Tomofumi_Nishida (海外MBA入学審査)

IESE MBA(バルセロナ、Financial Times 2024 MBA世界5位…

Tomofumi_Nishida (海外MBA入学審査)

IESE MBA(バルセロナ、Financial Times 2024 MBA世界5位)入学審査担当(アジア統括)。IESE MBA 2016年卒。海外渡航101カ国。世界遺産検定マイスター。発信内容は全て個人の見解と分析に基づくものであり、所属組織のそれとは無関係です。

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海外MBA、何それ?美味しいの?

MBAとは経営学修士(Master of Business Administration)という学位のことです。資格ではありません。 海外の場合、1-2年間で、学費の合計だけで1,000万円以上することも少なくない大変お高い買い物です。たかが学位ですが、敷居が高くなっている大きな理由の1つがこの学費でしょう。 米国が本場と言われていますが、欧州、アジアにも多くの有名校があり、特に日本人の場合、米国以外に流れる傾向が昨今では一部加速しています。 職歴は入学時点で最低3年が

    • 社費と私費のどちらで海外MBAを目指すのが良いかの議論に終止符を

      過去記事で最も読まれているのは、当初の自分の予想と異なり、以下の記事です。 考えられる要因としては、「社費」というキーワードが読み手の心をざわつかせる、そしてそのざわつきが「光と闇」という私の言葉選びによって一層大きくなっているというところです。 他方、中身は、社費派遣会社目線を中心に描写していますので、タイトルから期待される内容と実際の記載内容が一定程度乖離している可能性があります。 高評価をもらうことより少しでも新鮮な視点を授けることを優先しているので、そうだとして

      • 承認欲求から解放してくれる海外MBA

        大変興味深いことに、最も読まれている記事ではないながら、海外MBA受験生と直接話した際に最も更問を受ける記事及びその部分が、以下の記事の「私がIESE MBAに行って、そして卒業して本当に良かったと心から感じることの1つが、承認欲求からほぼ完全に解放されたこと」という部分です。 今回は、この点について深掘りしてみます。 なお、こんな記事を書いている時点で承認欲求があるだろうというご指摘もあるかと思います。 前述の記事でもちゃんと含みを持たせていますが、「完全に」ではなく

        • MBA受験カウンセラーの選び方

          海外MBA受験にあたっては、日本人の場合、程度の差はあれ、MBA受験カウンセラーを使うことが一般的です。 本記事は、どんなMBA受験カウンセラーが望ましいと考えられるかについての考察です。 なお、本稿では、エッセイカウンセラーではなくMBA受験カウンセラーとの呼称で統一します。 エッセイの重要性は、彼ら自身の商売道具としてやや誇張されていることが一般的で、エッセイ以外も含めた包括的なMBA受験支援にこそ本来の価値が発揮されるべきとの考え方からです。 これは、私の所属す

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        マガジン

        • 海外MBA入学審査官から見える海外MBAの全景
          29本
        • 海外MBA入学審査官のキャリアストーリーと働き方と生き方
          16本

        記事

          海外MBAは敗者復活戦

          嘲笑的ゆえ、私が強く支持する物言いでは全くありませんが、以前から一部界隈では「海外MBAは敗者復活戦」と言われてきました。 「海外MBAは敗者復活戦」の意味するところは、真の猛者は海外MBAなどなかろうとグローバルビジネスリーダーとして逞しく活躍しているというところだと理解しています。 「敗者復活戦」という言葉が適切かどうかはさておき、確かに一理ある内容です。 しかし、言い換えれば復活できる「敗者」こそが一層の旨みを得るのが海外MBAだとも言えます。 繰り返しになりま

          海外MBAから国際機関へ

          海外MBA後の私のキャリアについて、多くの日本人にとって直接的な再現性が限定的であることは、自分が一番良く理解しています。 私が他者より圧倒的に優れているからとかでは全くなく、単に私の仕事が一般的に見て希少な仕事だからです。 また、そもそも、海外MBA後に、教授でもなく、たかが学校職員という権威も大してない仕事に就くというのも、この界隈からすると、やや異色な選択肢でしょう。 しかしながら、高等教育分野 x 入学審査という仕事という部分を取り除いた、一層根本的な性質にあた

          海外MBA受験にまつわる壮大な誤解

          海外MBA受験については、整理が曖昧になっている結果、壮大な誤解となっている事項がいくつかあります。 それらについて、個別に観察してみたいと思います。 なお、学校による個別性が強いであろう内容、例えばキャンパスビジットをしておいた方が入学審査上有利になるか、3つ目のラウンドでの受験は不利になるか、などは含んでいません。 したがって、以下の内容は、原則、学校に関係なく概ね当てはまるものとご理解ください。 入学審査において点数が高いほど有利 これは半分正しく半分間違いです

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          自己肯定感を高めるための海外MBA - 日本社会との決別 -

