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小さな映画館と一人暮らしの部屋から始まった私の映画人生

前回、お題に参加したとき、なかなか楽しかったので、お題第二弾を書いてみることにした。
今回のお題は、

#映画にまつわる思い出

映画は唯一と言っていいほど、私にとって、昔からの大切な趣味だ。
今回は無趣味な私が、映画にはまったエピソードから紹介してみようと思う。


以前も書いたが、私の家ではほとんどの情報が遮断されていた。
そのため、映画に出会うこともなく、小学生を終えようとしていた。


そんな私が映画に出会ったのは、幼馴染の家のテレビ。
小学校6年生のときだった。
その日も幼馴染と遊んでいたのだが、たまたま幼馴染の親が観ていたのが映画だった。


それを観た瞬間、私はテレビに釘付けになった。
こんなに美しく、面白い世界があったのかと、子どもながらに衝撃を受けた。


その映画の題名は、

『ローマの休日』

言わずとしれた名作である。


そのままそこで一緒に観たのか、その場を離れたのか、記憶にはない。
とにかく、初めて映画に出会ったときの映像がまぶたに焼き付いて離れなかった。


その後も家で映画を観ることはできなかったが、そんな私に転機が訪れた。
それは、一人暮らしをし始めたこと。
20歳のときに実家を出て、一人暮らしを始めたことで、めでたく映画が解禁となった。


しかも、住み始めたアパートの近所に、レンタルビデオ屋さんがあった。
そこで毎週3本借りて、観まくった。
それだけでは飽き足らず、映画館にも足を運んだ。


私が良く行く映画館は、2、30人くらいしか席がないだろう小さな映画館だった。
突然思い立って仕事帰りにふらっと行くものだから、いつも一人だ。


映画館には、私と同じような人が居るにはいたが、いつも空いていて、まるで貸し切りのようだった。
行き当たりばったりなので、映画は、好みのものもそうでないものもあった。



好みのものの場合、一人でも問題はないが、好みではないと、せめて愚痴くらいはこぼしたいものだ。
しかし、いつも一人なので、モヤモヤを晴らす相手もいない。
好みではないものこそ、共に観る仲間が必要だと、そのときに学んだ。


一人暮らしを始めて、結婚のためそこを離れるまでにいったい何本の映画を観ただろうか。
テレビで映画を放送していればそれも観たので、少なく見積もっても1500本くらいは観ただろうか。


話題作ももちろん観たが、聞いたことのない映画の中で好みのものを見つけたときは、心が踊った。
レンタルビデオ屋さんで棚を巡りながら、その週に観る映画を決めていく。
それはそれは楽しい時間だった。


結婚して、子どもを産んでからは、まとまった2時間を取るのが難しく、落ち着いて映画を観ることができなくなった。
細切れで観ても楽しさが半減するので、自然と映画からは遠ざかった。



そうこうしているうちに、映画は随分手軽に自宅でも観られるようになっていったが、未だに子どもたちに邪魔されずにぶっ続けで映画を観ることは難しい。


何度かトライしようと映画館の時間を調べはしたが、ことごとく時間が合わず、映画館にも行けていない。
もう何年、映画が観たいと思っていることだろうか。


でも、もう少し。
あと少しで映画館に行く時間が取れるようになるはず。


映画から距離を置いて十数年経ってしまったため、今どんな映画がやっているのかわからないが、また1から映画にはまりたい。
今度は、小さな映画館ではなく、大きなシネコンだろうか。


慣れない環境で緊張もするが、映画が始まってしまえば、きっとまたその世界に没入できる。
子どもたちの邪魔が入らないようになれば、家で観ても良いな。



今でもレンタルビデオ屋さんはあるのだろうか。
サブスクを利用するのも魅力的だが、あの頃のように新しい発見を探すのも捨てがたい。


考えるだけでワクワクするが、あと少し。
もう少し我慢して、また、あの世界に浸ろう。
十年以上離れていても引き戻される、そんな魅力が映画にはあると私は思う。





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情報が遮断されていた話。





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