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やりたいことと、憧れること


「カフェをやりたい」って口に出してみたら、
自分の好きや得意や興味や信念を仕事にしている人達とたくさん出会った。

私は初対面の方と打ち解けていく過程が少々苦手なので、
昨年一年間での数人との出会いも
私にとっては"たくさん"で、
その一人一人が与えてくれる刺激はとても濃いものだった。


今考えるとほんと恐縮なことに、
間借りカフェの経験もさせてもらった。

また、ああいう、
たべものを介して人が集まり、人と人とが繋がる場所をつくりたいなって思う。

年が明けて、
さあいよいよ今度は自分が主体で動き出したいと思いつつ、
前みたいなカフェをもう一度やることは、
自分がやりたいことと少し違う感じがして、
動けないでいる。



別に今なんて何回当たって砕けてもいいはずで、
それはわかってるつもりなんだけど、
場所を借りるってことは
少なくとも誰かとまた新たな関係がはじまるってことで、
始めたはいいけどやっぱり何か違うなって感じたときに、私、
「やっぱりやりたいことと違いました」って
言えるだろうか。考えすぎ?これってただの自分可愛さ?


そして単純に、
間借りカフェを一人で運営することは、
違和感を抱えながらやるには大変すぎることだと思う。


なんでだろう。
なんで、ちょっと"違和感"があるんだろう。


それで、自分探しかのように
以前間借りさせていただいたシェアカフェスペースの他の方の出店だったり、
心惹かれた出店、会いたいと思った人の出店などに足を運んでみた結果、

まだぼやっとしてるけど、
違和感の正体が少しだけ見えてきた。


それはね、
私がまたやろうとしていた間借りカフェは、"憧れていること"であって、本当の"やりたいこと"と、ちょっと違うんじゃないかってこと。

たとえばの話だけど、
洗練された空間で提供される、味はもちろん見た目にもこだわったスイーツと、丁寧に淹れられたコーヒー。
お気に入りの作家さん手作りのうつわ。
古道具で揃えられたテーブルやイス。
照明の光の加減。窓から見える景色。

それらひとつひとつにこだわることで、
居心地の良い居場所や空間を提供する。

そんなのできたらカッコイイ。私もそういうカフェやってみたい。


とにかく間借りでカフェがまたできないかと思って色々検索してみると、
次から次へとオシャレなお店や人がヒットした。

自分のやりたいことと憧れの境界線が曖昧になっていた私は、
要はその人達のまねっこのようなことをやろうとして、
シェアカフェスペースを調べ漁ってた。
街中から、尾道、、福山まで。
わ、ここオシャレだな、頑張ったら通えるな、とか。


それで、
そういうシェアカフェスペースの利用料とか、そこまでの交通費とか、実際に割り出してみたところで、やっと気づいたのです。


私がやりたかったことは、
まだ主人の転勤先に住んでいて店舗を構えることができない"今"だからこそ経験を積んどきたいことは、
この場所を借りて、できる?

材料費に、場所代や交通費、そして少しの人件費を計上したら、わりと良い価格帯になっちゃうけど、
それでいいの?

私がやりたいことは、
出来るだけ経費を抑えることで、
安価で、普段から行きやすくて、できれば私みたいにお金持ちじゃなくとも、毎月行くことのできる場所をつくることじゃないかと。
(そりゃ料理の腕があれば、それなりの価格帯でもファンはついてくれるのかもしれないけど)


そしてもうひとつ。一番大切なことを見失いそうになっていました。

私がやりたい"カフェ"はあくまで手段。
大切なのは、その目的です。

少し話がとびますが、
先月お隣の町内であったお餅つきに参加させていただいたとき、
来られていた地域のおばあちゃん3人が
私のむすめといっぱい遊んでくれて。

むすめももちろんいっぱい笑ってとっても楽しそうだったし、
ひぃばぁちゃん達と離れて暮らしていてそんなに会えないので、同世代の大人との関わりは、貴重な体験になった。

そしてなによりおばあちゃん達が最初にご挨拶した印象より
時間が経つに連れどんどん声色がお元気になってきて。
あやとりに夢中になったり、
立ち上がってけん玉を見せてくれたり、
マジックで見事な梅の花を描いて見せてくれたり、
お耳が遠くてご友人とは口数が少なかった方が、
むすめにはたくさん話しかけてくれたり。

そういう様子を見て、
そうそう、私がしたいことは、
地域の(まずは)お年寄りが、出かけられる場所、誰かと関われる場所、毎日の穏やかな生活のなかの、少しの刺激になれる場所、
そんな居場所をつくること
だと、
じわぁっと思ったのです。



いっとき、カフェ開業のために飲食店で働き始めたものの、まあ色んなことがあって辞め、
もう一度飲食店で働くことだってできたのに
また福祉の仕事に戻った理由はなんだったっけ。


やっぱり、お年寄りがいきいきとする姿、その場面にご一緒するのが好きだからでした。

これはね、流石に今の職場の面接では言えなかったんだけど、
飲食で働いてるときも、
わが家はもっぱら点いているNHKのたまたま見かけた番組で
本職が洋服のデザイナーの方が地域のお年寄りと一緒にその方の思い出の服を作って個展で披露するっていうのをやっていて、
やっぱりその世代の方ってお裁縫が得意な方が多いから、製作の過程でもとても活き活きとした表情をされていて、
洋服に込めた思い出の優しさにも心打たれたし
個展を終えて涙を流して喜ばれる様子をテレビで見て、
あぁやっぱり私こういうことに携わりたいなって涙がつぎつぎ出てきて。

だから(もちろんそれだけじゃないけど)、福祉の仕事をしているわけです。



そうそう。横道に逸れすぎましたが。
だから、
カフェを開く場所も、身近で、誰でも行きやすい必要があるのです。

そして、せっかく何かの縁があって今の土地に住んでるんだから、
自分も身が入りやすい、この地域で活動したいなと改めて思いました。



色んな人に出会い、
その方々がつくる空間に魅了された結果、
本当の"やりたいこと"と、"憧れること"が
どんどんごちゃ混ぜになってなんか自分でもよくわからなくなっていました。

「また出店したいなと思いました。」と口では言いつつ、
何で最初の一歩が踏み出せないんだろうって。

考え事ばっかりして一向に動けない自分を「なんで、とりあえずやってみることができないんだ」と責めたりして。


屋号もかがげといて、
なんだかんだ自分一人じゃ何もできないし(いやそりゃそうなんだけど)、
かといって誰かと繋がることも臆病になってできないし、
ここのところ誰かと何かを比べては後ろ向きになることばっかりでしたが、
次するべきことが見えてきたことで、少しずつ通常運転に戻っていけそうです。


私が今したいことは、
福祉の視点を大切にした、
カフェという手法での地域の居場所づくり。

ただ町内活動やボランティア活動と違って、
事業を回していくための料金はいただくつもりで。

次は、そういうやり方でも地域に受け入れて貰うための方法や、借りれる場所、広報について、
相談に行ってみようと思います。



noteで、心のなかを整理させてもらいました。
なので、ほんとにいったりきたり、何が言いたいのかわからない部分もあったかもしれません。

もし、読んでくださった方、
ありがとうございました。


すごい人だらけだし、自分は流されやすいし、不安を抱えながら牛歩しておりますので
感想、アドバイスお待ちしております…!(笑)



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