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#2 結果が出てこそプロセスが報われる

先々週の話になりますが、所属しているサントリーサンバーズ が4月4日(日)に船橋アリーナで行われたV.LEAGUE DIVION 1 MENの決勝戦で、パナソニックパンサーズに3-0のストレートで勝ち、優勝することができました。

サントリーサンバーズに所属して3年目の優勝です。

チームとしては14シーズンぶりの優勝です。

私自信、所属チームでVリーグ優勝の経験をしたのはこれで2度目になりました。  1度目は、前々所属のJTサンダーズの時代に創部85年で初優勝をした時です。

その時は私がサポートしてから3年目の年でした。今回も3年目ですので、"S&Cコーチとして結果を出すには時間がかかる"、ということです。

今回はその結果について書きたいと思います。

結果とプロセス

「結果」とは、Wikipediaによると

ある物事を行った後に生じた現象、状況、物象をあらわす言葉。

とあります。

チームスポーツにおいての目指すべき結果とは、優勝する事です。

勝つことでチームの知名度が上がり、企業やスポンサーのPR、社員の士気向上、社会貢献などの効果が得られるからです。

優勝という「結果」を出すには、練習やトレーニングプログラム、チームビルディングなどを計画し、実行・修正しながら勝てるチーム作りをしていく。それらを継続して試合に勝ち続けていかなければなりません。

そうして結果が出た時、人は歓喜にわき自信が付きます。

その一方で、満足感を得たことにより新たな目標を見失ったり、翌年のパフォーマンスが落ち込むこともあります。

なので、結果が出すことが答えと言うわけではありません。

結果を出すということは、スポーツにおいても会社においても必要不可欠です。ただし結果だけを絶対化してしまうと、周囲との調和がとれなかったり不正な手段を用いてまで達成しようすることになりかねません。

イチロー選手がこうも言います。

負けには理由がありますからね。たまたま勝つことはあっても、たまたま負けることはない。

とあるように、普段の練習でやっていない、または出来ていないことを試合では発揮できません。上手く出来ることがあったとしてもそれを継続して発揮することはできません。相手チームは勝つために必死になって対策をしてきます。たまたま負けるのではなく、準備不足だから負けて当然なのです。

結果を重視することは大切ですが、もっとも重視すべき点はプロセスです。

「プロセス」とは、

物事を進める一連の流れのことで、「仕事で結果を出すための必要な行動」。

とあります。


目標を達成するためには、まず「自分に何が求められているのか?」「何が足りないのか?」「どのように進めていく必要があるのか?」など把握して、目標を細分化し期限を決めて一つ一つプロセスを見直し改善していく必要があります。

そのようなプロセスが計画できていないと、ただ成果の出ない練習を闇雲に行ってしまうことになります。

ただ、プロセスが準備不足であったときでも、何かしらの結果が出てしまう時があります。そうした時の結果は要注意です。その結果で満足してしまい、反省点が見えにくくなってしまいます。こうした結果 = 正解ではないこともあるので、常に自身の行動の見直しをしてプロセスの修正を行っていかなければならないと思います。

S&Cコーチとして求められること

S&Cコーチは、競技スキルの指導をするわけではないので直接的に試合の采配はしません。試合にベストパフォーマンスで送り出すことはできても試合の勝敗を左右することはありません。そこは、スキルコーチの役割になります。

もし選手の競技スキルが高く試合の戦略・采配がよければ必ず試合に勝てる、と言うほどスポーツは甘くはありません。

長いリーグを戦うためには筋力やパワー・持久力などのフィジカル、どんなプレッシャーにも打ち勝つメンタリティなども必要になります。それらをトレーニングするのがS&Cコーチの役割です。

なので、S&Cコーチとして結果を求められるのはフィジカル強化、怪我をしにくい身体作り、疲労や健康管理、教育などの成果を出すことです。

ただし、トレーニング指導はすぐに結果を出す事はできません。ある程度の長期間で継続して行います。もちろん短期間(8週間-12週間)でフィジカルの数値を向上させることはできますが、短期間では増加率も低く、長いリーグで戦うには維持ができず戦えません。まずは一年通して実施していく必要があります。

S&Cコーチとして結果が出るまで平均的に3-4年といわれています。年毎に全体的な体力要素をレベルアップしていかなければなりませんが年によってフォーカスする体力要素を変えていったりします。

下記は年毎にフォーカスする体力要素の例です。

例)年毎にフォーカスする体力要素
 ・1年目:S&C土台作り
 ・2年目:筋力強化
 ・3年目:筋力 / パワー / コンディショニング強化

競技やチームで求められることや個々の筋力レベルが違うので一概には言えませんがこんな感じではないでしょうか。

教育についてもトレーニングと同じです。マインドは選手個々やチームによって変わっていきます。

例えば、勝つチームと勝てないチームの温度差も非常に大きな違いがあります。勝てないチームのマインドを変えるためには、チーム全体でもそうですが選手個々のマインドを1人ずつ変えていく必要があります。1人でも多くの選手を変えていき、ポジティブなマインドが当たり前になるような風潮にしなければなりません。

だからと言って、今までチームで当たり前に行ってきたことや選手の過去の実績や思考があるのですぐに意識を変えられるものではないです。また、すぐに変えようとすると人間はそれに対して拒否反応を起こす人がいるので慎重にしなければなりません。

なので、ある程度の3年から4年の期間を定めて改善点や方向性を決めて、計画的に取り組まなければならないのです。

それらが年毎に少しずつチームが成長していくことができて、チームの戦術やスキルなどが組み合わさり勝利という方向に持っていけるのではないかと思います。

自分で計画的に取り組んできたプロセスを経て、チームが年毎に少しずつ成長して、チームの最終的な意義目標である優勝という形になって結果に現れることは、非常に達成感が得られます。

「これまで頑張ってきて良かったな!」と改めて思います。

これは自分達で物事を変えていき何かを成し遂げたからこそ感じる気持ちで、今までのプロセスがやっと報われたと思えます。

まとめ

結果を求める、突き詰めることは大事だけど、結果を出すためのプロセスを大切にすることにより今後のあり方が大きく変わると思います。

そのために日頃からプロセスを見直して新しい取り組みにチャレンジしていけるようにしていかなければなりません。

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