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オンラインお食い初め

おかげ様ですくすく育っている息子。
先日、生後100日を迎えて、ゴールデンウィーク中に百日祝いのお食い初めを行いました。
本来ならば、私の両親や東京に住む妻の両親、つまり息子のじぃちゃんばぁちゃんも勢ぞろいしてやるつもりでいたのですが、このコロナ禍で叶わなくなってしまいました。

「それなら、いま流行りのオンラインで集まればいいんちゃう?」

"オンライン飲み会"は友人たちからも多くの実行例を聞き、なかなか評判のようでしたが、"オンラインお食い初め"はあまり耳にしないなぁ…どんな感じになるんだろうかと思いつつ、せっかくの子どもの行事ですし、たとえ実際に顔を合わせる形でないとしても、みんなでやった方が楽しいのではないかと思い提案してみました。

60歳前後の両親らはどんな反応をするかしらとやや心配しましたが、意外とすんなりと受け入れてくれました。まぁ今や私自身の祖母(84歳)でさえも、普通にLINEを使いこなして、テレビ電話でひ孫の顔を見て喜んでいるくらいですから、別段不思議なことでもないのかもしれません。使いやすいプラットフォームを提供してくれている皆さんに感謝だなぁとつくづく思います。


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当日は、妻が腕によりをかけて料理を準備しました。

そして、単にお食い初めを進める様子を見てもらうだけじゃなくて、何かみんなで共通の体験ができるといいなと思い、事前にケーキを注文し、それぞれの実家に届けておいてもらいました。(配送業者の皆さんも、本当にありがとうございます…!)届いたときのサプライズと、離れていても同じものを味わう一体感を演出できたのは、とってもよかったのではないかと思います。


いざ、"オンラインお食い初め"スタート!

両親たちだけでなく、私たちのきょうだいも参加してくれました。初めてのお食い初めなので作法についてもあやふやで、その都度調べながら「こんな感じでいいのかな~?」「そんな口に近づけたらほんとに食べちゃうよ」「偉いねー、ちゃんとおとなしくしてるね」「赤飯こんなに何回も経由するんやなぁ…」「れんこんとにんじんの飾り切り上手にできてるね」……などと言葉が飛び交い、賑やかに行事は進んでいきます。

晴れ着風のベビー服(袴みたいになってるんです)を着た息子は、オンラインでじぃちゃんばぁちゃんたちが見てくれているということはおそらくよくわかっていないと思いますが、普段とは少し違った雰囲気を感じているのか、一度も泣いたり暴れたりすることもなく、しっかり臨んでいました。

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時間にして1時間ほど。
距離を越えて行った"オンラインお食い初め"は、結果としてとても楽しかったです。最後は私が「集まれなかったのは残念だったけれど、時間を作ってくれてありがとう」と伝えると、両親たちからはこんな言葉が返ってきました。

「でも、こうしたやり方でやるのも、思い出に残ってよかったよね」
「こういう時だからこそ、いい記念になったね」

それを聞いて、本当にやってよかったと思いました。きっと孫の大切な行事を同じ場所で見守りたいという気持ちはあっただろうけど、それを超えて前向きな言葉が何の気なく出てきたことが嬉しくて、胸がいっぱいになりました。

改めて感じたこと。いまできないこと、会えないことを嘆くよりも、ポジティブに"いまだからこそ"を楽しむのが大事なんだということ。
何年後かに、息子に「おまえのお食い初めは"オンラインお食い初め"だったんだよ、おもしろいでしょ」って語る日が来るのかなと思うと、これも大事な私たち家族のエピソードなんだなと思います。

「落ち着いたら、またみんなで旅行しようね」と明るく言い合い、通話終了の赤いボタンをタップしたのでした。

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