神田知典:マーケティングと組織開発の交差点

デジタルマーケティングやDXのコンサルタント。 デザイン思考、アジャイル開発、グロース…

神田知典:マーケティングと組織開発の交差点

デジタルマーケティングやDXのコンサルタント。 デザイン思考、アジャイル開発、グロースハックに共通するものとして、失敗を容認し(学びととらえ)高速で学習を続ける、というマインドセットがあると強く感じる。それをプロジェクトで実践する試みをしています。

最近の記事

マーケターがシステム思考に入れ込んでいる理由

私は、マーケター(マーケティングコンサルタント)をしているが、 一見マーケティングとは全く関係のなさそうに見える、「システム思考」や「学習する組織」に非常に可能性を感じている。 今回は、その理由について記載したいと思う。 マーケティング界隈では、「一貫した顧客体験(CX)が重要」と言われ続けている。これは、私が現職に転職した5年前からすでに言われていたことだ。 当時から、マーケティングオートメーションツールベンダーさんなどはよく「Right Person/Right Tim

    • UXリサーチャーにもシステム思考が有効

      ここ数年間、アフターデジタルなどの著者でもある、beBit藤井保文さんや慶応SDMの白坂成功先生、山崎真湖人先生と一緒に、 より自由で豊かなUXを企画するための基盤を目指す「一般社団法人UXインテリジェンス協会」という組織の先進事例研究分科会を運営しています。 この分科会で、先月は、藤井さんによる「ユーザー理解」についてお話いただきました。 そのなかで特に印象的だったお話を、少しだけご紹介。 藤井さんは、ユーザー理解には4つのレベルがあるといいます。 ユーザー理解レベル3

      • アマゾンの成長要因は「徹底した顧客体験の追求」と「高速PDCA」

        (2021年記載の自身のサイトから転載) 今回は、アマゾン(Amazon)の成長要因に迫ります。 「かつては、日本企業が多数ランクインされていた時価総額ランキングが、大きく変わってしまった」とはよく聞く話ですが、先般テスラがトヨタの時価総額を越えたニュースは印象的でした。 時価総額ランキングに名を連ねる企業の成長のポイントは何でしょうか。 アマゾンのウェブサイトや、アマゾン初代CEO、現会長のジェフ・ベゾスの発言から、「顧客体験の追求」と「学習文化」が鍵であることがわかります

        • 日本企業が再躍進するための具体方法論

          (2020年に自身のウェブサイトに掲載していた記事を移管) 私の師、米倉 誠一郎先生は、日本企業への危機感を 「20年ほど前にシリコンバレーで新しい競争が始まったことを知った。日本がいまだにそれを取り込めていないことに危機感を感じている」と語ります。 一方、名古屋大学 名誉教授 山本修一郎教授は 「CXやデザイン思考、アジャイル開発など個別知識だけではDXがサイロ化する」 といいます。 ではどうすればよいのでしょうか。 日本企業が再び活性化するためには 日本企業が再び活性

        マーケターがシステム思考に入れ込んでいる理由

          デジタルトランスフォーメーションの落とし穴

          (2020年記載の記事から、一部抜粋再編集して掲載) ピーターセンゲの書籍「学習する組織」と絡め、私が生業としている「デジタルトランスフォーメーション」の失敗の一因(あるいは成功の要諦)について記載してみたいと思います。 「わが社はデジタルトランスフォーメーションを進める必要がある」最近よく聞きます。 コンサルやシステム会社さんの提案を聞き、よいプランを実装していく。 実際は、社内に詳しい人間がいないから、「詳しい人の提案から良いものを取り入れる」という実装が多いのかも

          デジタルトランスフォーメーションの落とし穴

          Zoomの機能拡張の速さと、Zoomの成長の秘訣

          (2021年に自身のサイトに掲載した記事を移管) Zoom、また機能拡張されましたね。 利用者視点で、「わかってるな~」って感じの機能ばかりで、この実装スピード、ほんとすごいと思います。 「どれだけPDCA回しているんだ?」と思いませんか。 今回は、Zoomアップデートで追加された機能と、高速な機能追加を可能にしている秘訣に迫ります。 今回追加された主な機能は以下です。 1.ビデオ機能の強化 外見補正をスライダー調整可能。 カメラの明るさをスライダー調整可能。 2.

