さんはやり返しませんでした。あの時の清原さんの自制心は、スポーツマンらしい立派なものだったと言えます。真の英雄清原和博、八百長野郎アントニオ猪木。どちらが優れた人間であるのか、民度の高い日本人には一目瞭然です。すっかり長くなりましたが最後にこれだけは言わせて下さい。「猪木が悪かった訳ではなく、猪木に劣等感を植え付けた八百長界が全て悪かったのだ」と。

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