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夢は口に出すことで動き始める ~「バッタを倒しにアフリカへ」~
多くの話題を集めた本書。
調べてみると2017年に発行されており、7年という時間の経過の早さに驚かされました。
表紙の奇抜なファッションやメイクと裏腹に、子どもの頃からの夢を追い続けた研究者の生きざまに感動しました。
自分の夢を周りに話すことでサポートする人が現れたり、苦しい状況が訪れる状況に陥っても本気で夢を叶えようと行動したり、宣言することの強さを学べました。
○ざっくりストーリー
子どもの頃から「バッタに食べられたい」という、ちょっと変わった夢を叶えるために、アフリカへ旅立つ昆虫学者の著者。
大量発生し、農作物に被害を及ぼすバッタの大群を研究して、夢を叶えると同時に現地問題を解決することを決める。
大群に中々遭遇できないものの、異文化にふれたり、あまり研究されていない虫の研究ができたりと、バッタ研究の副産物が得られる充実した日々を送る。
しかし、肝心のバッタ大群に会えず、滞在期間だけが無情に過ぎていき、貯金も無くなりかけて日本に帰るか、無一文を覚悟して滞在する二択を余儀なくされる状況に。
果たして著者の夢は叶うのか。どういう結末に収束していくのかが見所です。
現地の方々との交流・異文化にふれたり、自然を相手とした研究の難しさを理解できたり、異国の地であっても熱い思いを持つ大事さを感じられるエッセイでした。
○夢を話すことで実現に近づく
夢を持つことでそれが自分の行動を変えてくれたり、人生に生きがいを持たせてくれたりします。
さらに、その夢・想いを周りの人に話すことで、なんとしてでも成し遂げる強い気持ちに変わり、心を動かされた人たちが手助けをしてくれる状況に好転していくことを感じられました。
僕も本当にやりたいことは何なのか日々模索していますが中々見つけられず、少し挑戦してみても上手くいかなかったことは多々あります。
恥ずかしさが邪魔をして周りに話せなかったのが、今までの原因なのかなと思いました。
自己啓発の本にもよく出てくる、周りに話すことの大事さを本書で再確認しました。
・周りと比べることについて
少し話が逸れますが、本書の中で印象に残った言葉。
上を向けば涙はこぼれないかもしれない。しかし、上を向くその目には、自分よりも恵まれている人たちや幸せそうな人たちが映る。その瞬間、己の不幸を呪い、より一層みじめな思いをすることになる。私たちも不幸な状況にいるが、自分より恵まれていない人は世界には大勢いる。その人たちよりも自分が先に嘆くなんて、軟弱もいいところだ。これからつらいときは、涙がこぼれてもいいから、下を向き自分の幸せを噛みしめることにしよう。
自分が不公平だと思うのは、自分よりも恵まれている人たちを見るからであって、もっと過酷な状況で生活している人もたくさんいる。
そう考えると自分がいかに恵まれているかがわかり、気持ちを変えて感謝することができる。
不安のどん底で著者はこれに気づき、自分の夢を追い続けることを決心します。
周りと比較することで愚痴をいうのではなく、自分が恵まれていることを知れば挑戦する気持ち、感謝する気持ちを持ち直せるという素晴らしい言葉でした。
周りからのサポートは、金銭等に限らず、勇気づけてくれる言葉をもたらしてくれたりと、行動を突き動かしてくれるもの全般に及ぶなと思いました。
○まとめると
自分の好きなことを追い求め、夢を誰かに話していくことで実現に向かって歩き始める。
落ち込んだり、夢を見失いそうなときは、自分は恵まれていることを思い出して感謝の気持ちを忘れないようにする。
表紙からは想像できない、夢や目標を叶える秘訣を学べました。
面白い旅行記かなと思って読み始め、徐々に研究に対する熱い想いへと変貌していくストーリー展開も惹き込まれました。
文化の違う人々とのやりとり、虫に対する情熱、砂漠でのハプニングなど、面白い要素もふんだんに盛り込まれているので読み応え抜群でした。
僕もやりたいこと、こうなりたいと思うことはどんどん話していかないとなぁ…
最後までお読みいただきありがとうございました。
おしまい。
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