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おむつに癒されて

子どもが生まれて紙おむつを日常的に使うようになってから、そのデザインに、すごいな~考えられてるなぁ~と感心していました。
もちろん肌ざわりだとか、吸水性、使い勝手の面が大事ですが、日々手に取るものだからこそ、見た目のかわいらしさも重要だなと感じます。
いろんなおむつを試してきましたが、デザインで特に気に入っているのが
「ナチュラルムーニー」です。(オーガニックコットンなので、もちろん質感もとても良い)

赤ちゃんがおしっこをしたことがわかる、濡れると色が変わるサイン。
(左が使用前、右がおしらせサインが浮き出たもの)
どの紙おむつにも今は普通についていますが、このナチュラルムーニーは
「ありがとう」や「だいすき」という文字が浮かび上がってくるのです。

たったそれだけのことなんですが、ちょっと笑顔になってしまいます。
お世話の中で、ほっと一瞬でも心が安らぐこと。これがいかに大事なことか。慣れないおむつ換えの途中で、このメッセージがぱっと目に入ってくるだけで、より子どもが愛おしく感じられたり、前向きな気持ちになったりすることが何度もありました。

そんな中で、つい最近、驚きの事実が。
なんとこのデザイン、大学時代の友人の研究に基づくものだったのです…!

この記事に登場する田中友香理さんは、学部時代の同期。
母親になった今も、発達科学者として研究を続けています。
友人の作ったおむつに癒されていただなんて、知らず知らずのうちに、間接的に子育てをサポートしてもらっていた気分です。産学が連携し、こんな風に研究を基にして新たな商品が生み出されて、世のお母さん・お父さんたちの役に立っていくって何とすごいことなんだと、同級生を本当に誇らしく思いました。

この事実を知ることになったのは、友香理さんの著書を読んだのがきっかけ。

『発達科学から読み解く 親と子の心
   身体・脳・環境から探る親子の関わり』

5月にミネルヴァ書房から出版されたばかりの本です。
赤ちゃんの心の発達について理解が深まるのはもちろんですが、最近自分が興味を持っている、子育てを通した「親の」心や脳の発達について、とてもわかりやすく書かれていてぶんぶんうなずきながら読みました。
メッセージ付きのおむつの研究についても、第5章で詳しく触れられています。その前後で書かれている、親の「育児自己効力感」については、私や妻も当事者としてその重要性を実感しました。

以前の記事でも、思うところを書いています↓

科学的な研究成果や、思いのこもったアイデア、そしてそれらを基にして作られる商品。少しでも育児のしやすい世の中を作っていくためには、きっとこういう1つ1つの積み重ねが大事なんだろうと思いました。一気に何かを変えることはおそらくとても難しくて、子育てのほんの一場面ずつでも科学の知見やプロダクトで救われるお母さんやお父さんが現れてくることが、きっと望ましい未来に繋がっていくはず。天気の分野で、私にもできることがあるかなぁと、この頃はよく考えています。

何はともあれ、友香理さんの著書、とっても勉強になります。育児中の方にもオススメですよ。

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