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1440分の使い方 ~成功者たちの時間管理15の秘訣~

今回はニューヨーク・タイムズ紙ベストセラー作家のKevin Kruseさんの著書、『1440分の使い方』(翻訳:木村千里さん)をご紹介いたします。

1日24時間=1440分

最も貴重かつ希少な資源である時間。

本書では、1日1日の時間を、
・時間に追われることなく、
・生産性を向上させ、
・充実した生活を送る
ための秘訣がたくさんつまっています。

購入後すぐに2回読んでしまったほど、学ぶべきこと・刺激を受けること・早速取り入れたいことが盛りだくさんの一冊でした。

成功者の時間管理術を学び、日々の生産性を向上させていきましょう!


是非真似したい「時間管理と生産性向上」の秘訣

本書を読み、是非自分の生活にも取り入れたいと思った「時間管理と生産性向上」の秘訣は下記です。

1.ToDoリストではなく、スケジュール表を見て動く。
2.やるべきこと・やれることは常に山ほどある。この事実を受け入れる。
3.当面の目標達成に役立たない誘いは、すべて断る。
4.成果の80%は20%の努力から生じる。
5.5分以内に終わるタスクは、すぐやる。
6.生産性とは、時間の問題ではなく、エネルギーと集中力の問題である。
7.E-3C方式

以下、それぞれ見ていきます。


1.ToDoリストではなく、スケジュール表を見て動く。


ToDoリストはクリアしたいタスクを書き連ねただけで、いつになったら終わるのかという具体的な計画がありません。

また、数分しかかからない項目と、1時間以上かかる項目が混在することもあります。

そのため、ToDoリストでは対処すべきタスクを効率的に消化できません。


ToDoリストの代わりに推奨されるているのが、タスクをスケジュール表に入れることです。

たったこれだけのことで心が解き放たれ、ストレスが減り、認知能力が高まるそうです。


スケジュール表を使ってタスクを管理する上で、重要な考え方がいくつかあります。

① 重要なことはすべて、やる時間を決め、スケジュール表に入れておく。
② 重要な項目には1日のうちできるだけ早い時間帯を割り当てる。
③ 目標は取り下げない。必要に応じて、予定を変える。
④「タイムブロッキング」した予定は、診察の予約だと思って対処する。

スケジュール表には、仕事以外にも、私用もすべてスケジュール表に入れるといいそうです。

例えば、
・毎朝60分を運動の時間としてタイムブロックする。
・子供と夕飯を食べるために19時以降はタイムブロックする。
といった具合です。

ToDoリストではなくスケジュール表を使ってタイムブロックする技を身につけると、スケジュール表を見れば、人生の優先順位が見えるようになりそうです。


2.やるべきこと・やれることは常に山ほどある。この事実を受け入れる。


 『The Fringe Hours: Making Time for You』の著者Jessica N. Turner氏は、著書のなかで次のように述べています。

忙しくて自分の好きなことをする時間が作れない、ということは決してないはず。それは優先順位づけの問題に過ぎないのだから。つまり、ふだんの一日の過ごし方を評価し、自分が尊重することに時間を捧げているかどうか。自分にとって本当に重要なことであれば、生活に組み入れる方法は見つかるものだ。

やるべきことは常にいくらでも、どんな分野にも存在します。

すべてやろうをしたらきりがありません。

誰しもすべてをやることはできないため、適当なところで切り上げる習慣をつけなければなりません。


ひとたびこの習慣を身につければ、様々なことがやりやすくなったと気づくといいます。

運動に取りかかるのも、まともな時間に家族の待つ家へ帰るのも、罪悪感を覚えることなく自分のために時間を使うのも、今より楽になりそうです。


3.当面の目標達成に役立たない誘いは、すべて断る。


すべての「イエス」は、その他のものへの「ノー」になります。

イエスによって常に何らかの機会が犠牲になっているものだと心得ておけば、依頼を安請け合いしたりせず、予定に入れてもいいかどうかを慎重に考えるようになるだろう、と著者は述べています。


みな、「困っている人がいたら助けましょう」と言われて育ち、そういう人間になるように教育されてきました。

他者を助けることは大事だという価値観が根付いています。

この価値観自体は素晴らしいものです。


しかし、時間をくれというリクエストにやみくもに応えていては、その他の大事なことがすべて、途端に立ち行かなくなります。

現在の成功の原点となったことさえもです。

このような苦悩と罪悪感を自らに課しながら、私たちはノーと言っているのです。


・もっと自分に寛大になる。
・ノーと言うのに、罪悪感など覚えなくていい。
・依頼を断ってどう思われたかなど気にすべきではない。

これらのことを心に留めておけば、今後は自分の最も重要なタスクに時間を割くために、容赦なくノーと言える気がします。


すべての行為には、何らかの犠牲を伴うことを忘れないようにしましょう。

成功した人と大成功した人の違いは何か。
大成功した人は、ほぼすべてのことに『ノー』と言う。
ーーーーーーウォーレン・バフェット


4.成果の80%は20%の努力から生じる。


「成果の80%は、全体の行動のたった20%から生まれる」

「入力と出力はアンバランスである」というこの普遍の真理は、のちに「80対20の法則」もしくは「パレートの法則」として知られるようになりました。

常にぴったり80対20の比率になるとは限りませんが、このアンバランスは様々なビジネスの場でもよく見かけます。

・総売上の80%は、20%の販売員によって生み出される。
・総利益の80%は、20%の顧客によってもたらされる。
・ソフトウェアの異常終了の80%は、20%の頻繁に報告されているバグが原因となっている。
・医療費の80%は、20%の患者によって占められている。


