コロナ自粛で経験した孤独体験と後悔していること

海外生活9年、現在メキシコシティ在住の29歳商社マン、Tomokiです。

今日は僕のコロナ禍の辛かった経験と、後悔していることを話したいと思います。

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僕が現在住んでいる国は、メキシコです。

家族も友達も誰もいない、完全に一人の状況で来ました。

その状況でコロナ自粛。

もっと辛い経験をした方もいるとは思いますが、僕の中では今まで味わったことのなかった孤独を味わいました。

今日は「孤独」をテーマに、失敗体験談を話をします。

★その時の状況

2020年4月ぐらいから2021年3月ぐらいまでの、ほぼ1年間の話。

当時住んでいたのは、ケレタロ州という、少しだけ都会のメキシコ内部の州。

Googleでマンション検索をし片っ端からコンタクトして、色んなところを飛び回って家探しをし、一番気に入ったマンションに住んでいました。

住んでいたのは21階建てタワーマンションの15階。
ジム・プール・BBQエリア・ビリヤードやテレビが置いてある共同エリア付き。しかも丘の上にあるので、夜は部屋から夜景がきれいに見えます。

僕の部屋は1LDK。メキシコ基準では小さい方だけど、日本基準では大きめという部屋。一人暮らしには丁度いいサイズ。

これで家賃75,000円。海外に住む特権です。

コロナ時期は毎日この自宅にいることになりました。

9時~18時まで週5で自宅勤務。その前後と休日もずーっと一人で家。

最初の数ヵ月は良かったです。
通勤もしなくていいし、家も快適だったし、一人で気楽にいれるし悪くないな、と思っていました。

でもこの時は、これが泥沼への入り口とは気付きませんでした。

暫く同じ場所にずっと一人でいると、段々と気分が滅入ってきます。

メキシコに住み始めて1年ちょいだったので、現地でできた友達はいました。でも当時はまだコロナに対して世間が敏感な時期であったため、飲み会などのイベントもあまりなく、僕自身も感染を避けるため、あまり人に会わないようにしていました。

これが暫く続くと、人に会いたくなくなってきました。

後半は状況が少し良くはなったものの、この状態がほぼ1年続きました。

朝9時ギリギリに起きて、18時に仕事を終えて、簡単な料理をして食べて、その後はひたすらお酒を飲む、ということをただただ繰り返す毎日。

食材についても、Cornershopという、UberEatsの食材版みたいなデリバリーサービスを使っていたので、本当にずっと一人で家にいました。

★孤独とは。味わった気持ち

僕が孤独を味わったことは、これ以外に過去に1度ありました。

大学の1校目から2校目に転校した最初の2週間。Northridgeという、カリフォルニア州の知り合いが誰もいない土地へ引っ越しをした時です。でも大学ですぐに友達ができると分かっていたし、外にも出ていたので、すぐに乗り越えることができました。

