見出し画像

野菜で広がる食卓という小宇宙。

にぎやかな食卓が好きです。子どもの頃は、いまの時代になって見返すと、けっこう大人数で食卓を囲む環境でした。

実家はお店をしていたので、お昼時には家族6人に、スタッフやアルバイトが加わる日もあったり、お祭りのときは近所の人が乾杯にきたりもしたし、父親が長男だったので、お正月に親戚が集まって食事をするのも、毎年のことでした。

時代が変わり、歳を重ね、実家を離れて、そんなにぎやかさからは遠ざかってしまいましたが、それでもいまもやっぱりにぎやかな食卓が好きです。


🥬にぎやかな食卓

それは大人数で食卓を囲むという意味ではなく、こういうにぎやかさ。

いろんな料理が並んだテーブルの華やかさ、どれを食べようかと迷える幸せ。そんな食卓が大好きです。

たとえばカレーやシチューにオムライス、お鍋、そういうときって、どーんとメインひと皿に、サラダかお漬物くらいになりがちです。どれも好物ですが、食卓全体を見回すと、ちょっとさみしくも感じたりもします。

それと比べて、たくさんの料理が並ぶ食卓は、数多の星が輝く宇宙のような魅力があふれているように感じます。

そんな食卓のにぎわいに欠かせないものって、なんでしょう。

色とりどり、サイズさまざまのお皿。もちろんです。たくさん並んだ小鉢にはわくわくします。でも、食卓ですから、その主役はもちろんそのお皿に載るメニュー。

たとえば3つ並んだ小鉢があるとます。ほうれん草のおひたし、きんぴらごぼう、マカロニサラダ。

その奥にお刺身があって、隣に肉じゃが。小さなココット皿にチーズたっぷりのポテトグラタン、そして一番奥にメインのエビフライが山盛りのキャベツと一緒にどんと控えている。

こんな光景がとても好きです。テーブルに並ぶ、おかず、おかず、おかずの山。見た目にもきっとわくわくするはずです。

🍅メインはお肉かお魚でも

日頃、メニューを考えるときのことを振り返ると、まずはメインを考えることが多いように思います。

たとえば、きょうはとんかつが食べたいとか、ハンバーグが食べたいとか、いやいや豪華にステーキがいい、それより鯖の味噌煮はどうかな、アジフライもいいし、エビチリもいいな。

メインを決めるとき頭に浮かぶ素材は、お肉かお魚ではないでしょうか。ボリュームがあって、主役のきらびやかさがある素材を使ったひと皿となると、どうしてもそうなると思うんです。

でも、その主役はひとつの舞台にひと品です。チキンカツとメンチカツが食べたければ盛り合わせてもいいかもしれませんが、ビーフステーキとポークソテーが浮かんだら、きっと選ぶのはどちらかひとつです。

お肉やお魚はメインを張れる代わりに、ひとつの舞台にふた品がならび立てないという宿命を持っているのです。

そんなお肉について考えてみると、おうちごはんに登場するお肉って、牛、鶏、豚の3択になりますよね。もちろん、羊や鴨も手にはいることもあると思いますが、それはあくまで非日常。ふだんは、やっぱり牛、鶏、豚でしょう。

魚はもう少し種類は多くなる…とはいっても、ざっくり赤身か白身か青魚という、3つのカテゴリにわかれる気がします。そして、おなじカテゴリからふたつ以上を選ぶことはあまりないでしょう。

回転寿司にいくと、光り物3貫なんていうメニューも人気ですが、おうちでお刺身を食べるとき、シメサバとアジとイワシを選んだりはしなくないですか。まぐろとヒラメとイワシみたいな3種盛り合わせのほうが惹かれますよね。

🥒野菜は無限大

そんなお肉、魚と比べて、メインになることは少ないかわりに、色とりどり、種類数多なのが野菜です。

おうちごはんによく登場する野菜を思い浮かべてみても、ぱっと出てくるだけで、玉ねぎ、にんじん、じゃがいも、ねぎ、キャベツ、レタス、ごぼう、れんこん、大根、トマト、きゅうりにセロリ、にら、なす、白菜、しいたけ、しめじ、大葉、かぼちゃ、大豆、とうもろこし、絹さや、スナップエンドウ、ブロッコリ、サラダ菜、ピーマン、さといも、ししとう、小松菜、ほうれん草、にんにく、しょうが…。きりがありません。

それをさらに調理すると、いったいどれくらいのメニューになるでしょう。

煮る、焼く、蒸す、茹でる、揚げる、炒める、そして野菜は生でも食べられます。お漬物だって野菜の調理法のひとつです。

10種類の野菜を10通りに調理すれば100の料理。さらに素材を2種類組み合わせて、3種類組み合わせてと考えると、そのバリエーションは無限大といえると思います。

🍆野菜で広がる小宇宙

そして、野菜料理がにぎやかな食卓に欠かせないのは、それが共存できるところではないでしょうか。

ポテトサラダと茄子の煮びたしとほうれん草のおひたし。これがメインのメンチカツと一緒に食卓に並んでいても、なんの違和感もありませんよね。それどころか、むしろ嬉しくなりませんか。

じゃがいもの煮っころがしと、きんぴらごぼう、きゅうりのお漬物。茄子の煮びたしと、きゅうりの酢の物、茹でたブロッコリ。コールスローサラダに、絹さやのおかか和え、まいたけの天ぷら。冷しトマトに、なめたけおろし、かぼちゃの煮付け。

どの組み合わせも美味しそうですよね。

野菜料理にはお肉や魚とは違って、小鉢になって並んで食卓にのぼることができるという、魅力があると思うんです。

にぎやかなテーブル。いくつもの小鉢が並ぶ食卓。そのカギを握るのは、野菜料理なのです。

食卓は野菜で広がります。野菜という無限の素材で広がる、食卓という小宇宙。どこまでもどこまでもその可能性は野菜が握っていると思うのです。

🌿オマケ…トケイヤkitchen野菜記事

最後にトケイヤKitchenの野菜メニューに関する記事を紹介させていただきます。レシピもついてるので、ぜひにぎやかな小宇宙にお役立てください。


お読みいただきありがとうございます☺️いただいたサポートは新作メニュー作りに役立てさせていただきます🍴🙏