80対20の法則から学ぶべき重要な教訓は、”桁外れの利益をもたらす少数の物事や活動を見極める”ための思考を身につけること。
そのために、以下のことを心がけるといいといいます。

・手っ取り早い方法がないか探す。
・最も重要なことには特別の力を入れ、他は「そこそこ」で妥協するか、一切やらない。
・2, 3の分野に絞って卓越したスキルを身につける。すべてに熟達しようとしない。
・自分にとって特に重要な20%の目標や活動がわかれば、働く時間もストレスも減り、もっと幸せになれることを意識する。

以下の考え方も大変参考になります。

すべてをやることはできないという事実を私は受け入れている。
だから、80対20の法則を適用し、極めて重要なことにしか取り組まない。
ーーーージェイコムス・シュラムコ(スーパーファンドビジネス創業者)

5. 5分以内に終わるタスクは、すぐやる。


大成功した人々は、ほぼ何に対しても、その場ですぐに対処します。

それが効率的だと知っていて、可能な限り、最短の時間と最小の気力で物事を処理したいと思っているのです。

要するに、「一度しか触らない」という考え方を実践しているのです。


筆者も「一度しか触らない」という原則の重要性を心から信じており、5分以内で終わる作業はすぐにやることをお勧めしています。

元の予定に差し障らない程度の作業なら、あとでやり直すよりもその場でやった方が得策だからです。


メールについても、「一度しか触らない」を原則に、すべて即座に処理したほうがいいといいます。

すぐに処理できないメールは、後日対処するためにスケジュール化するのをお忘れなく。


6.生産性とは、時間の問題ではなく、エネルギーと集中力の問題である。


時間は増やせませんが、生産性を上げることはできます。

同じ時間で10倍のことを成し遂げる最大の秘訣は、エネルギーと集中力を高めることだといいます。


✓ エネルギー

人々が「時間管理」に本当に求めているものは、より少ないストレスで、より多くのことをこなす方法であり、そのためには、実はエネルギーを最大化するのが一番だといいます。

時間管理の究極の秘訣が、時間とは一見まったく関係ないこと…?
と思われるかもしれませんが、エネルギーを最大化することが、最も重要な秘訣だそうです。


✓ 集中力

認知能力は1日の中で徐々に低下していきます。

だからこそ、こまめに生き抜きをして、生産性を回復・維持することが大切です。

人間は本来90分間隔で、集中力とエネルギーがともに最大の状態から、生理学的な疲労状態へと移行するそうです。

したがって、終日90分間隔で水を飲む、歩く、健康的な軽食を食べるといった短い休憩を意識的に取るとよいといいます。

この90分という間隔は、人によって25分、52分など、その人に合った時間へと変更可能です。

大切なのは、「一波越えたら、1回休む」を何分ごとに行うのが最も自分にあっているかを理解し、実践することだそうです。


✓ 生産性向上の鍵

心身のエネルギーや明晰さ、収集力を総合的に高めたければ、健康に気を遣うのが最も効果的なことは言うまでもありません。

生産性向上の鍵としては、以下が挙げられます。

・十分な睡眠を取る
・アルコールを極力控える
・カフェインを最小限に抑える(夜遅い時間帯は特に)
・非加工食品(栄養価の高い食品)を多めに取り、加工食品を減らす
・健康的な体重を維持する
・水をたくさん飲む
・毎日運動する(20分の早歩きが有効)


7.E-3C方式

E-3C方式とは、時間管理と生産性向上のための秘訣を凝縮し、実行しやすいように著者が簡潔にまとめた方式です。

Eと3つのCは以下のことを表しています。

E:エネルギー(Energy)
C:記録(Capture)、スケジュール表(Calendar)、集中(Concentrate)


エネルギー(Energy)、スケジュール表(Calendar)、集中(Concentrate)については既にご紹介済みです。


記録(Capture)とは、記憶に頼るのではなく、ありとあらゆることをノートに手書きすることです。

そのために、常にノートを携帯し、覚えておきたいことはすべて書き留めるとよいといいます。


何かを覚えようとすれば、認知的な負荷や不必要なストレスが増えます。

もっと悪ければ、未完了のタスクがいくつも残っているという事態になりかねません。


ノートは体の外にある脳だと考えようと、著者は述べています。

体外の脳に情報を入れるほど、本物の脳に余裕が生まれ、ストレスも軽減するといいます。

書き取った内容は、必要に応じて後でEvernoteに取り込むことが推奨されています。



以上、成功者たちの時間管理の秘訣の一部を簡単にご紹介しました。

本書では、その他、

・会議の予定・参加は最後の手段にする。
・自分の強みと情熱を活かせることに集中的に時間を注ぐ。
・毎日、最初の60分に投資して心と体を鍛える。

といった秘訣や、

・成功者たちの時間管理に関する多くの名言
・時間と生産性にまつわる20のテクニック
・購入者特典資料

なども含まれており、現代を生きるすべての人にとって大変得られるものが多い一冊です。

本書の成功者の習慣から学んだ生産性改善のための秘訣を、自分に合った形で取り入れていき、充実した生活を送っていきましょう!


~最後に、時間管理の名言を2つだけ。

「富を失ったら賢明に働けばいい。知識を失ったら勉強すればいい。健康を失ったら禁酒するか薬を飲めばいい。しかし時間は、一度失ったら永遠に戻ってこない。」―――Samuel Smiles(イギリスの作家、『自助論』著者)

「時間の使い方が下手な者は、真っ先に『時間が足りない』と言う」―――Jean de La Bruyère(フランスの作家、モラトリスト)



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