          Zoomの機能拡張の速さと、Zoomの成長の秘訣

          「デザイン思考」をワークショップ体験だけでなく、体得まで落とし込むチャンス

          (2020年に自身のサイトに掲載していた記事を移管) 今日はデザイン思考の体験と体得の距離、それを縮める方法について書きます。 「デザイン思考」という手法、ご存知の方も増えてきました。 ・お客さん目線で新しい商品を検索する方法として ・素早くPDCAをまわすための手法として ・利害関係者と同じ目線で議論を進める方法として 様々な使われ方がされています。 私は、地域活性を試みる皆様が、 「消費者をどうハッピーにできるか」という視点で 各々の利害関係を超え、目線をあ

          「デザイン思考」をワークショップ体験だけでなく、体得まで落とし込むチャンス

          デザイン思考講座@飯能のサードプレイスBookmarkさん

          (2020年に自身のサイトに掲載していた記事を移管) 以前飯能市の勉強会でデザイン思考ワークショップを実施しましたが、その後ご評価いただき、飯能のサードプレイスBookmarkさんにて実施しました。 Bookmarkさんは、空き店舗をリノベーションし、ミニショップ、イベントスペース、コワーキングスペース、木育スペースとして運営している施設です。 飯能天然木「西川材」を用い木の香りのする心地よいスペースに生まれ変わっていますので、リノベーションにご興味のある方にもぜひ一度訪れて

          デザイン思考講座@飯能のサードプレイスBookmarkさん

          地方で体験農業や生産業を営む方へ「ビジョンと体験から生まれるファンコミュニティ」

          先日、インターネットマーケティングフォーラムにて、 飯尾醸造 五代目当主 飯尾彰浩氏 のお話 「ビジョンと体験から生まれるファンコミュニティ」を聞いてきました。 体験農業や体験プログラムを運営される方、地方で製造業を営む方の参考になることもあるかと思い、シェアします。 ファンを基盤としたマーケティングについて聞きに言ったつもりだったのですが、 結果、飯尾さんの、以下のような志の高さに感銘を受けました。 ・社会意義のある新商品を開発すれば、それを大企業が模倣し、結果、集団で

          地方で体験農業や生産業を営む方へ「ビジョンと体験から生まれるファンコミュニティ」

          地域活性にも有効なデザイン思考

          先日、飯能市職員勉強会にて「地域活性にも有効なデザイン思考」をお伝えさせていただきました。 飯能市職員勉強会は、飯能市に勤める市役所職員の方だけではなく、一般も門戸を広げた、毎回地域活性に関連するテーマを設定して行われる勉強会です。 参加されていた方は、市の職員の方とそうでない方、飯能市内の方と飯能市外の方が入り混じっており、参加者の多様性のある、とても魅力的な勉強会でした。 (他市で勉強会を企画される方にはとてもご参考になる部分も多いかと) 私が地域活性の手法と

          ボランタリーフォーラムTOKYO2019

          さまざまな社会課題を考え、自分事としてできることを考えてみる、「ボランタリーフォーラムTOKYO2019」が2月8日-10日に飯田橋で行われます。 社会課題やボランティアに興味のある方には、第一歩を踏み出すチャンスになるかもしれません。 今回、こちらの1セッションをサブファシリテーターとして支援させていただきます。 どのようなフォーラムかというと、 「ボランタリーフォーラム」は、現代社会が抱える多様な問題を、多くの参加者が共有し、一緒に考えるためのイベントです。 今