親の至らなさもまた子どもにとっては肥やしなのかもしれない
娘が生まれてから、時々幸せ過ぎて怖くなることがある。その思いを、鋭いナイフで切り裂くように痛いほど言い当てられた本があった。『君は君の人生の主役になれ』(鳥羽和久、筑摩書房)は親こそ読むべき本なのかもしれない。
「当時のあなたにとって、あなたを抱きかかえる親は自分そのものであり、世界そのものでした。そんなあなたを見つめながら、親はあなたがわたしの世界そのものだと思いました。明日もこれが続くならば、わたしはもうそれだけでいい、他には何も望まない。そんな気持ちにもなりました