見出し画像

ぷらざ通信(2020年7月号)KiVoぴっくあっぷ(わくわくドキドキ市民活動)にRainbow Tokyo 北区の団体紹介が掲載されました!


▼Rainbow Tokyo 北区とは?

Rainbow Tokyo 北区(レインボー トウキョウ キタク)は、2017年の始め、東京都北 区で、性別、年齢、また、国籍や文化、障害の有無などさまざまな​属性や価値観が異 なる人を尊重して受け入れ、「ちがい」や「個性」を力に、誰もがいきいきと輝くこ とのできる、多様性社会の実現のため、区内に住む有志が集まり結成されました。スペースゆう(北区男女共同参画活動拠点施設)に拠点を置き、不定期に勉強・交流会、イベント等を通じ、参加者の意識向上を図りながら、自治体での施策実現に取り組んでいます。

画像1


▼LGBTという言葉を知っていますか?

 LGBT(エル・ジー・ビー・ティー)とは、女性同性愛者(レズビアン、Lesbian)、 男性同性愛者(ゲイ、Gay)、両性愛者(バイセクシュアル、Bisexual)、トランス ジェンダー( Transgender)の各単語のそれぞれ頭文字をとったものです。自身の性 (セクシュアリティ)について迷っていたり、はっきりと定義していない、定義した くない人々のことを指す「クエスチョニング(Questioning)」、またLGBTに当ては まらない人や、セクシュアルマイノリティの総称としての「クイア(Queer)」の頭 文字をとって、LGBTQと表現されたりします。

 性的指向や性自認において多数とは異なる個性をもつ、LGBT等・セクシュ アルマイノリティ(性的少数者)と呼ばれる人たちは、平均で全人口 の約5~8% 程度存在する(電通総研、連合などの調査による)と言われています。また、左利きの方やAB型の方の割合と同じくらいとも言われており、その人数は東京都北区の総人口を約 35万人(令和2年4月1日現在)と推計すれば、およそ1万7500人~2万8000人に上りま す。

「性的指向」・・・人の恋愛・性愛がどういう対象に向かうかを示す概念。 
「性自認」・・・自分の性をどのように認識しているか、どの様な性のアイデン ティティを感覚として 持っているかを示す概念。
「SOGI(ソジ)」・・・・Sexual Orientation(性的指向)とGender Identity(性 自認)の英語の頭文字をとった言葉


▼レインボーの由来

 Rainbow Tokyo 北区 のシンボルカラーは「6色のレインボー(虹色)」です。レイ ンボーは多様性や平和、セクシュアルマイノリティの象徴として使われており、また LGBTQの方への支援者や、理解者を表す「アライ(Ally)」として使われることが多いためです。毎年、東京都渋谷区代々木公園周辺で開催される日本最大級のLGBTQイベント「東京レインボープライド(TOKYO RAINBOW PRIDE)」では、参加者の多 くが、レインボーフラッグを掲げて行進する大規模なパレードが行われています。

画像2

画像3

画像6


▼どのような困難があるか?

 性的少数者(セクシュアルマイノリティ)は、婚姻・教育・労働などあらゆる場面において権利が保障されているとはいえず、様々な不利益を被っています。同性パートナーがいる当事者は、異性カップルと同等の権利が保障されていないため、パートナーであることを客観的に示すことができません。賃貸借契約の締結を拒否されたり、病院で家族として扱われなかったりする状況下にあります。

 一部の自治体では、法律上の性別が同性どうしであるカップルといった既存の婚姻制度を使えない関係について自治体が認証・登録・宣誓の受付等をする制度を導入していますが、北区ではいまだ導入されていません。

 また、身体的な性と性自認が一致しない、トランスジェンダーと呼ばれる性的少数者は、職場や学校等における男女別で分類された就業規則や校則などにより、戸籍上の性別だけで判断され、自身の望む性別として生活することができないなど、様々な困難を抱えている状況です。

▼多様性(ダイバーシティ)社会の実現に向けて

 2016年に日本全国の性的マイノリティを対象に実施された調査によれば (有効回答数 15,064人)、いじめ被害経験率は 58.2%、不登校経験率は21.1%。また、ゲイ・バイセ クシュアル男性のうち自殺を考えた経験がある者は66%、実際に自殺未遂の経験は 14%という結果が出ています。 (国内在住ゲイ・バイセクシュアル男性5,731人)。 別 の調査では、異性愛男性に比較して、ゲイ·バイ セクシュアル男性は、約6倍自殺未遂リスクが高いことも明らかになっています。(2,095人の若者男女を対象にした街頭調査)。

<参考>
※LGBT当事者の意識調査「REACH Online 2016 for Sexual Minorities」
※厚生労働科学研究費補助金エイズ対策研究推進事業ゲイ・バイ セクシュアル男性の健康レポート2
※わが国における都会の若者の自殺未遂経験割合とその関連要因に関する研究. 大阪 の繁華街での街頭調査の結果から


