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コロコロと変わる東京を歩く

私の地元北海道は、とにかく広い。
私が住んでいた区だけでも、東京23区全部が入るくらい広い、といえばどれだけ広いか伝わるだろうか。

そんな北海道出身の私でも、東京の広さに今でも圧倒される。
厳密に言えば、先ほども挙げた通り面積自体は広くない。けれど、都内の密度というか各地の色というか。そういうものが東京を広くさせている気がする。
東京は小さいながらも、コロコロと顔を変え楽しませてくれる。

少し歩けば変わる景色

例えば、原宿と表参道なんていい例じゃないだろうか。原色、可愛い、ふわふわが溢れてるようなポップな原宿から少し歩けば、上品なフレンチ料理店や落ち着いたカフェ、おしゃれなブランド店が立ち並ぶ大人の街。表参道へ辿り着く。

私は原宿よりも表参道の方が好きなので、表参道へ行くのは躊躇わないが、原宿となると「遠いし」と言って足が遠のく。実際の距離はさほど変わらないというのに。

そんな東京で、私が1番好きなのは浅草だ。浅草といえばとにかく日本らしい和風なイメージを持つ人が多いだろう。観光地としても有名なので、いつ行っても混んでいるが、和のおかげでなんだか穏やかな空気も感じられる。そして浅草から15分ほど歩くと、東京のブルックリンと呼ばれる蔵前まで行ける。
おしゃれなお店や個性的なお店が立ち並ぶ街で、こちらもまた一気に雰囲気が変わる。
更に、浅草からまた別方向へ15分ほど歩けばスカイツリーにだって行ける。
スカイツリーといえば都会の象徴で、あんなに古き良き浅草の雰囲気から一変して都会が舞い込んでくる。

年明けの浅草。日本らしさ全開の景色。
浅草から少し歩けば出逢える都会の象徴。

とはいえ、どこも下町らしい温かい雰囲気が流れていてどんなに景色が変わろうが、独特の雰囲気が醸し出す居心地の良さは変わらない。
東京にはそういう不思議な場所が多い気がする。

その日の気分で選べる街

冒頭に戻るが、私の地元北海道では広さこそあれど景色はそんなに変わらない。
賑やかな場所は中心に固まっていて、他は緑と住宅地が散らばっている。だからこそ、行動エリアは自然と限られてくるし(それもそれで楽なので私は地元もすごく好きだ)、面積が広くてもこぢんまりとした生活になりがちだった。

東京はどこに行ってもなんでも手に入るくらい栄えていて、上京したばかりの頃はそれが不便にも感じた。でも今となっては目的で選ぶのではなく、その日の気分にあった街を選べる楽しさを感じている。
東京に来てもう4年くらい経つが、未だに知らない街も多い。いつも行く街は決まりつつあるが、久しぶりに冒険してみるのも楽しいかもしれない。

Written by HINA