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【随時更新】国内 中央アジア料理店ガイド

私のnoteでは中央アジアはどんな場所か、景色か、を紹介しておりますが、

・実際に行くには遠い

・なんだかんだ、行くのは怖い

・言葉(ロシア語、現地語)がわからない

等のハードルは少なからずあるかと思います。(現在は外出自体が足かせになっている状況ですが。。)

そこで、まずは「料理を通じて興味を持ってもらおう」というのが今回のエントリーの趣旨です。※店舗随時更新

※2020/6/28 レイハンウイグルレストランについて追記

※2020/7/19 VATANIMについて追記

※2021/5/3 赤の広場、The Ancient Worldについて追記

※2021/5/23 羊とクミン、ジェベック ジョルについて追記

※2022/3/21 ウイグルレストラン シルクロード・タリムについて追記

アロヒディン(東京都中央区)

都内で本格的なウズベキスタン料理を食べるならここ。

八丁堀と日本橋の2店舗あります。

中央アジア料理にとにかく挑戦してみたいのならば、アロヒディンさんにまず行ってみるのがおすすめ。有名どころ(ザ・中央アジア)の料理、知る人ぞ知る料理、どちらも堪能できるところが魅力です。

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プロフ(中央アジアの炊き込みご飯)ももちろんあります。前回のエントリーでご飯と具材の層を作る・作らないに二分されると書きましたが、こちらのお店は層を作るタイプです。

※プロフは事前予約が必要なので要注意!

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手前はサモサと呼ばれるミートパイ。サクッとした食感、中には肉が詰められており、1つだけでもメインディシュに対抗できるポテンシャルがあります。

奥に映るのはシャシリク。こちらもまた前回のエントリーで大きさについて触れましたが、トングがある通り、日本で食べても大きさは担保されています。ちゃんと中央アジアの雰囲気も味わえます。

その他、マンティ、ラグマン、ロシアまで踏み込めばボルシチやペリメニもメニューにあるので、繰り返しにはなりますが、はじめての中央アジア料理として僭越ながらおすすめいたします。

レイハンウイグルレストラン(東京都文京区)

中央アジアはロシアのほか、ウイグル地区の文化にも影響を受けています。

レイハンウイグルレストランさんはその名の通り、ウイグル料理をメインとしているお店です。

お肉は基本的に羊肉、そしてこちらでもプロフ(メニュー名:ポロ(ウイグル風ピラフ))を楽しんでいただけます。

私が訪れた際はラグマンを注文しました。

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日本料理でもうどん、そば、ラーメンと一口に言っても種類がたくさんあるように、ラグマンにも店舗ごとに味わいが異なります。中央アジア料理、ウイグル料理を取り扱うお店にはほぼラグマンもあるので、行脚する際は好みの味付け・盛り付けを見つけてみるのも、また味わい深いですね。

ちなみに横浜にあるカップヌードルミュージアムには世界の麺料理を体験できる「NOODLES BAZAAR -ワールド麺ロード-」がありますが、この中にカザフスタンを代表してラグマンもメニューに加わっています。

カップヌードルの歴史体験とともに、ぜひラグマンも注文してみてはいかがでしょうか。

※2020/6/28追記

レイハンウイグルレストランは7月中旬で駒込は閉店されるということです。再オープン場所はわかり次第アップデート。

紹介した絶品ラグマンのほか、プロフ(ポロ)を食べに、ぜひ行ってみてください…!

ウズベキスタンワインショップ キャラバン(東京都杉並区)

レストランとは異なりますが、珍しいウズベキスタンのワインを楽しめるバーです。

西荻窪の飲屋街でウズベキスタンのワインが飲めるとはおもしろいと思いませんか。

フランスのイメージの強いワイン、その起源はジョージア(グルジア)とも言われており、個性的な銘柄を取り揃えているお店ならジョージアワインが並んでいることもあるかと思います。一方でまだウズベキスタンやカザフスタンのワインが目に入ることはなかったではないでしょうか。

品評会で受賞する銘柄が出始め、徐々に知名度をあげつつある中央アジアのワイン。日本でトライしてみるなら、このお店です。

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お店に立つマダムのお話は本当におもしろく、一人で訪れましたがかなり話し込んでしまいました。曰く、現地とのワイン輸入での苦労話(在庫が少なく、日本になかなか入りづらいと言います)は感慨深いものがありました。。

日本人の感覚からすると、かなりマイペースに感じる中央アジアの雰囲気については、別記事にて詳しく触れてみようと思います。

TABASSUM(愛知県名古屋市)

都内だけではなく、実は愛知にもウズベキスタン料理のお店が2019年にオープンしました。

私はオープン時に訪れたのですが、なかなか気のいいウズベキスタンのお兄さんが経営しており、日本語も堪能な方でした。ちゃっかり自宅でプロフを作ったり、パフラヴァの料理教室を開いたりしていると会話したら「ヤルネー!」とハイファイブした良い思い出…。

