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詩集

11
大切なあなたと、悩める自分へ。
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#眠れない夜に

【詩】暗闇に溶かして

【詩】暗闇に溶かして

黒いコーヒーを揺らして
甘い砂糖だけじゃなくて
花束の色も
部屋の隅のギターも
金木犀の香水も
カーテンのぬくもりさえも
今すぐに溶かしてしまいたい

忘れたくないと願ったいつかの思い出は
全部破って今日捨てた

だから
何も残らないと思っていたのにね

まだこの部屋に
欠片が散らばっているみたいだ

さぁ
枕元に溜まった
水溜りの三日月を抱いて眠ろう

寝る前によく聴いていた
あの曲はもういらな

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【詩】消えた

【詩】消えた

部屋から温もりが消えた
光が消えた
色が抜けた
ご飯が冷めた

あなたは去った

「また会いに来ますから。」 

そんな形だけの置き手紙を残して
夏とともに

【詩】終止符の唄

【詩】終止符の唄

帰りに寄ったコンビニで買ったアイス
あの時より甘くなかった
この道だって何十回も歩いているけど
こんなに何もない道だったかな

空に浮かびはじめた星を見上げながら
「綺麗だね」って呟くこの声を
あなたに拾って欲しかった
ただ
それだけ

満員になった夕暮れの電車に乗って
1人で揺られながら帰る
本の間から隣をのぞいてみたけど
窓に映るのは茜の街だけみたい

知らない顔だらけの人混みから
そっと手を

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