キメラの夏

しと  しと  死と

雨の音で目が覚めた

カーテンを開け  窓を開けると

ひんやりした風と共に心地良い雨音が    耳に響く

簡単な身支度を整えたら

神棚の水を変え 手を合わせる

それから 簡単な掃除をする.





毎日掃除をしていても

溜まってゆく埃は在るもので

それは  人の心と等しく

毎日掃除をしていても散り積もる汚れがあるのだから

大掃除を定期的にしない  だとか

ましてや  毎日掃除をしない部屋(心)に

汚れ(穢れ)が溜まるのは  至極当然なわけで

自然と私たちは繋がっていて

全くもって  等しく

生まれてから死ぬまで ただ 繰り返してゆくのだな、と

そんな事を改めて  思う 夏至の朝.

しと  しと  思と

雨が降り

キメラの夏が 始まる