見出し画像

ニューヨーク/911メモリアル

かなり前の話になりますが・・・
忘れられない一人旅となったので、こちらにも記しておこうと思います。

2017年にアメリカ1人旅へ行った時に
ニューヨークの911メモリアルへ行きました。

ちなみに、当時、英語は全くできませんでしたが
翻訳アプリも使いながら、きちんと理解して見て回ることができました。

無料で入館できた

事前に調べると、テロ発生時刻の
火曜日の夕方は無料で入館できる整理券が配られます。
私もめちゃくちゃ早く並んでなんとかゲットしました。
(2017年の話なので今はどうか分からないけど)

展示物(写真)

写真撮影可能だった場所の、写真です。

テロが発生する日の朝。
これが・・・
こうなってしまうなんて。

生存者の階段

この階段を使って逃げることができた人たちが何百人といたと。
生還の階段(Survivors’ Stairs)と言われているそうです。
このすぐ横をエスカレーターで通過するときに
なんだか不思議な気持ちになりました。言葉にはできないけれど。

延焼跡の展示

ノースタワーのアンテナの鉄塔の部分。延焼の跡。
エレベーターのモーター。
ノースタワーの90階位の場所に飛行機が突撃。まさにその箇所のぐにゃりと曲がってしまった鉄筋。
消防車の写真なのですが、この写真には写っていない全ぽ部分が大破しています。
1回目にビルに飛行機が激突したの通報を受けてかけつけた消防車。
待機中に2回目の突撃があり、崩落してきた瓦礫により大破。

一番忘れられない展示

写真撮影禁止だったので、手元に写真はありません。
しかし、今でもはっきりと思い出せる写真があります。

黒人の男性の方が(おそらく警官)
目に涙を溜めて、唇を歪ませて、敬礼している写真。

体格の良い、正義感に溢れ、屈強そうな男性が・・・
ちょっとでも気を緩めると、泣き崩れそうな写真。

その写真を見た瞬間に、私はなぜだか涙が堪えられなくなって
声を出して泣きながら、その後の展示を見てまわりました。
一度ベンチに座って落ち着こうとするも、どうにも無理で。
もうなんと思われてもいいか。と思いながら、我慢できない声と涙を溢れさせながら最後まで見てまわりました。

ミュージアムショップで購入したもの

無料で入館したのですが、メモリアルを見学して、この過ちを残して後世に語っていきたい。
このメモリアルを維持してほしい。と感じました。

なので、何かしらお金を落としたいな。と思い・・・
有名なこの木のデザインのグッズ
絵本とエコバッグと、ノートと、ウォールアートを購入しました。

サバイバーツリーについて

ミュージアムショップで購入したグッズは
サバイバーツリーと呼ばれる木で、マメナシの木だそう。
この木は2001年10月、瓦礫の中から救助隊員に発見されたときは根も枝もボロボロでした。
水も太陽もない瓦礫の中でも、懸命に生き延びて小さな芽を出していたとか。
ブロンクスの農家に移され、大切に大切に修復されて、2010年にグランドゼロに戻されました。
「希望の木」として、復興への力強さや、再生を象徴されています。
購入したノートの下にも「レジリエンス・リニューアル・ホープ」と書かれています。

私自身、この911メモリアルを訪れたのは、宝塚現役時代の、新人公演を卒業してすぐ。
新人と言われる期間を終えて、今後の宝塚人生、そしてその後の1人の大人としての人生をどうしようか?考えていたところにこの木に出会いました。

しかも、この木が完全に生き返ってグランドゼロに戻ってきたのは、2010年。
私の宝塚の初舞台の年でした。

なんだか、運命を感じたのと、そして勇気と希望と・・・
自分の人生への期待をもらったことを鮮明に覚えています。

現地の方の話

当時、宝塚に在団していたので、自分で調べたNY在住日本人のボイトレの先生にレッスンを受けに行っていました。

「ここではみんな家族だと思って困ったことがあったら何でも言ってね」と言って下さって。

(https://axyoco.com/こちらのYOCO先生。お元気かなぁ。すごく優しくて素敵な先生でした。)


「今日はレッスンの後、メトロに乗ってグラウンドゼロへ行ってきます」と言ったら「私たちは、グラウンドゼロには足を運ばない。(運べない)」

「あの時は、街中が煙にしばらく包まれて、毎日曇っていてね」
「煙もあったし、人々の気持ちも塞ぎ込んでいて、しばらくはここに住む皆の気持ちがまいってた」
そんな話を聞きました。


見学して感じたこと

飛行機が激突した瞬間の、プロジェクションマッピングがあって
小さな男の子が楽しそうに、飛行機を追いかけていて
「この子にはアトラクションに見えるよなぁ。でも、現実でおきた事なんだよな」と思ったり...

現地では子供に見られるので💦英語が話せない子供が1人で、泣きながら回ってるもんだから、通りすがりの人がたくさん声をかけてくれたり。

人間の残酷さに涙し、
人間の優しさにも触れて、
何が正しいのか分からなくなったし、善悪ってなに?平和ってなんなん?と
ぐるぐる考え続けてしまいました。

帰りの飛行機は、10数時間の直行便でしたが、眠ることなく考え続けていました。(寝るために高い直行便にしたのに)

でも、このぐるぐると考え続ける時間は
とても意味のある時間で、私の今のキャリアにつながっています。

そして・・・入館するのに手荷物検査が厳しく大変です。
そして、係員さんが怖い。
(そりゃニコニコ優しかったら意味ないか)


NY辺りに行く方は、一度見に行ってみてください。
言葉は正しいのか分からないけれど・・・
「見ておいてよかったんだ。見なければいけなかったんだ。」と感じます。


今でも非人道的な出来事がなくならない

私の関わるシリアは、またしても、危険な状況となっています。
現地の情報を聞くたびに・・・
なんで?どうして?と悲しく苦しくなると同時に
油断すると怒りが湧いてきます。

しかし、私が怒ったところで何にもならない。

今できることを淡々とやる。
まずは次のお買い物期間、日本のお客様に120%喜んでいただけるように、商品の準備をする。

シリアをはじめ、各国で起きている戦争。
そして、911のような残虐な行動に対して
全世界が傷つき悲しんで、平和を願っているはずなのに。

どうして、いつまでも平和って訪れないんだろう。
どうして、やめられないんだろう。
人間は変われないんだろう。

・・・おかしい。おかしすぎる。

私にできることは、微力すぎるほど微力ですが
できることは全部やっていきます。



#わたしの旅行記

いいなと思ったら応援しよう!

シリア刺繍を日本で売ってる人 |時(Toki)
頂いたチップはアハラームの資金にさせていただきます。

この記事が参加している募集