続・温泉地で出会った絶品B級グルメ10選
温泉地に行くと、無性にカレーやラーメン、蕎麦を食べたくなるのは私だけでしょうか?そんなはずはありませんよね。湯浴みは体力も消耗しますし汗も出ます。
カロリー消費量は同時間のジョギングに匹敵とも。
失われたエネルギーやナトリウムを身体が求めるのは不可抗力としか言いようがありません。喉も乾くので「ツルっと」行きたくなるのです。罪悪感は汗と一緒に流れるので心配ありません。
前回も記しましたが、私の湯治は自炊が基本。時には一食100円以下までコストを圧縮し生活します。連泊で2食付きは経済的に致死量です。そのおかげで「安く」「美味しい」B級グルメを自然と追い求めることとなりました。
今回は第2弾、麺類が中心になっています。
店が古い、ボロい等はご愛敬。原価高騰の波に耐え、リーズナブルに腹を満たしてくれる店主への感謝を忘れずにいただきたいところです。
<前回はこちら>
①大湯温泉「栗平 カツラーメン」(秋田)
私はこの時焦っていました。
秋田県大湯温泉「荒瀬共同浴場」は足元湧出の名湯、激アツの湯で汗を出しました。その後更に北上し青森県に入り、超濃厚源泉で知られる「古遠部温泉」に挑もうとしていたのです。喫緊でエネルギーチャージが必要な場面です。
県境の小坂町を通る際、こちらのご当地グルメ「カツラーメン」の存在を知ります。飛び込んだのは「栗平」という店でした。見たままの味です。結構なボリュームがあり、850円だったと記憶しています。
満腹になった私は無事に古遠部にダイブ、こちらの伝統入浴方「トド寝(※洗い場に横になる浴法)」をキメました。カツラーメンで塩分を補給していなければ、永遠の眠りについていたかも知れません。
②大沢温泉 「さかえや ニララーメン」(岩手)
岩手県花巻市の大沢温泉は、湯治の登竜門的な宿と位置付けています。
スタッフも多く親切で、初挑戦の方へのケアがしっかりされています。そこから離れること車で20分、市街地に戻ると「元祖満州にらラーメン さかえや本店」があります。
何度か行っているはずの店ですが、写真が残っていません。
そうです、着丼した際のニンニクの香りに我慢できず、カメラを構える前に食べてしまうのです。本当に旨いです。
ご飯に一番合うのは家系かと思っていましたが、その考えが偏狭であることを知らされました。通販でも売っているようです。
③東山温泉 「うえんで山鹿店 会津山塩ラーメン」(福島)
人気のラーメン屋は、やはり並びますよね。
私の身体は病に侵されてから、激痛で同じ姿勢が長時間取れなくなってしまいました。残念ながら行列を見ると諦めます。
ですが、朝からラーメンを食べる人はそこまで多くないようです。
喜多方を中心とする会津若松エリアでは朝ラーの文化が根付いており、オープン少し前に行けば人気店でも一巡目にスッと着席が出来ます。
東山温泉から10分ほど街中に、「うえんで山鹿店」はあります。
私は素泊まりなので食事時間に縛られることなく、9時からこの激ウマの塩ラーメンをいただき、次の湯浴みに備えるのです。
④沢渡温泉 「上州軒 野菜ラーメン」(群馬)
以前からよく行っていた沢渡温泉。私はずっとこの店は閉業しているものと思っていました。それもそのはず、昼間しか営業していないため、15時イン翌10時アウトの宿泊客は、稼働している姿を見ることはありません。
初めて連泊で湯治をした際、「龍鳴館」の女将からこちらが名店であることを聞きます。おすすめの「野菜ラーメン」はニンニクが効いておりかなり美味しいです。その上量も多く、500円と格安です。
会計で祖母ほど年の離れたおばあちゃんに小銭を渡すのですが、「もうちょっと値上げすればいいのに…」という謎の老婆心が湧きます。
⑤伊香保温泉 「叶食堂 カツカレー」(群馬)
伊香保温泉に行くと水沢うどんを食べる方は多いはずです。
ですが私は車で少し離れた叶食堂に行きます。昼食をここで済ませれば、夜中までお腹は空かないので一食分食費が浮きます。とてつもない量です。
味に関しては癖があり賛否が分かれるところ。まあ、680円でこれだけデカいカツカレーをいただけるのですから、私は「賛」です。
完食できないと倍の料金を請求されるなど、面白半分では行かない方が良いです。お上品なカレーを求めるのであれば迷わず他に行きましょう。
