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中学数学

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1次関数 : できない問題を簡単にする小さな工夫

1次関数 : できない問題を簡単にする小さな工夫

1次関数の単元で、中学生が最初、よく点数を落としてしまう問題に次のような問題があります。

中学生が苦手な問題(1)1次関数y=3x-1で、xの値が2から6まで増加するとき、yの値はどのように変化しますか。
(2)1次関数y=-4x+1について、xの値が-4から2まで増加したときのyの増加量を求めよ。
(3)1次関数y=2x+1で、xが1から3まで増加したとき、変化の割合を求めなさい。
(4)1次

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【超速まとめ】 一次関数(一次関数の式・変化の割合・グラフ・二元一次方程式)

【超速まとめ】 一次関数(一次関数の式・変化の割合・グラフ・二元一次方程式)

「一次関数」の章を一目で理解できるように、重要事項を最も簡単にまとめました。

1、一次関数とは何か(1)yがxの関数で、yがxの一次式で表わされるものを一次関数という

最初にいくらかの量があり、それから決まった割合で増えていく2つの量があるとき、2つの量の関係が一次関数である

(例)水が5L入っている水そうに毎分2Lの割合で水を入れるとき、水を入れ始めてからx分後の水そう中の水の量をyLとす

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1次方程式の利用(2)(整数・過不足・年齢・割合の問題)

1次方程式の利用(2)(整数・過不足・年齢・割合の問題)

「方程式で文章題を解く」とは、(1)求めたいものをxとする、(2)等式をつくる、(3)方程式の計算方法にしたがって解を求める、この3つの作業をおこなうことです。
今日は、「1次方程式の利用」でよく出題される問題をとりあげ、3つの作業のうちの2番目、「等式をつくる」を中心に解き方の練習をします。

文章題で式を立てるときは、「等式をつくる」ことに的(まと)をしぼると、楽に式を作ることができるようにな

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計算は速く、文章題は時間をかけて(算数・数学上達のコツ)

計算は速く、文章題は時間をかけて(算数・数学上達のコツ)

数学が苦手な人にもいろいろなタイプがありますが、類型化すると、計算力のない人は「計算が遅い」、文章題を解けない人は「じっくり考えられない」。

だから、同じ算数・数学でも、初歩の段階では、上達しようと思ったら分野によってやり方をがらっと変えないといけません。

計算問題は速く解く訓練をするほど力がつきます。

文章題(関数や図形の応用問題をふくむ)は逆に、時間をかけて解く人ほど着実に力をつけること

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数学の入試問題を解くとき大切なこと 正しい入り口から入らないと問題は解けない(規則性)

数学の入試問題を解くとき大切なこと 正しい入り口から入らないと問題は解けない(規則性)

家には、必ず決まった「入り口」「玄関」があります。
そこから入らないと家には入れません。

同じように、入試問題を解くときも、その問題を解くための入り口は決まっており、正しい入り口から入らないと問題は解けません。

規則性の問題の入り口・・・表を書いて規則を見つける例題:1辺10cmの正方形の紙を規則的に並べ、左右対称の階段状の図形をつくっていく。

このとき、図形の順番をxとし、xの変化にともな

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式による説明(3) 知らないと解けない難問2題

式による説明(3) 知らないと解けない難問2題

「式による説明」、ほとんどの問題は「(1)数の表し方」を覚えて、「(2)答えの書き方」が頭に入っていたら楽に解けます。

しかし、それだけでは解けない問題が2つ、あります。

一つは、「各位の数をたしたら3(または9)でわれる数は、3(または9)の倍数である」ことを説明する問題、もう一つは、「図形の問題で、同じものを2つの式で表す」問題です。

この2つは、それぞれの書き方を知っていないと正しい答

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超簡単 式による説明(2) 答えの書き方

超簡単 式による説明(2) 答えの書き方

『式による説明』では、答えの書き方が決まっています。

書き方の「型(かた)」を最初に覚えて、どんな問題でも同じパターンにのっとって書くのが、実は一番効率的で簡単です。

まず、やさしい問題で、書き方の定型を覚えましょう。

例題1:「奇数と奇数の和は偶数である。」このわけを説明せよ。

(答案の書き方)

m、nを整数として、2つの奇数を2m+1、2n+1とする。・・・(1)

奇数と奇数の和は

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3でわれる数の見つけ方(さらに4・6・8・9でわれる数の見つけ方)

3でわれる数の見つけ方(さらに4・6・8・9でわれる数の見つけ方)

2100という数字を思いうかべてください。
この2100という数字、2でわりきれます。3でもわりきれます。4でもわりきれます。5でも6でもわりきれます。8ではわりきれません。9でもわりきれません。以上のことは、計算しないでも見ただけでわかります。

なぜわかるのでしょうか?

