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【スケジュール管理】時間術・仕事術の議論にケリをつけたい

誰もが悩む、スケジュール管理

開始早々に見出しと本文で矛盾したことを言うが、僕はスケジュール管理であまり悩んだことはない。正確に言うと、5年前から急にできるようになった。

本当に「急に」である。
誰から教えてもらったわけでもない、突然できるようになった。その理由が分からないので、今まで人に教える気が起きなかった。

確かなのは、それ以前は数多くの時間術・仕事術の本を読み漁っていたのと、いろんなセミナーに出ていた。しっくり来るものがなかったのと、忙殺されていた日々を言い訳に、行動を変化させることはできなかった。

言うまでもなく、1日に使える時間が24時間なのは誰もが同じだ。時間の量に差はない。その時間の使い方次第で仕事の出力や量に差が生まれるという話なのだが、転機から5年を経て、なんとなく自分のやってきたことが言葉にできそうなので、まとめたいと思う。

スケジュールには「コントロールできるもの」と「できないもの」がある

5年前の自分は何していたか。
人事をしながらB2Bマーケのコンサルタントも兼務するという訳の分からない日々であったが、前年の自分と比べてはっきりとした違いがある。

「リーダー」という立場だ。
今ほど指揮系統が固まっていた組織でなかった事情もあるが、自分のやるべき仕事は自分で選べ、自分の業務をメンバーに振ることができた。その分、先を見据えた行動にこそ時間を使うべきだと考えていた。

こんなことを言うと身も蓋もないが、仕事を選べない立場と仕事の割り振りができる立場では、自力でできることに差がありすぎる。極端な話、出世すればするほど他人からスケジュールを干渉される機会は少ない。当たり前っちゃ当たり前だが。

世の中に溢れる「スケジュール管理」に関する時間術・仕事術のノウハウには、「立場が上だからできた」というものも少なくないのだ。
だからこそ、これからの話は、運や境遇を除いた、自身で取り組めることに絞って書く。

スケジュール管理における「3つの原則」

❶「1つのことに集中する時間」をできる限り長く確保する
❷「作業を中断すること」を警戒しながら動く
❸他人に上手に仕事を頼めるようになる

3つの原則と書いたが、冒頭2つはほぼ同じことを言っている。
良い仕事こそ、連続して集中できる時間から生まれると僕は信じていて、「マルチタスクが得意」と言われる人ほど、1つの作業に集中できる環境を整えていると思っている。できる限り目移りしないように、他のことに気を取られないように動いているはずだ。

僕の感覚で恐縮だが、作業を中断し、後日またその作業を行うことは極めて非効率だと思っている。
「情報の積み重ね」→「整理」→「アウトプット」が大まかな仕事の流れとすると、再開するときに中断前の情報を復活させる必要がある。

この脳の復旧作業がとにかく生産性を下げていると思っているので、今は小刻みに進める仕事はほぼゼロで、いっぺんに仕上げるためにできる限り長く、集中できる時間を確保するようにしている。

1週間のスケジュールで置き換えると・・

上記❶❷を満たすスケジュール管理の実例を示したい。
1週間のうち月~金が仕事日だとして、時間を拘束される予定(MTGや往訪など)をどこに入れるのが妥当だろうか。(図1)

図1:どこにMTGを入れるべき?

図2がそれに対する解だが、先ほどの原則を守るなら、とにかく作業時間の帯(赤色)を伸ばしていかなければならない。

要は、作業を中断することのないよう、できる限り連続して時間を確保することを目指す。つまり、MTGを入れるなら真っ先に月曜の朝イチか金曜の夕方を狙うべきだ。それが難しければ、次点はその前後の時間帯になる。

図2:青色①→②の順で予定を埋めていく

このようなスケジュールの組み方に加え、作業時間をカレンダーでブロックすることで、この作戦が実現しやすくなる。

毎週、毎月とこれを繰り返し習慣になれば、何も考えずに予定を入れたときよりも、段違いに作業時間が増えた事実に気が付くはずだ。
中断の数が少なければ少ないほど良い仕事ができるのだから。(※1 ※2)

※1
先ほど「立場が上~」のくだりで書いたように、立場によって予定の決定権がある/ないの差があるのは理解できるが、少なくとも自力で立てられる予定については、今日からこのやり方を意識してほしい。

※2
カレンダーブロックは有効だが、自己管理術と周囲との協調や社会常識は違う概念なので、やりすぎに注意。うまくバランスを取ってね。

「❸他人に上手に仕事を頼めるようになる」については、自分のやってきた業務を他人ができるようになったら将来の自分がもっとラクになるというごく当たり前のことなのだが、ほとんどの人は他人への引継ぎを面倒だと嫌がるらしい。

経済成長率が鈍化&実質賃金が年々低下し、景気も停滞している日本でこれから所得を増やすには、自分のできることを増やして(キャパシティを広げて)仕事を作っていく側に回っていくことが近道だと思う。

相手が部下じゃなくても、先輩でも後輩でも、仕事を誰かにお願いすることは、自走が求められる現代のテレワーク環境では必須スキルといえる。

僕がスケジュール管理に関して行っていることは本当にこれだけだ。

「こんなの求めてる答えじゃない!」と思った方へ

本記事は「拘束される予定の入れ方」に関する解説なので、タスクを高速で処理したいとか頭を整理したいとかそういう期待感でここまで読んでくれた方がいるようであれば、他に良いnoteを見つけたので紹介しておく。


『時間術・仕事術の議論にケリをつけたい』
→タイトルで大見得を切りすぎたな、と反省。
 たとえ100人中1人であっても、誰かの役に立てたなら幸いです。


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