でも今回は違いました。

まず人に物理的に会うことがありません。そしてこの生活がいつ終わるのかも分かりません。

ずーっと一人でいると、「寂しい」という気持ちがひたすら割れない風船のように毎日大きくなっていきます。

本来であれば、僕は一人でいる時間も好きなのですが、やはり人間という生き物は、人と一緒にいないとダメな生き物のようでした。

この「寂しい」という気持ちが大きくなると、なぜか逆に外に出たくなくなります。自分に自信が無くなり、人と会いたくなくなるのです。

こうなると、もう負のスパイラルです。

「寂しい」という気持ちが毎日膨らむ一方、さらに外にも出たくなくなる。

そうなると、ネガティブな感情を引き寄せる体質になります。

黒い雪がずーっと自分の中に積もっていくイメージです。雪かきをしてもどうせまた積もるので、次第に雪かきもしなくなります。

次第に世界中の人間が自分に対して敵意を持って自分を見下している、という錯覚に入りました。

そうなると、何もかもが嫌になり、自分が何のために存在しているのか分からない、という感情になります。

生きている感じがしません。
毎日毎日、同じことの繰り返し。そして一人。

自分の存在価値が0であると錯覚し、それを信じ込んでしまいます。

★酒に溺れる

僕はこのネガティブな気持ちを、お酒で発散していました。とい言うよりは、お酒を飲むことしかすることが無いと思っていました。

18時から意味もなく一人でお酒を飲み始めて、毎日ベロンベロンになって疲れるまで飲んでいました。

ずっと家にいるので、体力は有り余っています。それを全てお酒にぶつけていました。

お酒を飲まない日は、その日一日何かをした感が無く、うまく寝ることができませんでした。

そして2020年11月の健康診断で、「ヘモクロマトーシス」という病気に診断されました。

体が混乱して鉄分を過剰に摂取・蓄積してしまい、それが負担となり他の臓器の病気を引き起こしてしまう病気です。

遺伝性の病気ではあるらしいのですが、酒の過剰摂取でも引き起こされる(悪化する?)ようで、医師にお酒を禁止されました。

今は大分良くなってきているとは思うのですが、また診断に行く必要があります。

当時は自覚が無かったのですが、もしかしたらこれをアルコール中毒と呼ぶのかもしれません。

★後悔していること

この一連の経験を通して今後悔していることは、「散歩をしなかったこと」です。

「外に出て散歩をすれば少しは気持ちが良くなるかも」と思いながら、振り返ってみると1年間、たったの一回も散歩に出ませんでした。

初めの1歩を踏み出しても、その後何も変わらなかった時のことを考えてしまい、恐くて行動できずにいたんだと思います。

つまりは、この悪い状況を脱出するための努力を一度もしませんでした。

今考えると、これでは状況が良くならないことは当たり前です。

「自分が置かれている状況を抜け出す」ということは、意外と難しいです。結構な努力が必要なケースが多いと思います。そして初めの1歩を踏み出さなければ、その後に繋がることはありません。

★この失敗から学んだこと

「何かをしてみることの大切さ」を学びました。

状況を変えたい、もしくは自分を変えたいのであれば、何かをしてみないといけません。

上手くいかない場合が多いと思いますが、それでも何かをし続けないと、何も変わりません。

「何か」とは、何でもいいです。僕の場合は散歩でした。結局散歩をすることはできませんでしたが、そんな小さなことでもOKです。

そして初めの1歩は一番難しいけど、一番重要です。

初めの1歩を踏み出せれば、次の1歩は最初のよりも比較的簡単なはず。

あとは上手くいかなくてもいいので、勇気を出して一歩一歩進むだけ。

ちなみに初めの1歩を踏み出す僕のコツは、「やらないよりはやる方がベター」と考えることです。やった方が自分にとってプラスだし、やってもやらなくてもどうせ同じ時間が経過するので、やることを選択します。

あと僕がいつも自分に言い聞かせているのは、「Just Do It.」です。ナイキのキャッチフレーズ。「やればOK」と簡単に考えます。

重たい腰を上げて、「ベターな方」を目指して、ただやる。これしかないと思います。

今では、「何かをしてみる」の延長で、「やらなきゃいけないことはやる」という考えにもなりました。今の彼女はやることはやる人なので、彼女の影響も大きいです。

食材の買い物もして、料理も頑張ってちゃんとしたものを作り、家事もしっかりとやる。

生活に必要なことを全てやれば、自分のやりたいことにも集中できます。

これは当たり前のことかもしれませんが、コロナ中の僕はこれが全くできていませんでした。すべきことを全くやらない時の暗い気持ちを痛いほど知っているからこそ、「やろう」と思えるようになりました。

面倒くさくてもやらなきゃいけないことをやると、その後の気持ちが、ものすごく晴れやかになります。

ちなみに最近はやらなきゃいけないことを先にやるようにしています。当時はやらなきゃいけないことを常に後回しして、結局やらないで、自己嫌悪に陥る、という最悪なサイクルでした。

やらなきゃいけないことが終わっている、ということは、自分にものすごく安心感を与えてくれます。

最近はこのポジティブな気持ちに味を占めてきました。やることをやった後には清々しい気持ちが待っていると分かっているので、やる気にも繋がっています。

これはものすごく良いサイクルだと思います。

★まとめ

常に「やらないよりはやる方がベター」と考え、とにかく何かをしてみる。やらなきゃいけないことは先に優先してやる。そうすると、晴れやかな気持ちになって、自分の中にポジティブなエネルギーが溜まるようになる。
そうなればいいサイクルができるので、人生何でもできるようになります。

1日1日これを意識して行動をしていると、数年経った後振り返って見た時、人生が激変していたと気が付くと思います。
僕は数ヶ月後でも、本当に人生が変わったと感じました。

ちなみに余談ですが、孤独になって気持ちが落ち込んでいたある日、「Lost in Translation」という映画を一人で観ました。

画像1

夫についていくように日本へ行った若い女性(スカーレットヨハンソン)と、仕事で一人で日本に行った50代ぐらいの男性が、異国の地で孤独を感じるという話です。

当時の自分の状況にものすごく似ていて、暗い映画なのに元気が出ました。
共感ができて、「自分は一人じゃない」と感じたのかもしれません。

気持ちが落ち込んでいる時に、暗い映画を観たり暗い音楽を聴いたりすることは、意外と悪くないのかもしれません。


以上、ここまで読んでくださった方、ありがとうございます!
これからもぜひ記事を読んでいただけると嬉しいです!:)

最後に自分の自己紹介を下に載せておきます。ぜひ読んでいただけると嬉しいです!




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