★2でわりきれる数(偶数)どんなに大きな数でも、1の位が0、2、4、6、8であれば(つまり1の位が偶数であれば)その数は2

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「数量を文字式で表す」を、できるだけ簡単に

「数量を文字式で表す」を、できるだけ簡単に

中学1年生にとって難関の一つが『文字式』、その中でも「数量を文字式で表す」です。
小学校では具体的な数字だった数量を、抽象的な文字を使って表さなければなりません。

子どもにとってわかりやすく無理がないのは、現状の知識で理解できることから出発して、徐々に応用に至る方法です。小学校の算数の知識でわかる問題から初めて、少しずつ理解を深めながら、順に難しい問題に移っていく方法で指導するのがベストだと思い

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利益と割引(わりびき)の問題を簡単に(中学数学)

利益と割引(わりびき)の問題を簡単に(中学数学)

利益や割引の問題を簡単に解くために、知っておかないといけないことをまとめました。

★理解しておかないといけない3つのこと当然知っておくべき次の3つの事柄を理解できていないと、利益や割引の問題は解けません。 

1、原価・利益・定価・割引・売り値の意味・・・お店の人が仕入れた価格が「原価」、原価に「利益」を上乗せした値札の額が「定価」、売れないときに定価から「割引」して実際に売った価格が「売り値」

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不等号の読み方

不等号の読み方

中1『文字式』の最後で不等式を学びます。
数量の大小関係を、不等号を使って表わした式を不等式といいます。

例えば、「xを5倍して6をひいた数は、xの4倍より大きい。」を式に表わすと、
5x-6>4x
です。

この、5x-6>4xの式を声を出して読むとき、どう読んだらよいのかという疑問がわきます。

正解は、「ごえっくすひくろくはよんえっくすより大きい」でよいのですが、「ごえっくすひくろく大なり

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算数の言葉 原価・仕入れ値、定価、売り値・売価、利益・値引き

算数の言葉 原価・仕入れ値、定価、売り値・売価、利益・値引き

算数・数学の問題でありながら、言葉とその意味を知らないと解けない問題に売買・代金の問題があります。

★お店の人がものを売るときの仕組み売買の問題の予備知識として、商品を売るという仕事の仕組みを知っておく必要があります。

店で物を売る仕事を小売業といいます。あなたがおもちゃ屋さんだとします。
あなたはおもちゃのメーカー(生産者)か問屋(とんや)さん(卸売り(おろしうり)業)からおもちゃを仕入れて

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連立方程式の利用・文章題を簡単に

連立方程式の利用・文章題を簡単に

小学生とちがい、中学生以後はすべての文章題を方程式を使って解きます。
そして、高校入試数学の文章題の多くは、連立方程式で解く問題です。

この稿では、連立方程式を使って解く文章題の式のつくり方の基本をやさしく解説します。

★文章題で連立方程式をつくるときの3つのポイント

(1)何をxとyにするかから考え始めて、最後までxとyが何かを意識し続ける。

(2)問題文をそのまま素直に数式にすることを

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式の書き方(2)等号・イコールの大切さ

式の書き方(2)等号・イコールの大切さ

文字式の計算で次のように解く人がいます。

2(x-1)-3(2x-4)
2x-2-6x+12
-4x+10

答え -4x+10

ひとつだけよくないところがあるのですが、どこを直したらよいかわかりますか。

2行目以降の計算式の前に等号=をつけていないこと、そこが致命的な間違いです。

正しい解き方は、
2(x-1)-3(2x-4)
=2x-2-6x+12
(=2x-6x-2+12)
=-4x

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