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模様替えのレシピ〜物置化した洋室を生き返らせよう!〜

「いつか子ども部屋にしようと思っている」
「一応、書斎のつもりなんだけど書斎として活用は…されていないかも」
「引っ越しの時に一時的なつもりでダンボールとか置きだしたら、そのまま部屋がカオスになっていった」

こんな部屋、一つくらいありませんか?
そう。物置化してしまった洋室。

小さいお子さんがいるご家庭の7割くらいは(勝手な推測)この洋室物置化現象で悩んでいる。少なくとも、僕が手がけてきたご家庭は7〜8割が物置化した洋室を抱え込んでいました。

なぜか人は、空いているスペースや床を見ると何かで埋めたくなるようで。空間が空いていることをもったいないと思いがちです。でも本当にもったいないのは、空間が空いていることじゃなくて、活用できていないこと。
つまり、はっきりと用途を決めていないことがもったいないお部屋が生まれてしまう原因なのです。

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洋室の使い方は本当に様々。もちろん、自分たちの好きなように使えばいいのですが今回はファミリーワードローブという、レシピをお伝えします。

模様替えのレシピとは、模様替えも料理のようにレシピを知っていれば、そのまま活用できたり、自分なりにアレンジしたりできる。
そうして、自分らしい暮らしを創り出すヒントになる。
そうした思いで、これまでのコーディネート経験から公開しているノウハウです。

模様替えのレシピについてはこちらからどうぞ。


■ファミリーワードローブとは

家族分の洋服をまとめてあるワードローブスペースのこと。
このスペースがあるかないかで、収納の使い方から、暮らしの動線から、家事シェアから、色んなことが変わってきます。

例えば寝室にあるクロゼット。この中に家族分の衣類、きちんと全部収まっていますか? 大きなウォークインクロゼットがあるから、全部収まってます! という方はOK。でも、寝室のクロゼットには妻の服。隣の洋室には夫の服。和室とリビングの一角に子ども服。なんて具合に家中にバラバラになってしまっている家庭も多い。

衣類の収納場所が家中にバラけると、洗濯物をしまう時にアッチコッチに行かなくちゃいけなくなって大変。

さらに、パパが子ども服をどこにしまってあるのか解らなかったりすれば、家事シェアの妨げにもなる。

だから、家族の衣類を”なるべく”一箇所に集約させてしまうのが、この暮らしの動線をよくするポイント。

では、そんなファミリーワードローブの作り方を見ていきます。


■基本のファミリーワードローブ

まずは基本のファミリーワードローブから。物置化してしまった洋室をワードローブとして復活させます。
このファミリーワードローブに欠かせない材料がこれ。
突っ張りパイプハンガーです。

もちろん、ルミナスなんかでもOKですが、このパイプハンガーは伸縮ができるので違う部屋に取り付けようと思ったり、引っ越しをした時に、使い回しがしやすいのも特徴です。

ファミリーワードローブの考え方の基本は、壁面を最大限活用すること。
壁面を上から下まで目一杯活用することで、大容量の収納スペースを生み出すことができます。

なので、まずは部屋の中で一番大きな壁面を、クロゼット収納にしてしまえないかどうかを考える。
そしてそこに、日常使いの家族の衣類がドカッとまとまってしまえば、今使っているクロゼットをずいぶん空けることができます。

そうしたら、そこに季節家電や、雛人形や、アウトドアグッズや、サイズアウトした子ども服や、飾るほどじゃないけど捨てたくない趣味の物などを入れていける。
毎日出し入れする洋服は、一番贅沢で使いやすくしまいやすい場所にしまいましょう。
※たまに埃が気になるという方もいますが、その場合はカーテン付きなどを選べば解消されます。


■書斎を兼ねてファミリーワードローブ

5畳の部屋でも相当大容量のクロゼットを作れます。
ちなみに、図のハンガークロゼットは横幅が2800mm。隣の寝室のクロゼットが2つ合わせて(3扉分で)1300mm(しかも間仕切り壁があるのでフルでは使えない)であることを考えると、こんなにゆとりある衣類収納が突如現れるという奇跡を味わえます。

「うちは収納がなくて困ってるんです」というご家庭こそ、壁面を収納にしてしまう発想を持つことでその悩みを解決できるのです。

このお部屋のように、同じ部屋でもファミリーワードローブスペースと、書斎スペースとにゾーニング分けするケースも多いです。
なんとなく書斎風+物置、な洋室を人が毎日出入りする生きた空間にできるのです。

余談ですが、ファミリーワードローブにはぜひ大きな鏡をどうぞ。
つっぱりミラーなんかだと、まっすぐにつけられて倒れてこなくておすすめ。


■ユーティリティルームにグレードアップ

次は部屋をユーティリティルーム(家事室)にするパターン。
この部屋の場合、広いのですが角部屋なため大きな壁面が取れません。なので衣類は既存のクロゼットとパイプハンガーの2箇所に。これは「パパの衣類」「ママの衣類」なんて感じで人別に分ければいいでしょう。

棚には掃除機など掃除道具を一式。他にもオムツやおくるみなどのお世話グッズ類をストックしておく棚もあります。
そして、この部屋をユーティリティルームとして最大限活用させる一番のポイントは洗濯の休憩所です。

洗濯物って、なんとなく「洗う」→「干す」→「たたむ」→「しまう」みたいなフローだと思いますよね。
だけど実は、「干す」と「たたむ」の間に、そして時には「たたむ」と「しまう」の間に、「溜まる」という壁が立ちふさがるのです。

わりと多くの子育て家庭が、干すからたたむへ行く途中で息切れをして、衣類を溜め込んでしまう。

だから、その間に洗濯の休憩所があるととても便利です。
この休憩所は、その名の通り次のステップに移るまでの間の仮置場。

季節によっては部屋干しをするという方も、洗濯物を取り込んだんだけどすぐにたたむ時間がなくてリビングに山積みになりっぱなしという方も、きっと救われます。

休憩所は、窓際などに突っ張り物干しや、

ホスクリーンなどで作ります。


■まとめ

うまく活用されずに、なんとなく開かずの間になってしまっている部屋を、人が毎日出入りする生きた部屋にする。
それが、部屋のもったいなくない使い方です。衣類部屋をつくるなんていうと「芸能人でもあるまいし」と身の丈に合わない贅沢のように感じるかもしれませんが、その方が家をしっかり活かすことができることもあります。

今後も、模様替えのレシピとして間取りの使い方やら、テーブルの選び方やら、もうちょっと専門的に”ゾーニング”ってなに?みたいな話やら、していきます。
特に、子育て中のご家庭に向けて「こうするといいよ!」っていうレシピを色々と紹介していきますので、他のレシピも見てみたい方は”子育て家庭のための模様替えのレシピ”マガジンを御覧ください。


今日も、見に来てくれてありがとうございます。
最近読んだ素敵な本なんかについても、書きたいなーと思うこの頃。
noteでは色んな本のレビューを読むのも好きなので、読みたい本がどんどん溜まっていってしまうのが悩みどころです。
どうぞ、またのお越しをお待ちしております。

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