ニューヨークのチャイナタウンで暮らす
魚醤のような八角のような香りが立ち込める街だった。
ニューヨークのチャイナタウンの中にあるアパートメントの一室で、
一階のソファーにアクセサリー作家。二階のロフトマットには私、旅の音楽家が寝ていた。
部屋の中央にはテーブルがひとつ。
セントラルパークが黄金色に染まるはずの季節なのに、気温は30度になる。
クーラーなどは付いていないので、向かい合わせでそのテーブルを囲んで、まるで下着同然の姿になってご飯を食べる。そうでもしないと食べれないほど暑いからだ。窓の外は濃ゆい香りがしているし、おまけに日が当たらない。
おのずと毎日、中華雑炊のようなメニューになってくるのはどうしてだろう?
チャイナタウンはとても便利な立地だった。
ちょっと歩けばブルックリンブリッジにぶつかり、マンハッタンの街を眺めることができる。
反対側は、ウォーターフロント、マンハッタンピア。
大都会にいながらこんなに気持ちのよい場所もあるんだなと思う。
ピアをそのまま北上して行けば、ジャズの聖地グリニッチビレッジ West4。
旅の音楽家は、涙が出そうになるほど胸がキューっとなる、特別に好きな場所だ。
最高なんだけどね、立地は。
そう、中華街なんですよ・・・!
中国なんですよ・・・!!
外食に行くと、魚の骨ををテーブルの上にペッと豪快に吐き出す。
さすが丸テーブルの食事の国、黙っていたら生きていけないのか。
水餃子のお店。
・Sheng Wang
Add: 27 Eldridge St, New York (at Canal St)
Tel: (212) 925-0805
お買い物に行っても中国。
パン屋さんも中国。
公園も、ランドリーも、マッサージ店も、そこは中国だった。
ここのふわふわ肉まんと至極のパンプキンまんは最高よ!
・Golden Steamer
Add: 143A Mott St, New York, NY 10013
ちなみに到着して1枚目の写真には、既にパトカーが写っている。
アパートのドアを開けると、そこにはしご車が停まっている。
自然と私たちも感情が昂りやすくなってくる。泣いたり怒ったり。
ドースル・・?この日常、ドースル?
と、いささか参ってくる。
しかしチャイナタウンの物価は安いし、治安もどこでもおおむね安全。
歩いてみれば、思ったほど怖くない!
日常を広げてみよう
ある日、ニューヨーク在住のアリスがやってきた。
「ロールアイスクリームを食べに行かない?」って。
家から最寄りのランドリーのすぐそば。そんなところにお洒落な食べ物があるの?
とおもったら、液体からロールのアイスクリームになるまでを実演販売していて面白い。
ウマーウマー!!
・10below Ice Cream
Add: 10 Mott Street, New York, NY 10013
そして、Canal Street添いはというと、地元の職人、アーティスト、ブランドのショップがある。
古着好きな方や、ハンドメイドの一点物が欲しい方におすすめ。
Canal Street Market
Add: 265 Canal St, New York, NY 10013
チャイナタウンから、ひとつ道を挟んだだけで、こじゃれたSOHOのショップが次々と現れる。
新宿、新大久保の隣が、いきなり恵比寿や代官山、みたいな感じでしょうか?
いつも驚きと発見がある。
不思議な街です。
旅の音楽家・前田紗希 studio iota label
お花、旅、音楽、の日々つれづれコラムです。
アクセサリーデザイナーと旅の音楽家という女性2人によるインテリアブランド「TOKYO BENZAITEN by studio iota label」と申します。
流木やドライフラワーなどボタニカル素材を使用したインテリアを企画・販売し、アウトドアライフを送ってます。
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