          1ヶ月超日本を離れ、イスラエル→エジプト→UAE→スペイン→ポルトガル→ギリシャと移動して、各地からオフライン/オンラインで仕事をしつつ、年末年始にかけて少し休暇を取っているところです。 移動の激しさゆえか、クレタ島で体調を激しく崩し、ただ回復の過程で妙に頭は働いていて、加え、仕事も急ぎのもの以外していない時期だったという経緯があり、久々の記事執筆に至りました。 海外MBAの価値については、4つに分解して以下の記事でご紹介しました。 この説明が間違っているとは特に思いま

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          海外MBAから海外就職はもはや古風

          最初に申し上げると、これまでの記事でも示唆している通り、海外MBA卒業後、海外で就職され、日本の資本の入っていない会社で日本にあまり関係がない仕事をされている方を特に尊敬しています。 その方たちを否定することが本趣旨の記事ということでは全くありません。 実際、以下の記事を寄稿した1年半前よりも海外MBA受験生、特に米国校狙いの方の海外就職意欲が増している印象を受けます。 為替とインフレーションのダブルパンチが、欧州等その他の地域と比べて米国においては一層顕著であることが

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          コロナ禍ならではの海外MBA取得の価値

          以下の記事は、新型コロナウィルスが蔓延る中で海外MBAを志す努力という、どちらかというと「過程」に力点を置いた記事でしたが、今回は状況が変化したことを踏まえつつ「結果」に力点を置いた記事です。 コロナ禍で取得する海外MBAの価値はどこにあるのか、3点に分解して考察します。   国際的なキャリア構築新型コロナウィルスの長引く影響により、明らかに国際的なキャリア構築の難易度が上がりました。 例えば、日本に拠点のある多くの企業で、海外出張が激減しています。 海外から折衝相

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          コロナ禍で海外MBAを目指す努力の美しさ

          今回は、以下の記事の続編のような、それでいて別の切り口からの記事です。 これから海外MBAの道へ進むことの特殊性 今年9月に海外MBAを開始する予定の方々は、ある意味、特別と言えるでしょう。 新型コロナウィルスが春先に大爆発しもはやサンクコストが大きくなりすぎていた時に海外MBA入学に踏み出さなくてはならなかった昨年の方々と異なります。 今年はそういったサンクコストが限定的な状況で、海外MBAの世界に今年飛び込むべきかを判断する材料がそれなりにあったはずです。 年齢

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          海外MBA受験必勝キャリアとキャリア成功の定義

          キャリアの強さについて複数記事で言及してきたので、改めて、キャリアの強さとは何ぞや、そしてキャリアの成功とは何かについて考察してみます。 キャリアの強さ海外MBA受験におけるキャリアの強さを定義する計算式として私なりに考えたのは、「1. 個人として残してきた目に見える成果 × 2. 職歴の転用性(ソフト面×ハード面)× 3. 所属企業のブランド × 4. 仕事の国際性=キャリアの強さ」です。 CVには、responsible forではなくlead, initiate,

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          海外MBA合格後、入学までにすべきこと

          そろそろ色んな学校で合格者が続々と出てくる時期にさしかかりつつありますので、海外MBA合格後入学までにすべきことを書いてみました。 思いつく限り書いてみましたが、他にもあるかもしれません。 合格者壮行会 有名な話ですが、合格すると5-6月に、名だたるMBA採用企業から、壮行会に呼ばれることになりますので、これらは選り好みせずなるべくたくさん出ておくことが望ましいでしょう。 採用企業側の開催目的は、MBA採用をしていることを渡航前に明確に印象づけることと合格者の個人情報

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          海外MBAの比較(1年制対2年制)

          海外MBAプログラムについて、1年制と2年制(フルタイム)を幅広な観点から比較してみます。 その中間にあたる期間のプログラムやオンラインプログラムやミッドキャリア向けプログラムもあるぞ、とか細かい指摘は色々あるかと思います。 また、会社派遣の方でプログラム期間の縛りがありそもそも選択の余地がない方もいると思いますが、一旦、この2つの単純な比較で話をしていきます。 個人的には、米国MBAか欧州MBAか(アジアMBAか)以上に、1年制か2年制かの違いは大きいと感じます。

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          学歴に縛られたキャリア選択

          本稿では、一定数マニアがいるであろう、学歴とキャリアの関係性について、海外MBAも絡めつつ考察していきます。 多様性なき海外MBA卒業直後の進路以前、以下の記事で海外就職については触れましたが、今回は場所ではなく業界の話です。 卒業直後にも起業を志す学生が一定数いるごく一部の学校(1-2校)を除き、殆どの海外MBAトップ校において、卒業直後の業界別進路は、コンサルティング、金融、テクノロジーが大多数を占める傾向があります。 IESE(イエセ)の場合でも、これら3つの業界

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          非伝統的な職歴は海外MBAで門前払いか

          非伝統的な職歴は海外MBAで門前払いなのでしょうか。 結論、学校によるが、多くの場合門前払いではないと思います。 伝統的な職歴 そもそも伝統的な職歴とは何かを定義しないことには議論を始められません。 海外MBA入学以前にありふれた職歴ということになりますが、海外MBA界隈の暗黙の了解としては、世界規模で見て業界ということで定義づけると、コンサルティングや金融がそれに当たるでしょう。 日本で見れば、商社がそこに追加されるでしょう。 メーカーが含まれないのかというと含

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