24歳、若さへの羨望
■若さの台頭
将棋界で今最も、世間を賑わせているのは言うまでもなく藤井棋聖であろう。
高校生でありながらタイトルホルダーでAI超えの手を放つ姿は、漫画の世界にいるのかと錯覚を覚える程に輝かしい。
余談だが、私は「ヒカルの碁」という作品が大好きだ。今の藤井棋聖を見ているとヒカルの碁の続きを読んでいるようでワクワクが止まらない。
日本サッカー界にもとてつもないホープがいる。久保建英選手だ。
18歳にしてレアル・マドリードという世界一のクラブと契約し、今年はスペイン1部リーグのマジョルカにレンタルされ、試合を重ねる度に評価を高めている。
批判を恐れず言うのであれば、日本代表の中では群を抜いて上手い。というより日本代表にしては彼が可哀相だ。(日本代表批判をするときりがないが、要約すると監督解任求むということ。)
他にも若い世代が台頭する世界はあるが、それらのなんと心がときめくことか。
若い世代が活躍している業界というのは、代謝もよく柔軟で、なによりも進化していく。
若い世代の活躍が上の世代を刺激し、刺激を受けた上の世代が若い世代を引き上げる。
まさに相乗効果だ。
また若い世代の活躍は、更に下の世代を魅了し、その世代がさらなる刺激を持ち込む。
将棋界はまさにそんな世界である。
羽生九段や今の藤井棋聖の起こした将棋ブームは未来の名人、竜王の卵を間違いなく産み落とした。
ヒカルの碁にこんなセリフがある。
「君って上ばかり見てるよな。下にも恐いのがいるのを知らないだろ。」
どうしたって活躍している上の世代を追いかけてしまう。ただ自分の存在を脅かすものは下からくる。
恐らくいまから十数年後、藤井棋聖を脅かす存在が現れ、互いに腕を磨き合い将棋をより進化させていく。
「未来を思うと胸が踊るなぁ」
ヒカルの碁のセリフだ。いつもこのシーンで泣く。
■新卒の価値
新卒の社員に月20万。
給料は労働の対価であるが、
新入社員がそこまで価値ある労働をしているとは思えない。
なんの技術も経験もない人間に20万毎月払うくらいなら数百万かけて機械を買ったほうが効率はいいはずだ。
新卒者に関して言えば教育の為、他の社員の労力も必要だ。主力となる社員が教育に労力を割かないといけない訳だからトータル月40万くらいはかかってる気がする。
では新入社員になぜそんなに支払うのか。
会社はなんの対価を支払っているのか。
私は「可能性」だと思う。
新入社員の可能性は無限大だ。
将来会社の主力部隊として、稼ぎ頭として何倍ものお金を生み出す可能性を買っているのだ。
おそらく活躍する前にやめてしまう人もいる。
それでも何人かに1人、主力として大黒柱として後の経営層として活躍してくれるだけで、もとが取れるのかもしれない。
私はそんな可能性が羨ましい。
世間的に言えば私もまだまだそちら側の人間で、実力なんて無いに等しい。
それでも少しずつ可能性が経験になっていくことが悲しく怖い。
自分より若い人はもっとたくさんの可能性を持ち、とんでもない爆発を起こすかもしれない。そのことにとてつもない羨ましさと期待を持っている。
(自分がそうならないといけないのだが。)
■「未来を思うと胸が踊るなぁ」
だからこそ上の世代は邪魔をしないでほしい。
老害と言われるような、自分たちのことしか考えず、若者の未来を奪う人が大嫌いだ。
私も60くらいまで生きてしまったら、
老害と呼ばれないよう気をつけたい。
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