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地元にある酒蔵さんで鮎を食べた話
梅雨が明けてまだ朝晩は涼しさのある季節。夕方になって夫婦で出かけた。
地元の酒蔵さんが開くイベントに参加するためだ。蔵のお酒が飲める上に、焼きたての鮎を振る舞ってくれるという。そんなわけで車で行けばすぐのところを、バスと列車を乗り継いで向かった。
食べ物にかぎって持ち込みがゆるされているということで、お惣菜や野菜でお弁当を作って持って来ていた。妻と楽しいねと何度も言いながら、ゆっくりお酒を楽しん
幡野広志さんのワークショップに参加するために金沢に行った話
春がはっきりと終わって梅雨が始まる前の季節が好きだ。
5月の金曜日の朝、徳島の町から金沢に向かっていた。
きっかけは元日の地震だった。石川に住む友だちに連絡を取って無事を確認したときに、久しぶりに会おうかという話になった。
どうやって行こうか。そうだ、5月に幡野さんのワークショップ「いい写真は誰でも撮れるその2」に参加するつもりだから、東京で前泊する代わりに金沢に泊まって翌朝新幹線に乗ろう。
その冬のいちばん寒い頃に
留年した上に単位が足りず追試を受け、ろくに就職活動もせずに大学を出て、新卒で入社したのが大阪のアパレルだった。
採用面接はふたりひと組だった。「円高ドル安とは何かを説明してください」という質問が面接官から出て、隣の背の高い志望者はバレーばかりしていたので分かりません、と答えたのでこれは楽勝だなと思っていたら入社式にはそいつもいた。
為替がなにか答えられないやつも学校にまともに行っていないやつもま
いい写真は誰でも撮れることを教わった
5月6日、ゴールデンウィークも残すところあと2日という早朝、
東京行きの飛行機を待っていた。
写真家・幡野広志さんのワークショップに参加するためだ。
プライベートのひとり旅はすごく久しぶりで、
幡野さんから直接写真についてレクチャーを受けられるとあって、
参加のチケットを手に入れてからずっとわくわくしていた。
東京へ行くことを勧めてくれたのは妻だった。
うちには猫がいて二人暮らしだから、
夫婦