と、言いつつ。長年愛され続けていてファンも多いので、魅力的な店だと個人的には思います。
⑥五十沢温泉 「おにぎり屋 カツカレー」(新潟)
南魚沼の「うおぬま倉友農園」直営のおにぎり屋さん。
新米の時期は行列が出来るほどの人気店です。1泊3千円台を維持する五十沢温泉「ゆもとかん旧館」で湯治をした際に、テイクアウトで食べていました。
日本一旨い米。「米が美味しいからおかずがいらない??」、本当にそうでしょうか?カレーをぶっかけて食べたほうが旨いに決まっています。
大盛で700円。味も大衆食堂風テイストなのですが、相当レベルが高いと思います。自分の舌がバカではないか心配なので、誰か追撃でレポってほしいほどです。夕方に行くと売切れになってしまうこともあるので、私は湯治した際には事前に時間を伝えキープしてもらっていました。
⑦松代・加賀井温泉 「手打ちそば処 横綱 もりそば」(長野)
川中島古戦場内にあるこのお蕎麦屋さん。
先着30名限定で、2.5人前のもりそばを880円でいただけます。腹が減っては戦ができぬと言いますが、流石にこれだけ食べるとお腹いっぱいで兵士も動けなくなってしまうでしょう。
行列が出来るというほどではありませんが、私は開店と同時にインし、30分もすると売切れになるという具合でした。デカさに目が行きますが、香りが良く美味しいです。
⑧戸倉上山田温泉「大黒食堂 ラーメン」(長野)
食べてからのエメラルドグリーンか、またはエメラルドグリーンからの食べるか、、どちらも「勝ち」しかありません。
日本屈指の美麗源泉「戸倉上山田温泉」。美しいのは湯だけではなく「食」も。名店の一つが「大黒食堂」。とんかつにニンニクとニラを漬け込んだタレでいただく「ニンタレカツライス」が有名です。
同じく人気メニューなのがあっさり系のラーメン(700円)。昔ながらの味で、タレカツと同じくらい注文している客が見受けられます。麺は佐野ラーメンの様に、平打ちで細いのが特徴です。
テーブルが3席しかなく、高確率で並ぶ必要があります。ピーク時間を外した方が無難です。まあ、身体が疲れたら翡翠色の源泉に飛び込めば全てチャラですけどね。
⑨浅間温泉 「谷椿 ラーメンと牛めし」(長野)
牛丼はチェーン店でしか食べたことがなかったです。だからこそ、ここの牛めしには驚嘆しました。たれの旨さと肉の柔らかさ、今までと何もかも違います。これ以上形容する語彙力がありません。
オールドスタイルのラーメンと半牛めしセットで700円。腹一杯です。
こんなに旨くて安いのに、ピーク時間帯に行っても客が私一人だったことがあります。地球上から人類が消えたのかと思いました。
浅間温泉郷では「香蘭荘」の湯が好きです。45度の「大下源泉」を自前で保有しており、混合せず単独源泉で100%かけ流しです。ブルータイルが映える美しい浴槽です。
⑩ 草津温泉 「中華福吉 タンメン」(山梨)
温泉ファンにはお馴染みですが、こちら山梨県の「草津温泉」です。
少し遠いですが、甲府駅から歩けなくもないです。飴を溶かしたように褐色を纏ったモール泉は47度。源泉で濡れ雑巾の如く汗を絞ります。
天然水の水風呂もあるので交互浴でフィニッシュ、、いやいや画竜点睛を欠くことは許されません。キッチリ塩分を補給するまでが遠足です。歩いて福吉まで行きましょう。
山梨一とも言われるタンメン。大量の野菜をかき分けると、やっとお洒落パスタの様な平打ち麺が現れます。テーブルコショーを投入すると旨さが倍になります。まるで草津温泉のために作った店なのでは?と思ってしまいます。
ここまで完遂して、初めて「草津に行った」と言えるのです。
おわりに
以上10選でした。
リアルタイムの情報ではありませんので、くれぐれも訪問の際は定休日や営業時間、最新情報をご参照くださいませ。
最近はブログのために着丼後にスマホを構えますが、正直その時間すら我慢できずに箸を付けてしまうことがあります。
育ちの問題でしょうか いいえ、誰でも
令和4年4月 記
<②さかえや ニララーメン>
<③うえんで 会津山塩ラーメン>
<⑥おにぎり屋 カツカレー>
<⑦手打ちそば何処 横綱 もりそば>
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