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人口減少が起こっている日本が迎える未来

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当記事は、
ビジネスや就活で役立つコンテンツを5分程度で読めて、直ぐに実践できるをコンセプトにTHE Professional運営メンバーが執筆したものです。

日本が少子高齢化社会であることは全員がご存知だろうと思います。

ただ、この実態をしっかり理解できている人は限りなく少ないと思います。
実際、国会や様々な自治体で「少子高齢化に歯止めをかけよう」などと言われていますが、少子化を食い止めることも高齢化を阻止することも両方不可能なことです。

なぜ不可能かピンとこない人もいるでしょう。簡単に説明します。

現在、子育て支援策が国全体で取られて、合計特殊出生率(1人の女性が生涯に出産する子供数の推計値)が仮に多少改善したとしても出生数は増加しません。

その理由はこれまでの少子化の影響で「未来の母親」となりうる女児の数が減ってしまっているからです。

これは出産時期にある女性人口の将来推計を見れば一目瞭然で、出産時期を25〜39歳として、該当年齢の女性数を見ると、2015年の国勢調査では1087万人いましたが、2040年には814万人と2016年の75%ほどに減少し、2065年には612万人とほぼ半減してしまいます。

また、合計特殊出生率は2016年は1.44とかなり低水準にあり、仮に少子化対策がうまくいったとして、後々2倍になったとしても母親の数が半減しているので、出生数が増えることはないです。

このことに関して、実際に開示されている過去のデータを分析します。

合計特殊出生率が過去一番低かったのは2005年の1.26で、2016年の1.44と比較すると0.18ポイント回復しており、一見少子化に歯止めがかかっているかのように捉えがちです。

しかし、年間出生率で比べてみると、2005年は106万2530人だったのが、2016年には97万6979人にまで減っています。

このように少子化対策を国や自治体が行い、合計特殊出生率ベースで見ると施策がうまくはまっているかのように世間に公表しています(データで嘘をついている)が、実際には少子化は進んでいます。

日本社会は、少子化がさらなる少子化を呼び起こし、どうすることもできない負のスパイラルに陥っています。
(図は国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口」(2017年)より)

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さあ、これから先日本はどのようになっていくでしょうか。
少し時間軸を未来に進めて予測されているデータドリブンでみていきましょう。

2023年 労働力人口の高年齢化が進む

これまで労働力人口の絶対数は人口減少に伴って、減少傾向にありましたが、労働力人口の高年齢者の割合が高くなると予想されています。

2015年の国勢調査によると、20〜29歳が1295万人に対し、30〜49歳は3372万人、50〜64歳は2372万人です。この数値から単純に年齢比率で計算をしても2023年には労働力人口の3分の1を50歳以上が占めることになります。

また、この時期人口のボリュームゾーンである団塊ジュニア世代(1971年〜1974年生まれ)の多くが50歳代に突入し、労働力人口の高齢化を押し上げるだけでなく、企業の人件費がピークを迎える年になるともいわれています。

企業は表面的に労働力人口の高齢化や人材不足のような問題だけを捉えるだけではなく、人件費がこの年に高くなる可能性があることを認識しておく必要があります。
(特に年功序列によって出世した”Windows2000”のような方々を多く抱えている日経大手企業ほど注意。)

また仮にこの問題を乗り越えたとしても次はすぐにバブル世代(1965年〜1970年生まれ)が定年退職を迎え始め、企業は退職金負担をかなり抱えることになりそうです。

バブル世代+団塊ジュニア世代といった人口ボリュームゾーンへの処遇をどうするか今のうちに戦略を練っておかないと、長年に渡って企業の財務状況が大変なことになるのは目に見えています。

2030年 地方の生産年齢人口が極端に減少する

内閣府がまとめた報告書「地域の経済2016」によると、2030年には全国の80%にあたる38道府県で、域内の供給力では需要を賄いきれなくなる生産力不足に陥ると予想されています。

またこの時期、少子化に加え、地方の若者が都会へ流出してしまうことで、地方での生産年齢人口は極端に減ります。また、地方税収などに悪影響を与え、地方自治体が地方交付税へより依存することになり、地方自治体の独立自体が危うくなってしまいます。

また地方の人口が減るとどうなるか具体的にみていくと、人口規模が2万人以下でペットショップや英会話教室が、1万人以下では救急病院や介護施設が、5000人以下になると一般病院や銀行などが地方から撤退し、姿を消すといわれています。

AIやICTの可能性に人々は期待しているかもしれませんが、絶対に人の手がいる業務も残り、また機械の開発コストや導入コストがかさむ一方、消費者は確実に減るので、企業としても経営の限界がやってきます。

結局は手元の施策で劇的に改善することは難しいので、今から高齢化や少子化に耐えうる社会基盤を築いていく必要があります。

まとめ

人々は少子高齢化などの社会問題を長期的な時間軸を考慮せずに問題と捉えがちで、その問題の本質がどこにあるかを捉えきれていません。
(国会や自治体ですら問題の核を把握できていないので、国民がわかっているはずもない)

ただ、今回のようにデータドリブンで人口推移をみていくと、この人口減少のマクロな流れは劇的に変えることはできない→少子化・高齢化に対応できる社会づくりをするという思考になると思います。

これから社会問題を解決できるような事業を作りたいという人ほど、起こっている事象の本質がどこにあるかは常に追っていく必要があることがわかってもらえたと思います。

この機会にデータで正しく世界を見つめ直してみてはいかがでしょうか。

この記事はビジネスの基礎力を身に着ける、外コン/外銀/ベンチャー/企業を目指す若者向けのコミュニティ、The Professional運営が書いたものです。
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執筆担当 福本
THE Professional 運営
1年間University of Leeds Business Schoolに留学し、帰国後Education ・Agri Tech・HR領域のスタートアップ を経験する。誰もが自分の好きなことに自信を持てる世の中を創っていきたい。

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