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オープン当時からあったメニューで、この時もプロフとマンティを注文。こちらのプロフも、綺麗に層を作っていますね。右手に映るのはアチチュクサラダと呼ばれるもの。地域によっては、最初からプロフに盛り付けられていることもあります。

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最近はビーツを使ったサラダが新メニューに加わるなど、積極的に更新しているTwitterでTAMASSUMさん(とウズベキスタン情報)をキャッチアップしてみてはいかがでしょうか。

パオ・キャラバンサライ(東京都中野区)

〜スタンと国名に含まれるとひとくくりにされてしまいがちなのですが、ここで紹介するお店はアフガニスタン料理。南アジアの国ではありますが、中央アジア料理もメニューに含まれています。

料理好き、あるいはドラマ好きの方なら聞いたことがあるかもしれません。孤独のグルメSeason3でも取り上げられたお店です。

JR東中野駅 西口よりまっすぐ進むと迷うことなく見つかります。

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中央アジア料理としては説明不要、ラグマン。ラム肉は何度食べても飽きません。ここでは油そば的なニュアンスのあるラグマンですね。

奥に映るは馬乳酒というお酒。羊もしくは馬の乳から作られ、薄めの甘酒、あるいはマッコリに味は似ています。

小・大ポットの2種類がありますが、小でもひとり飲みなら十分な量です。

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カザフスタンでも馬乳酒を飲んだことがありますが、そちらは酸味がとても強く、さすが現地モノ、好き嫌い分かれるかなと思いましたがそれに比べると、このお店で飲んだものは馬乳酒初心者でも抵抗なく楽しめます。

なお、お肉系はほぼラム肉、かつパクチーを使われることが多いので苦手な方は要注意。せっかくのご馳走ですから、楽しんで食べられるのが一番ですよね。


VATANIM (東京都中野区)

中野駅から徒歩10分ほどにあるVATANIM(ヴァタニム)。もともと高田馬場でオープンされていたものを、2019年に中野へ移転。

こちらのお店では、定番のプロフのほか、ラグマン(ラグメン)、ディムラマ、ベシュパルマク(要予約)を堪能できます。

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プロフをオーダーするとアチチュクサラダがついてきます。2人で分けてもちょうど良いボリューム。お腹を空かせた男性なら1人でもペロリと完食できそう。

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グシノン。肉詰めされたベーグルのよう。羊肉が詰められており、アツアツな状態で提供されます。

かわいい見た目に対し、これひとつでもかなりお腹にたまるパンチが魅力です。

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シャシリク。羊肉のほか、チキン、ビーフがあります。最もリーズナブルなのは羊肉で¥300/本(チキン:¥500/本、ビーフ:¥700/本)。

いわゆる串焼きですが、焼き鳥を想像しているとびっくりするそのボリューム。これもまた、2人で分けても満足できるほど。

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こちらはオリジナルメニューのヴァタニム。ナッツとドライフルーツ、スメタナ(東欧のサワークリーム)をベースにされているとのこと。

ドライフルーツの甘味とスメタナの酸味で甘過ぎないところが罪悪感なく、思わずペロリと食べてしまいます。

 

赤の広場(東京都中央区)

2021年に銀座にてオープンしたロシア食料品店。

東銀座駅から徒歩5分ほど歩くと見えてくるお店。直球な店名、目立つカラーで見逃す心配ありません。

ロシア旅行時に思わず買ってしまうチョコレートなどのお菓子類、ジャム、がっつりロシア料理を楽しみたい時はチーズやペリメニなどのオカズ系も充実。

さらには、今やネットミーム的に広がり、知らない人が少ないであろう”プーチン大統領グッズ”のご用意もあります。プーチングッズが日本で大々的に販売されていることに珍しさを感じるとともに、意外と手にとって買っている日本人のお客さんもいる光景を目の当たりにしています。

在日ロシア人と見られる方々も訪れていて、故郷の味・雰囲気に思いを馳せているようで暖かい空気感のお店でした。


The Ancient World(東京都杉並区)

中央アジアからは少しずれますが、トルコやアルメニア、レバノンなど周辺国のワインやコーヒー、ジャムなどを扱っているお店です。

※こちらはレストランではなくあくまで小売店である点に要注意です

ワインと聞くとイタリア、フランス、低価格で質の高いチリをイメージされる方も多いと思いますが、シリアやアルメニア、ジョージア(旧称グルジア)でもワインが作られています。特にジョージアワインはスターリンの愛した赤ワインでも知られ、甘みが特徴的。赤ワイン入門にもぴったりです。

荻窪駅北口から徒歩5分ほど歩くと見つかるThe Ancient Worldさん。入店すると所狭しと各国のワインが並んでいます。

東京西側エリアには外国の中でも珍しげなエリアのレストラン、食料品取り扱いが多い印象です。

荻窪まで遠い…といった方へは、オンラインショップも展開されていますので、The Ancient Worldさんのホームページをご覧ください。

訪れたこの日、私はアルメニア産のザクロワイン、ブラックチェリーワイン、シリア産のジャムを購入しました。ワインは飲みやすく、夫婦であっという間に空けてしまいました。その他、珍しいアプリコットワインもあり、次回来訪時に買ってみようと思います。

