日本企業が再躍進するための具体方法論

(2020年に自身のウェブサイトに掲載していた記事を移管)
私の師、米倉 誠一郎先生は、日本企業への危機感を 「20年ほど前にシリコンバレーで新しい競争が始まったことを知った。日本がいまだにそれを取り込めていないことに危機感を感じている」と語ります。

一方、名古屋大学 名誉教授 山本修一郎教授は 「CXやデザイン思考、アジャイル開発など個別知識だけではDXがサイロ化する」 といいます。

ではどうすればよいのでしょうか。 日本企業が再び活性化するためには 日本企業が再び活性化し、世の中にインパクトのあるイノベーションを起こすために必要なことは何か。 私たちは、シリコンバレーのマインドセット 「多様性を尊重する」 「不確実性とともに進む」 「失敗は成長のヒント」 「高速に繰り返し学ぶ」 を取り入れた方法論 「デザイン思考やデザインスプリント」 「アジャイル開発」 「グロースハック」 を、連続的に取り入れていくことが解であると考えました。 ここでポイントとなるのが、 例えば近視眼的にデザイン思考を単体で取り入れるではなく、 長期的に一連の方法論を取り入れることで、ある程度の時間をかけ実験からの学びを繰り返すことが可能となる、ということです。 それにより新しい文化を企業の中に創り出し、定着させることができます。 また、いろいろな企業の方とお話を聞いていて特に感じるのが、新規事業開発が、製品ローンチをゴールに置いているケースが多いことです。 プロダクトやサービスを新しく出すことが社のゴールであればそれでもよいのですが、新しいプロダクトやサービスを通じて社の利益貢献まで狙う場合、そこまでの道筋を考えておく必要があります。 ということで、シリコンバレーの方法論や、それらに共通するマインドセットをテーマにしたセミナーを実施します。 ご興味ありましたらぜひご参加ください。 セミナー詳細はこちらから
※私は今回はグロースハック部分でお話させていただきます。 (なお、グロースハック自体は、大企業でも、新規事業の成長はもちろん、既存事業を伸ばためにも活用できる部分が多くあります、ご興味ありましたらご連絡ください)
以下は、上記内容と関連し、感じていることを徒然と。

2000年代初頭のパッケージシステムの流行の再来

2000年代初頭、企業の基幹業務システムERPパッケージが流行した当時、 「成功企業の基幹システムを取り入れることで、業務プロセスのベストプラクティスを取り入れることができる」 といわれてました。 それと類似し、今回は、「成長企業のプロセスを取り入れることで、あらたしい文化を創り出す」ことが可能であると考えています。 ※文化というと大げさな表現かもしれませんが、まずはイチサービス、イチ事業から始め、その方法論の効果を企業内に伝搬・波及することで、企業全体に新しい習慣の定着が叶うと考えます。

インプットからプラクティスへ

MBA的な、新しい情報をインプットし、その方法論に従ってアウトプットをすることの重要性もさることながら、近年は、「体感の伴った実践を重ねることによる学び」を言及される方も増えました。 (もちろん前者を否定するわけではなく、両方が必要と考えます) そして、「デザイン思考やデザインスプリント」「アジャイル開発」「グロースハック」は、まさに「実践」するための方法論です。 正解がなく先の読めないVUCAな時代、「学びによる組織成長」をしたいが、どうやったらよいのだろう。とお悩みいの方にぜひ取り入れていただきたい方法論でもあります。

灰色の目のサラリーマン

個人的な思いとして、私が学生の時、「電車の中で見かけるサラリーマンは灰色の目をして、灰色のスーツを着て、つまらなそうだ。」と感じていました。 「社内政治」に気を配り、「上の人の正解」を探りながら、決められた仕事を予定通りにする仕事は確かに窮屈かもしれません。 「デザイン思考やデザインスプリント」「アジャイル開発」「グロースハック」は、「利用者がどうハッピーになるか」に目を向け、「正解のない前提のなかでアイデアを出す中で、個々人の創造性を開花させる」方法論でもある。人が創造性を発揮して楽しく働くための方法論でもあると感じています。 これは、様々な場で「デザイン思考」をお伝えする中でも感じてきたことです。 働き方改革や幸福度の上昇は、勤務時間制限や在宅勤務により実現されるものではなく、個々人が自身の能力をフル活用する充実感により実現できたら素敵だと思います。

日本本来の創造性を取り戻す

私自身、この記事では「シリコンバレーの方法論」という書き方をしていますが、実はこれらの方法論は日本にとって新しいものではない。 松下幸之助、本田宗一郎、盛田昭夫ら偉大な起業家が実践していた方法でもあります。 「デザイン思考」はホンダのワイガヤとの共通点も多く 「アジャイル開発」はトヨタかんばん方式から着想を得ています。 成果主義や上記ERPパッケージなど欧米の方法を取り入れたタイミングあたりで、日本企業本来の創造性あふれる文化を失った企業が多いのかもしれません。 最近では「テスラの株価がトヨタ越えをした」などが話題にのぼったりしていますが、私たち日本企業は、本来持っていた創造性あふれる文化を再構築できれば、再浮上も可能だと思うのです。 ・・・ということで、シリコンバレーの方法論や、それらに共通するマインドセットをテーマにしたセミナーを実施します。 ご興味ありましたらぜひご参加ください。 セミナー詳細はこちらから 最後までご覧いただきありがとうございました。

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