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7,【10年以上続く事業】となるための事業計画作成法①~事業計画の基本となる骨組み

「私の住んでいる地域を元気にしたい!」そんなあなたの想いをサポートしたい!Мの行政書士・上杉哲哉です。(福島県会津若松市と栃木県日光市に在住しています)

前回までの記事では【10年以上続く事業】の土台となる理念の作成法について共に考えてきました。

理念とは、「自分の事業がどのような社会課題を解決するのか?」そして「どうなったら解決といえるのか?」を表現した言葉です。理念を作成することによって、当初の目的からぶれずに自分の事業を進めていくことができるので事業を具体化しやすくなります。

そして、理念をもとに具体的な事業を構築するための計画のことを”事業計画”と言います。また、事業計画を具体的な文章や図で示した書類のことを”事業計画書”といいます。

今回は、理念を基に、事業計画書を具体的に作成する方法を共に考えていきましょう!

(第7回)

【10年以上続く事業】となるための事業計画作成法①

(1)事業計画の骨組の重要性

事業計画書を作成する方法に関しての書籍はたくさん出ています。また、「事業計画書」とネットで検索すると、様々な事業計画書のフォーマットや見本が出てくると思います。

しかし、実際に書籍や見本をみると、図や数値がしっかりと図示されていて、ビジュアル的にも文章的にも見事な事業計画書が多く「自分にこんな計画書を作成することができるのか…」と不安になる方も多いと思います。

書籍に書かれてある書き方を見ても、計画書のもととなるデータやアイディアをどうやって手に入れるのか…そんな不安抱く方も多くいると思います。

事業を始めたいという方々の話を聴いてきましたが、不安の多くの原因は、事業計画書とはそもそもどのようなことを書くものなのか分からないということが見えてきました。

事業計画がどのように構成されているのか…事業を始めたい方に構成を基にヒアリングしてみると、事業を始めたいと思っている多くの方が、しっかりと事業計画の内容を明確に示してくださいます。そして、内容をもとに文章や図示、数値化までできるようになっていきます。

実は、「事業を始めたい!」と思う多くの方の中に、すでに事業計画の材料となるアイディアがあるのです!そのアイディアのまとめ方がわからず具体的な事業にできていないだけなのです。

自分の内にある事業アイディアのまとめ方が「事業計画」であり、まとめたものが「事業計画書」なのです。よって、事業計画書を作成するために大切なことは、事業アイディアのまとめ方を知ること…つまり「事業計画」の全体の骨組みを最初に知ることが重要です。そして、全体の骨組みを知れば、各部分の肉付けをしやすくなります。

そこで、まず一番の基本となる事業計画全体の骨組みについて考えていきましょう。


(2)事業計画の骨組み

事業計画の骨組みですが、理念を基に考えていく必要があります。理念こそが、事業の心臓ともいえる部分です。事業の心臓ともいえる理念をもとに、以下の骨組みにしたがって肉付けをしていきます。

【事業計画の骨組み】

①課題 

②ターゲット(顧客) 

③価値提案(どうすれば解決と言えるのか?) 

④ソリューション(課題解決法=事業) 

⑤チャネル(顧客に届ける方法) 

⑥収益の流れ 

⑦コスト構造 

⑧主要指標(事業の成否を図るものとは?) 

⑨圧倒的な優位性


今回は、事業の骨組みの中でも事業の土台、事業の具体的な形を表現する①~④の基本について考えていきます。


①課題

理念作成の際にも考えましたが、まず事業とは「社会課題の解決」です。解決の前には課題がなければなりません。そこで、まずは事業を起こすきっかけとなる「課題」についてまとめていく必要があります。

すでに理念作成の段階で「課題」については考えていると思いますが、事業計画作成にあたっては、「課題」とともにその「課題」を取り扱おうと思ったきっかけなどについてもまとめておきます。「課題」を詳細にしていけばいくほど、「課題」に対応する事業が想定しやすくなっていきます。


②ターゲット(顧客)

「課題」をもっている人こそが、この事業におけるターゲット(顧客)ということになります。ターゲットとなる人は、事業を通じて自分の課題を解決してもらえるので、代価を支払うようになります。この代価が事業を継続し、成長させるための原資となります。

そして、ターゲット(顧客)の設定はできる限り具体的にしておくことが大切です。ターゲットの設定が具体的であればあるほど、どのような事業であればターゲットが満足するようになるのかを考えることができるようになっていきます。

ターゲットをできる限り具体的にしておくことが事業計画の第二段階となります。


③価値提案~どうなれば課題解決といえるのか?

ターゲットを想定したら、次に考えることはターゲットにどのような価値が提供されれば課題解決といえるのか?についてまとめます。

つまり、「どうなれば課題解決といえるのか?」です。ターゲットがどうなれば満足するのかといううことです。

一言でいえば「事業のゴール」です。事業のゴールを考えておくと、ゴールに向かって何をするべきか…つまり具体的な解決方法(=事業)が想定しやすくなります。

近年は特に「顧客満足度」という言葉がCMなどで使われるようになっています。満足は、顧客が課題を解決してもらえたからこそ得られるものです。よって、顧客が「どうなれば解決といえるのか?」という視点は、事業の成否を左右するほどの重要な視点なのです。


④ソリューション(課題の解決策=事業)

事業のゴールとなる「どうなれば解決といえるのか?」まで考えた上で、初めて解決法を考えることができるようになります。

顧客が満足する方法…つまり、顧客の課題を解決する方法とはいったいどのようなものなのか?をまとめます。

課題解決方法はいろいろな方法があると思いますが、思いついたうちで自分がベストと思う上位3つを書いておきます。この3つの事業を実現するために何が必要か…を検討していきます。検討する中で、一番実現可能と思える解決法を事業化していきます。


★①~④までで、事業のカタチをく描くことができるようになります。事業のカタチを描いたら、次にすることはこの事業の妥当性の検討です。実際に実現することが可能なのか…その検討をしていく必要があります。この検討する段階が⑤~⑨です。検討する中で、事業がさらに具体化していきます。


―まとめー

・事業計画とは、自分の事業アイデアのまとめ方。事業計画をまとめると自分の事業を具体化しやすくなる。

・事業計画を考えるにあたって、最初に骨組みを知っておくことが重要。骨組みを知ればどのように事業計画をまとめればよいのかが見えてきやすくなる。

・事業計画の骨組みの内、事業の具体的なカタチを描くのが…①課題 ②ターゲット(顧客) ③価値提案(どうすれば解決と言えるのか?) ④ソリューション(課題解決法=事業)

この4つまとめると、事業の具体的な形がみえてくる。この4つをまとめた上で、事業が実現可能なものか?事業の妥当性を検討する必要がある。この妥当性をまとめたものが、次回学ぶ事業計画の後半部分。

事業計画と聞くと難しそうだなぁ〜…とハードルの高さ感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、骨組みを知れば、自分のうちにあるアイディアをまとめたものなんだ!と漠然とした不安からは解放されますね。


次回は、事業計画の後半部分である事業計画の妥当性のまとめ方についいです!

最後までお読みくださり、ありがとうございました!

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