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日本文化を語る上で欠かせない漫画。そんな日本の漫画の歴史をマンガで学べる、歴史の教科書とも言える一冊。『まんがでわかるまんがの歴史 - ひらりん、大塚 英志』【書評】

ひらりん、大塚 英志 著『まんがでわかるまんがの歴史』

本著をひとコトで表現するならば、「日本の漫画の歴史をマンガで学べる」一冊。普段、何気なく読んでいる漫画の造詣が深まり、漫画から得られるものが一層深くなる。

日本史や世界史など、教科書から学べる歴史はたくさんあるけれど、カルチャーにももちろん歴史あり。僕らの生活を豊かにしてくれる文化の中でも、漫画というものにフォーカスした歴史書とも言える一冊です。

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日本のカルチャーを語る上で、漫画は欠かせない。今や、世界でも人気を博している日本の漫画。本著は、そんな日本の漫画が今日に至るまでの間に、どのように歩んできたのかを学べる歴史書的存在。

日本の漫画とディズニーは、これほどまでに関係があったのか。ミッキーマウスからこれほどまでに多大な影響を受けていたのか。戦争というものが日本の漫画表現にどのように影響を与えたのか。そして、戦争という運命に翻弄された表現者たちが、どのように漫画を通じて文化を表現してきたのか

気軽な気持ちで手に取り読んでいる漫画からは、とうてい知る由もない事実や歴史が語られる。また、漫画の歴史だけに、マンガで学べるという点も優れている。

漫画といえば手塚治虫を思い浮かべる人も少なくないはず。そんな手塚治虫も、戦時中における表現に翻弄されたひとりだった。そして、その中でも他のジャンルの表現から刺激的なものを受け取り、それを漫画の世界で試み、どんどんと表現を拡大していく。

そう。個人的に、本著を読んで最も衝撃的だったのが、戦争というものが漫画に与えた影響の大きさ。それはモロに時代を反映したものであり、当時の作品のテーマだったりコンセプトだったりが、今思えば歴史と直結していると納得できる。

文化というものが、時代とともに歩むものだ、ということがヒシヒシと伝わってくる。

漫画にしろ文学にしろ音楽にしろ、いまでは多種多様化、ジャンルも細分化され、個人にカスタマイズされた楽しみ方が用意されている。それはとても素晴らしいことだし、何より表現の自由に安心感すら覚える(時に表現の自由を脅かすような不穏な空気を感じることもあるが)。

そんな源流がどこにあったのか。それなくしては、今というものがあり得ない、そんな原点がどこにあったのか。それを学ぶことができる貴重な一冊。

漫画好きはもちろんのこと、日本文化に興味があったり、日本の歴史のひとつの側面として、漫画というものがそれに沿うように発展してきた、という事実を知りたい人には興味深い一冊だと思う。

今回、amazon kindle版で購入したのだが、本著には資料となる当時の漫画のコマが多数登場する。kindle版ではそれらが鮮明に見えなかった点が非常に残念。もし購入される方は、電子書籍ではなく単行本での購入をおすすめします。


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