シン・ニホン①「日本が世界でトップになるには」
トモーロです。
今回からビジネスマン必読の一冊「シン・ニホン」の解説をしていきます。このシン・ニホンの著者は、「イシューからはじめよ」を書いた安宅和人さんです。
安宅さんは、東京大学大学院修士課程修了後、マッキンゼーに入社され、その後はイェール大学脳神経科学プログラムに入学したり、ヤフーでCSOを務めたりと、とにかくものすごい方なんです。
そんな安宅さんのシン・二ホンという本は、簡単にいうと「今の日本は世界と比べてちょっとまずい状態にあるよ。このままのマインドだと先進国と言うことがちょっと恥ずかしくなってしまう。だけど、今の日本の強みを生かすことができれば経済的にも世界と十分戦えるどころかもしかしたら世界一にもなれるかもしれないよ」と勇気を与えてくれる内容になっています。
それでは早速いきましょう!
【全産業がデータ✕AI化】
現代を生きている皆さんも少なくとも感じていると思いますが、これからの世界では全ての産業が「データ✕AI化」されるということ。これはもうほぼ確実です。
そして、激変する社会を迎えるにあたってまだ日本では、変化が落ち着く日を待っている人がいると思いますが、こんなにデータ重視の世界ではそんな日はいくら待っても来ないということを理解しないといけません。
では、そんな中で私たちはどうすればよいかというと振り回される側に立つのではなく、何を仕掛けたら未来を変えられるのかという仕掛ける側に回るべきなのです。
まず、そこのマインドを強く持たないとこれからの時代を有意義に生きていくことはちょっと難しいと思います。近年の企業価値ランキングの変化を見てみれば分かるんですが、2007年の上位はマイクロソフト以外は、ほとんどが銀行、石油、メーカーでした。
しかし、2019年ではデータ✕AIのサービス、スマホ前提としたサービスを提供している企業に変化しています。ここ10年で私たちの全く見えないところから新しいゲームが始まっているんです。
そんな中、日本はどのような状況なのでしょうか。
【1人負けの15年】
世界的にゲームチェンジされている中、日本はどのような状況なのかこの本ではグラフや図を使用しながら細かく解説されいます。今回は、ざっくり説明していきます。
世界トップ30のGDPの推移から考えると、世界的にアップトレンドの中、日本だけが伸ばせていない状況がなんと25年も続いているんです。しかも、直近トレンドは下がり傾向にあるのが現状。
日本の人口の3分の2のドイツと並ぶほど、つまり生産性が3分の2程度しかないという状態なんです。世界的に技術が進歩して生産性が高まっている中で、日本だけがこの15年間大きく伸ばせていないんです。
以前、私の記事でも解説したピョートルさんの著書「がんばらない働き方」でも日本の生産性は低いということが書かれていました。やはり、世界的に見ると日本の生産性はかなり低いようです。
しかし、安宅さんは悲観せずにむしろ伸びしろでもあるよと言ってくれています。これだけの日本の大半の産業はやるべきことがたくさんあり、多くの分野でチャンスがあると言っています。
では、どこに日本のチャンスが隠れているのでしょうか、それは産業革命の時代に日本が何をしていたかにヒントがありました。
【フェーズ2または3で戦う】
産業革命の時代を3つのフェーズで考えていくと日本が過去にどのように発展してきたかが明確になります。
第1フェーズは、新技術、エネルギーが出現したことです。このとき日本はというと正直何もしていません。第2フェーズでは、これら新技術やエネルギーが実用性を持ち実装され、さらに第3フェーズではそれらがつながってシステムが構築されました。
そして、この第2、第3フェーズこそが日本が得意の分野であり、これまでも圧倒的に勝利してきた部分なんです。産業革命の第2フェーズのころは日本だと明治維新のころです。
このころの日本は、自動車、家電、カメラなどモノづくりや産業の構築ゲームでぶっちぎりでした。さらにそこから新幹線、ファミコン、ポータブルオーディオなどで勝利を収めてきたのです。
歴史的に見ても、日本は第1フェーズをやったことがないのです。今でいう第1フェーズとは、位置情報、音声、ジェスチャー、画像処理などの課題解決ツールや環境のことで入口産業とも呼ばれます。この分野では日本は完全に乗り遅れています。
しかし、データ✕AIの分野でもこれからの第2、第3フェーズで勝利を納めればいいのです。このフェーズは、入口産業の位置情報や音声を使って、診断、トレーニングの最適化、デザイン設計、自動運転などの応用フェーズです。出口産業とも呼ばれます。
出口産業を狙うべき日本ですが、そのためにはどのような人材が必要になってくるのでしょうか。それは次回解説して生きたと思います。
では、また✋
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