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旅【恋愛エッセイ】

旅先から、帰ってきた。

長かったような、短かったような、一ヶ月だった。

思えば旅立ちの日は彼とケンカしたな。いつ戻るかもわからない私を心配もしてない彼に無条件の愛を感じられずこの際に未来が見えない私は堪忍袋の緒が切れた。

半年の付き合いだが、彼はあまり模範的な彼氏とはいえない。つまり女子がキャーキャー言うような男の人ではない。まあ現実にはジャニーズか俳優以外少ないと思うし私はそんな絵に描いたようなモテ男はご勘弁だし?でも一緒に過ごしててあたかも男友のような存在だった彼に嫌気が差し、とうとう別れを切り出た。

本当の事を言えば別れたくはない。好きだし遊びで付き合ったつもりはない。彼もそうだと願ったが、実際のところどうなのかわからなかった。誠実な人だというのは知ってる。彼も私に好感を寄せてたとも言ってた。

けどいつの間にかその好きが淡くなってしまったのだろうか。いつも私からが電話やメールをしてて彼は私とは話す事がないと返事は短くなって。好き、だけど、辛い。辛いだけの恋愛、続けて何の意味があるの?私は、二度と会えないのを覚悟してメールを送った。電話でも良かったが、正直彼の声を聴く勇気はなかった。聴いたままでは怒りを維持できなくなる。誰にも理解されない、彼への想い。それが私たちの恋愛。

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