 

羊とクミン@une camera livera(東京都中野区)

中野駅から徒歩5分ほど、住宅街の一角にあるシェアカフェ:una camera liveraにて月2-3日限定営業している 羊とクミンさん。

中央アジアに閉じず、アゼルバイジャン、ウイグル、トルコ、東欧などシルクロードをテーマとしつつ、和の食材を組み合わせた創作料理を提供。

プロフやラグマンといったおなじみメインディッシュも、絶妙に和の食材(雑穀、ごぼう、ひじきなど)が組み合わせれていながら全く違和感がありません。中央アジア料理は日本人の口にも合うとは常々思っていますが、和食材との親和性をこちらの料理から感じることができます。

この日オーダーしたのは

◆メインディッシュ

「羊と雑穀のプロフ」

「羊とひじきのキョフテ・ケバブ(羊肉の細長いハンバーグ)」

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◆サイドディッシュ

「キュシュ(ハーブを使った卵焼き)」

「元バイト筍のドルマ(ロールキャベツの元祖を言われる、ぶどうの葉で巻いた料理)」

「茄子とコンニャクの花椒炒め」

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いずれも中央アジア、および周辺諸国でも食べられる料理です。店名の通り、羊とクミンがシルクロードの風を感じさせながらも、ごぼうやひじきの香り、食感は邪魔するどころか日本人的に昔から食べてきた馴染みある料理かのようにも思わされます。私自身、プロフは自宅で作ることがありますが、本場のようなパラパラとしたジャスミン米でなくとも、雑穀でも美味しいことに気づきます。本場食材がすぐ手に入らない場合は、スーパーの食材で代用してもて美味しく作れるかも。

次回の営業日はuna camera liveraさんのホームページカレンダー、またはFacebook告知から確認できます。

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ジェベック ジョル(オンライン)

こちらは2021年にオープンしたばかりのオンラインショップ。

中央アジアというと、ここまで紹介してきたような肉肉しいメニューが想起されますが、その中でもキルギスはハチミツが特産。気候がハチミツ作りに適しており、ハチミツ大国のロシア(というイメージも意外かもしれません)産よりも上位に格付けされるといいます。

キルギスのハチミツの特徴は白いこと。クリーミーながら後味すっきりで、ハチミツ好きなら一見の価値あり。オンラインで販売しているので、このご時世、外出が憚られる方でも安心。そんな上質なハチミツながらお値段も良心的。今なら先着でお試しセットが配布されているようです。ぜひお試しを。

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ウイグルレストラン シルクロード・タリム(東京都新宿区)

新宿駅から徒歩10-12分、最寄りは初台駅(徒歩3分)にあるレストラン。

ウイグル料理なので正確には中央アジア料理ではありませんが、地続きということもあり近しい料理があります。

やや路地裏に隠れる位置に入り口がありますが、大きな看板も出ているので迷わずに入れます。

この日はウイグル料理初挑戦のメンバーに行きました。

※まんぼう発令前の来店

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羊肉のマントゥ(メニュー名では「ペテル マンタ」)と、手前はラムのタン(舌)のサラダ。今まで中央アジアの系譜ではラムのタンがメニューにあるお店はありませんでしたが、今回初挑戦ながら美味でした。羊肉に苦手意識がある方でも美味しくいただけます。

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おなじみラグマンも。メニュー名的には「タリム特上あんかけ麺(手打ち麺)」でした。その他、具材がシンプルなラグマン、焼きうどん、切り麵炒めなどの別メニューmありました。

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そしてプロフ(メニュー名では「ウイグル風ピラフ」)。こちらも中央アジア料理ではおなじみです。名古屋のタバスムで食べたプロフにもレーズンが入っており、ウイグルタイプのものとの共通点を感じます。

今回このレストランにお邪魔したメンバーはウイグル料理も中央アジア料理も初めてでしたが、クセもなく食べやすい、美味しいと好評。これに限らずお国料理レストランはお店の位置や雰囲気に気後れされる方がいそうな印象がありますが、入ってしまえば他のレストラン同様。対応も行き届いてますし、日本人の口に合う料理が出てきますので安心を。


・・・憚りながら、今回 中央アジア料理を楽しめるレストランとしてご紹介できたのはほんの一部。

東京は西側、特に中野方面に多く、視野を広げれば愛知や福岡にも点在していると聞いています。

何をするにもエネルギーを使うこのご時世ですが、息抜きに、あるいはシルクロードの風を感じるために、中央アジア料理を食べに行ってみようという私からの提案でした。


ここまで読んでいただきありがとうございます。

有料設定していますが、中央アジア料理をもっと知ってもらうことが目的に書いていますので、全文無料で公開しています。

もし皆様のひとときにお役に立てたならば、投げ銭いただけますと喜びます。レストランで1品、多くオーダーしてきます。

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