 平成30年度スペースゆうパートナーシップ事業として実施した「性別にかかわる理解 を深めるためのWEBアンケート調査」においても、「生きづらさを感じる」と回答し た人の当事者の割合は、非当事者に比べて2 倍以上、また、「自殺を考えたり、死にたいと思う」と回答した割合は、非当事者に比べて約3倍 の結果となり、セクシュア リティを理由に、家庭や学校、職場、所属する地域コミュニティなどにおいて、いじ め・いやがらせ(セクシュアル・ハラスメントなど)や、差別的な言動を受けたことが ある、見聞きしたことのある性的マイノリティの割合は、そうでない方と比べて、高い割合の結果が出ています。(有効回答数:743人)

 「ホモ」「レズ」「オカマ」「おとこおんな」などの侮辱的な言葉で、これまで傷つき、いじめ、差別や偏見により、自尊心が傷つけられ、自己肯定感を持てなくなってしまう当事者は少なくありません。また、周囲の理解がなかったり、偏見を恐れ、家族や友人、同僚などに、カミングアウト(自分のセクシュアリティを打ち明けること)ができずに、苦しんでいる当事者も多くいます。また、アウティング(本人の性のあり方を同意なく第三者に暴露してしまう行為)も、最悪は生命に関わるハラスメントとして、深刻な問題となっています。

 性的少数者の生きづらさや、困りごとは、一人ひとり多種多様です。性的マイノリティにとって暮らしやすい社会は、他の人にとっても暮らしやい社会のはずです。

 東京都北区においても、LGBT等への差別、およびアウティングの禁止を明確に表明し、性的指向・性自認に関するハラスメント(SOGIハラ)を規定する条例等の制定を目指し、LGBT等​、性的指向や性自認(SOG)に関する正しい知識を持ち、課題を可視化させ、理解と支援の輪を広げることによって、LGBTQの人たち含めて、誰もが生きやすい社会に繋げていきたいと考えています。


                          Rainbow Tokyo 北区
                             代表 時枝 穂



画像4


画像5


            Rainbow Tokyo 北区


(1)団体立ち上げの時期・きっかけ
東京都北区で、多様性社会の実現に向けて、性の多様性を尊重した人権意識の啓発を行い、性自 認及び性的指向に関して困難を抱える当事者の方々の心情を理解し、一人ひとりがその個性と能 力を十分に発揮し、誰もがあらゆる分野に社会参画できる地域づくりと発展を目指す。

(2)活動目的
東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の実現を目指す条例、および東京都性自認 及び性的指向に関する基本計画に準じた、SOGI(性自認・性的指向)理由とする偏見、差別の解 消等を目指す。

(3)活動状況(場所、頻度など)
不定期に勉強・交流会、イベント等を開催。スペースゆう(北区男女共同参画活動拠点施設)に拠点を置く。

(4)会員数・会員構成(性別・年代・居住地域・職業などの特性など)
経営者・社会保険労務士・弁護士・保険アドバイザー・会社員など様々な分野の会員十数名により構成。

(5)会の運営(運営委員会・役員会、会費など)
定期総会:年1回、役員会:3カ月に1回 会費:なし

(6)活動を通して得る(得た)もの
一人ひとりが互いの性を尊重し、性の多様性について肯定的なメッセージを発信すること により、性的指向および性自認に関して困難を抱える当事者の自尊感情や自己肯定感を高 めていくことのみならず、当事者ではない区民においても人権感覚を養うことができる。

(7)近日中の参加可能な活動(入会希望者が見学・体験できるもの)
Rainbow Tokyo 北区の活動については、団体ホームページ、または、各SNS(Facebook ページ・Twitter・Instagram等)をご確認ください。

(8)PR
性的指向および性自認に関して困難を抱える当事者や、性の多様性についての理解を深 め、区の施策・事業等に適切に反映させるなどして、課題解決につなげることに寄与し、 誰もが人として尊重され、性別によって偏見や差別を受けることなく、個性と能力が十分 に発揮でき、自らの選択と意思によって社会のあらゆる分野で参画できる地域づくりに貢 献します。

(9)連絡先(HPがある場合、HPアドレス/メールがある場合、E-mailアドレス)
Eメール :rainbowtokyokita@gmail.com
ホームページ:https://rainbowtokyo.wixsite.com/kitaku


こちらの記事は、北区NPO・ボランティアぷらざが発行している「ぷらざ通信2020年7月号」KiVoぴっくあっぷ(わくわくドキドキ市民活動)に掲載されているものに、一部加筆・修正を加えたものです。

http://kitaku-vplaza.tokyo.jp/pub/letter/2007/kivo%20pickup.htm




LGBTに関する活動を中心に行なっています。ぜひ一人でも多くの方に関心を持っていただけたら幸いです。サポートはすべて活動資金に使わせていただきます。