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季節を迎えるためのポタージュ

こたつに入ってみかんを頬張りながら
今までコツコツと貯めてきたレシピの
棚卸しを実施。

大学生の頃から綴ってきたレシピノートは
地味に3冊目を迎えている。

作って美味しかったものだけを
書き留めているのだけど
特にカテゴリを設けるでもなく
その日その日で記録しているので
後でもう一度作ろうとしても
レシピを探し出すのに一苦労なのだ。

まずは主菜別にわけてみようか

そう思いつつ
ペラペラとページをめくっていると
なんだかアルバムをめくっているような気分になる。

「ポテトサラダ」
これは初めて彼に食べてもらったレシピだ!

「ほうれん草の白和え」
大好きなドラマ中で紹介されてたんよね〜

「サバの味噌煮」
母に辛口評価をもらって砂糖の量を調整したんだよな、、

作った当時のことが思い出されて
懐かしくなる。
何度も作ったレシピのページは
調理中に水がはねたせいか、
字が滲んでいたりする。

「七種の根菜ポタージュ」

これは、母のレシピ。

家族みんなのお気に入り
甘く豊かな、ポタージュスープだ。

小学生のころ。
珍しく積もった雪にはしゃいで
外で目一杯遊んだ私は
それはもうはらぺこで家に帰る。
そんな日に
母が鍋をとろとろかき混ぜて
このポタージュを作っていると
とてもうれしくなった。

レトロな花柄があしらわれた
明るいスープ皿に
山吹色をしたポタージュ。
それを口当たりのいい木製のスプーンで食べる。

さっきまで冷えきっていた体が
お腹に湯たんぽを当てたみたいに
ほっかりあったかくなる。

あの頃はこのとろけるように甘いスープに
砂糖が入っていないなんて信じられなかった 。


家族分のポタージュが並ぶたのしい食卓は
我が家の冬の景色のひとつになっていて、


この料理は私にとって
冬の訪れを感じる、
「季節を迎えるためのポタージュ」なのだ。


小さい頃はキッチンに立つ母の隣で
何を作っているのか見ているのが
好きだったけれど
今は逆に母から、どう作ればいいかと
相談されることもある。

2人で並んで料理しながら
今の悩み事やこれからの心配事を相談したり。

「こうやって一緒に料理できるのも
あとちょっとやね。」
結婚を機に引っ越す私に母が言う。

「お母さんに聞いておきたいレシピ
まだまだあるんやけど!」
母の味を覚えておきたい私が母に言う。


私もお母さんみたいに
家族を嬉しい気持ちにできる料理を
作れるようになるんやろうか。


今日も気忙しくキッチンに立っている母の
少し小さくなった背中は
近いようで、まだまだ遠いなあと思った。

参考までにレシピをメモ。

七種の根菜ポタージュ

【材料】
・さつまいも 200g    ・かぼちゃ  200g
・蕪             小1個    ・ごぼう     50gくらい
・玉ねぎ       中1個    ・人参        1/2本
・大根         2~3cm分(無くてもOK)
※さつまいもとかぼちゃを他の野菜より
気持ち多めに用意すれば大丈夫。

・水                         ・豆乳         
・バター                   ・コンソメ
・シチューの素          ・鶏がらスープの素

①全て皮を剥いて一口大に切りそろえる
  ※ごぼうだけはささがきにして水にさらす
②鍋にバターを入れ、
   玉ねぎを透き通るくらいまで炒める
③他の野菜を加えてさらに炒める
④野菜が半分顔を出すくらいの水を入れて
   柔らかくなるまで煮る。
⑤ミキサーにかけて撹拌する。
⑥鍋に戻して豆乳を入れ、火にかけ、
   調味料で味を整える。

・こっくり仕上げたいなら水は少なめで煮ること
・沸騰させすぎると豆乳が凝固するので注意
・鶏がらスープの素は隠し味程度に入れる

母は細かな分量を計らないらしく
「とにかく味見をしながら味をつけること」
と念を押されている。

(参考にならないレシピでごめんなさい。
だいたいで作ってもわりに美味しく作れます。)

使う野菜が多いので大変ですが
もし気が向いたら、試してみてください☺️

これからもあたたかい記事をお届けします🕊🤍🌿