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おすすめ漫画① 絵なのに音と息遣いを感じる ーBLUE GIANT-


こんばんは、心太です。

今回は漫画の紹介文を書きます。

【こんなひとにおすすめ漫画】
・人間の温かさに泣きたい
・音楽が好き
・熱い気持ちになりたい


前記事は真面目に心理学に関する記事をあげました。
分かりやすいように、読んだ人が新しい知識を得やすいようにと神経を使いました。
なかなかに疲れました(笑)

本記事は突っ走ります!
万人への分かりやすさ、などと野暮なことは考えません。
喰らえ、私の熱意。


ご紹介する漫画は、「BLUE GIANT」
2020年7月現在、心太にとってはベスト漫画です。
BLUE GIANT 1巻~10巻
BLUE GIANT SUPREME  1巻~10巻
BLUE GIANT EXPLORER 現在ビックコミックで連載中


魅力①:主人公のひたむきさ


主人公、宮本大(ミヤモトダイ)が仙台外れの片田舎(←失礼)でJAZZに出会い、JAZZの魅力に撃ち抜かれ、世界一のJAZZプレイヤー(奏者)になるべく、日々を全力で駆け抜けます。
全くの未経験ながら、高校3年からサックス奏者としての練習を開始します。
その姿は一切の妥協がなく、あー努力ってこういうことを言うんだなあ、と思わされます。
そして、何かを好きになる、好きなことに打ち込むエネルギーの強さ、貴さを感じさせられます。

ただ大自身は、練習はしているつもりはあるけど、“努力”をしているつもりはないかもしれません。
それくらい大にとってサックスを練習することは自然で、当たり前のことのように思えます。

大のJAZZへの姿勢は、妥協こそありませんが、無理をしていると感じる人は少ないのではないかと思います。
様々な葛藤や困難こそありますが、大の中には“JAZZが好きだ”“世界一のサックスプレイヤーになる”という、誰にも、なにものにも揺るがすことができない信念が、太く、深く根を下ろしているため、力強くそれらを乗り越えていく姿にはガーッ!!と胸を打つものがあります。

ひとは年を取るにつれ、自分個人の夢を一つずつ手放していきます
現実に適応し、家族のために歯を食いしばって過ごすことはとても尊いものです。
家族を含めた新しい夢を見つけることもあるでしょう。
ですが、人生の本質の一つは、個人としての自己実現の追求ではないかと考えます。

我慢ばかりしていると自分の好きなことや、夢中になってなにかを楽しむことを忘れてしまいます。
そんな我々が忘れかけている、“自分の好きなことと向き合う”、ことを大はもう一度思い起こさせてくれることでしょう。
ときに切なくなるくらい真っすぐに、JAZZと向き合う大の姿からは、好きなことに人生のエネルギーを注ぐことを後押ししてくれるパワーがあります。

BLUE GIANT 黒背景

魅力②:魅力的なサブキャラクター達

心太の思う、漫画や映画問わず、名作の一つの条件は“おっさんが魅力的であること”です。
映画であれば、主役が魅力的なのは当たり前で、助演のおっさんが良い味出している作品は、基本的に見応えがあると思いませんか?
2019年のアカデミー助演男優賞受賞者の一人、ブラッド・ピットさんが入っていて驚き

ブラピ


また、名作の条件として挙げられるもう一つの条件は、“悪役が魅力的であること”ですよね。
主人公や正義が際立たせる、悪役や敵勢力に魅力がなければ、物語に深みや重みが出ません。

ジョーカー2


さて、BLUE GIANTはと言うと…
全員魅力的
出る人出る人全員
その中でも読む人の趣向で程度の差はあるでしょうが、みんなに人間味・ストーリーがあって、それぞれの“人間”が生き生きとしています。

現状、作中一番の天才【玉田俊二】
底抜けの良い兄貴、溢れる家族愛【大の兄ちゃん:宮本雅之】
間違いなくあんたが大と兄ちゃんを育んだ【大の父ちゃん】
挙げだしたらキリがないので3人だけ!
と思って最初の方から思い返して書こうとしたら、再序盤の3人でした(笑)

とにかくBLUE GIANTは厳しくも優しい世界が広がっています。
現実世界と同じく、音楽で食べていくには現実的に厳しく、JAZZという現代ではニッチなジャンルがさらに難しさを際立てます。
大のひたむきさの成せるものかもしれませんが、大の独力だけでなく、周囲の人の優しさや矜持、粋な姿に涙がちょちょぎれること間違いなしです。

知り合いに勧めるときにも言っていますが、この漫画だけはハードルを上げても上げても、上げすぎるということがないので、ガンガンに強い言葉を使えます(笑)

魅力③:JAZZへの門戸を開き生活を豊かに

題材がJAZZなだけに、色々な曲やJAZZプレイヤーの名前が出てきます。
JAZZって音楽には興味があったけどよく分からない、という人はとりあえず漫画に出てきたものを聞いてもいいかもしれません。
私は2週目に、登場するJAZZを聞きながら漫画を読みましたが、なんとも言えないワクワク感がプラスされ、思わず体を揺らしてしまいました。

作中の後書きで、作者さんと編集さんの様子が漫画で載っています。
その中で編集さんが、「音が出ない漫画で音楽を題材に?しかもJAZZで?」みたいに不安を作者さんにぶつけるシーンがあります(笑)
編集さん、とりあえず音は自分でなんとかしておくので、早く大や他のプレイヤーに相応しい奏者を見つけて、是非!アニメ化を!お願いします!
そんな心持でいます心太です。

確かに日本国内だとJAZZってかなりマイナーですけど、実は喫茶店とか飲食店では良く流れてたりするんですよね。
BLUE GIANTを読んで、曲名やプレイヤーと耳にする音がつながって、「あ、これ〇〇じゃん」と気付くことも増えたように思います。

それと、BLUE GIANTにハマってから、やっぱり生で聞いてみたいと思い、聞けるところを調べてみました。
すると、確かに数は少ないですが、生の演奏を聴けるダイニングバーや(開放的で入りやすいお店)、生ではないもののレコードでJAZZを流しているお店もありました。
当然ですがJAZZ好きなお店の人がやっているので、雰囲気の良いお店が多くて(変に気取っているわけではない)、過ごしやすいところばかりだったように思います。
大達もこんなところで演奏していたなあ、とか感慨にふけりながら、同じくBLUE GIANTにハマっている友人と過ごす時間は乙of乙でございました…。

ジャズ下北沢


ちょっと脱線し過ぎました(笑)
こんな感じで作品の中だけに留まらず、生活を変化させるほどのパワーを持つ、とんでもない漫画です。
是非一度、お目通しください!


では、また!


心太


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